フルマラソンに出場するのにどのくらいの費用がかかるの?参加費の内訳と節約方法を紹介

フルマラソンに出場するとなると、様々な出費が伴います。
特に、初めてフルマラソンに挑戦する方は、「フルマラソン出場するには、どれくらいの費用が必要なの?」と疑問に思っている方も多いと思います。
そこで、この記事では、フルマラソン出場に必要な費用の詳細な内訳と、コストを抑えるための節約方法を紹介します。
フルマラソン出場を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
フルマラソン出場に関する費用(参加費や宿泊費など)

まず、フルマラソンにエントリーする際にかかる費用を見ていきます。
参加費

フルマラソンの参加費は、10,000〜15,000円程度が一般的です。
中には20,000円を超える大会もあり、年々その負担は大きくなっています。
逆に、参加費が6,000〜7,000円程度だと「安い!」と感じるほどで、今ではどの大会に出場するにもある程度の費用が必要なのが現状です。
なぜこれほど参加費がかかるのかというと、給水所やエイドステーションで提供される水・スポーツドリンク・バナナ・パンなどの補給食、参加賞(Tシャツやタオル)や完走賞(メダルや完走タオル)など、大会運営にはさまざまなコストがかかっているためです。


2022年シーズンはコロナ対策の一環として定員を制限していたため、参加費がやや高めに設定されていましたが、2023年シーズンからは定員も元に戻りつつあり、参加費が下がった大会も見られるようになりました。
とはいえ、人によっては「それでも高い…」と感じることもあるでしょう。無理のない範囲で、自分の予算に合った大会を選ぶことが大切です。
各マラソン大会は下記をご覧ください。
宿泊費

自宅から遠方のマラソン大会に出場する場合は、前日に現地入りする「前泊」が必要になることがあります。
当然、宿泊費も別途かかるため、事前の準備が大切です。
たとえば、レースのスタート時間が9:00だった場合、会場には1時間半前の7:30には到着しておきたいところ。
もしその時間までに現地に到着できないようであれば、宿泊施設を探しておきましょう。
注意したいのは、前泊するランナーが多いため、宿の予約はすぐに埋まってしまうという点です。
理想は、大会の開催日が発表されたタイミングで仮予約しておくこと。
仮に抽選に落ちてしまっても、あとからキャンセルすれば問題ありません。
というのも、抽選に当選してから宿を探そうとしても、すでに満室の可能性が高いからです。
たとえば「東京マラソン2024(2024年3月3日開催)」では、
- 開催日の発表:2023年6月21日リリース
- 一般エントリー:2023年8月14日〜8月25日
- 当選発表:2023年10月3日
となっていました。
経験豊富なランナーは、6月21日や22日の段階で宿泊施設を仮予約しており、当選がわかる10月3日にはもう予約が取れないということも珍しくありません。
もちろん、抽選に外れた人がキャンセルすることもあるので、運が良ければ予約できるケースもありますが、それは完全に「タイミング次第」です。
前泊を予定している方は、大会開催日が発表されたらすぐに宿泊施設をチェックするのがおすすめです。
関連記事:フルマラソン時のホテル予約のポイント解説!宿泊施設を予約するタイミングや費用は?
関連記事:私がフルマラソン前泊時のホテル選びで見るべき6つのこと
関連記事:フルマラソンの開催日が発表される前からホテルの予約をしておいた方が良い話
交通費

出場する大会の場所によっては、交通費も無視できない出費になります。
たとえば、地方から「東京マラソン」に参加する場合は、新幹線・飛行機・高速バスなどの往復費用がかかります。
関東エリアに住んでいる方でも、電車代・駐車場代・タクシー代など、移動にかかるコストは発生します。
そのため、大会にエントリーする際は、参加費だけでなく交通費も含めた総額で計画を立てることが大切です。
アクセスのしやすさや交通手段によって費用は大きく変わるので、予算に応じて大会を選ぶ際の判断材料にしましょう。
記念グッズ



マラソン大会の中には、参加賞や完走賞とは別に、Tシャツ・タオル・キーホルダーなどの「限定グッズ」が用意されていることがあります。
こうしたグッズは大会に出場した記念として手元に残せるので、思い出づくりにもぴったりです。
予算に余裕があれば、ぜひ記念グッズの購入も検討してみてはいかがでしょうか。
トレーニングに関する費用(グッズなど)

マラソントレーニングを本格的に始めるにあたり、ランニンググッズ、栄養補助食品、トレーニング施設の利用など、さまざまな費用が発生します。
これらを詳しく見ていきます。
トレーニング用品(ウェア、シューズなど)
マラソン完走を目指してトレーニングを始めるにあたっては、まず最低限そろえたいランニングアイテムがあります。
それが、
- ランニングシューズ
- ウェア(半袖シャツ・ハーフパンツ)
- ソックスやキャップなどの基本的なアクセサリー類

中でも最も重要なのが、ランニングシューズです。必ず自分に合ったものを購入しましょう。
快適に長時間走れるだけでなく、ケガのリスクを大きく軽減できます。
特に初心者ランナーは筋力が十分でないことも多く、シューズの選び方ひとつで走れるかどうかが左右されることもあります。
人気ブランドはナイキやアシックスなどで、価格帯はおおよそ10,000〜20,000円程度です。
詳しくは、【初心者向け】正しいランニングシューズの選び方|完全ガイドで解説しています。

ランニングウェアを選ぶ際は、吸汗速乾性や通気性に優れたものを選ぶことで、汗による不快感を軽減し、快適に走ることができます。
一方、寒い時期の大会に出場する場合は、「長袖シャツ」や「ロングタイツ」など、防寒対策になるアイテムが必要になります。
また、アクセサリー類は必須ではありませんが、あると便利なアイテムです。
年間通して活躍するのは「ソックス」と「キャップ」、「サングラス」など。
寒い季節には「手袋」や「アームカバー」があると、より快適に走れます。
これらのウェアやアクセサリーを一式そろえると、初期費用は約10,000〜30,000円程度になります。

おすすめのアイテムは、おすすめランニングウェア17選【フルマラソンに出場する方必見】ウェアの選び方などで解説しています。
さらに、シューズなども含めた基本的なランニング用品一式の投資額は、平均して30,000〜50,000円程度が目安です。
大会出場に向けて、このくらいの予算を見越して準備しておくと安心です。
関連記事:ランニングウェア一式揃えるのにいくらかかる?ランニング初心者のためのガイド【オールシーズンVer.】
便利グッズ(ポーチ、ウォッチなど)

少しずつ走れる距離が伸びてくると、「バックパック(リュック)」や「ウエストポーチ」が欲しくなる場面が出てきます。
ラン仲間と一緒に旅ランやマラニックを楽しむとき、もちろん一人での長時間ランでも、荷物を持って走れるこれらのアイテムはとても便利です。
着替えやペットボトル、モバイルバッテリーなど、長時間走るからこそ必要になる持ち物もありますよね。
これらのアイテムは、普段のランニングだけでなく、マラソン大会当日にも使えるため、1つ持っておくと何かと重宝します。
価格の目安としては、
- バックパック:約10,000円前後
- ウエストポーチ:約5,000円前後
用途に合わせて選んでみると良いでしょう。
関連記事:ランニング用バックパックおすすめ5選|揺れないリュックの選び方は?
関連記事:ランニング向けおすすめウエストポーチ6選|フルマラソンでも揺れにくいポーチの選び方は?

次にご紹介するのは、より本格的な走行データを収集したい方や、スマートフォンを持たずにランニングしたい方におすすめのアイテム、「ランニングウォッチ」です。
ランニングウォッチは、
- 距離やペースの測定
- 心拍数の計測
- トレーニングプランの作成
など、ランニングに役立つさまざまなデータを記録できる便利なデバイスです。
これまでランニングアプリを使っていた方は、スマートフォンを持って走る必要がありました。
しかし、ランニングウォッチを使えば、スマートフォンなしでも記録が可能なうえ、アプリよりも精度の高いデータが得られるのが魅力です。
日々のトレーニングの成長が「数字」で見えるようになるので、モチベーションの維持にもつながります。
ただし、価格は決して安くないため、今後も継続してランニングを続けたい方におすすめです。
人気ブランドはガーミンやポラールなどで、価格帯は30,000〜80,000円程度が一般的です。
おすすめのアイテムは、【2024年】初心者におすすめランニングウォッチ15選!人気ブランドと選び方を紹介で解説しています。

最後にご紹介するのは膝や足首に不安を感じたときにおすすめのアイテム、「膝サポーター」や「足首サポーター」です。
ランニングを続けていると、膝や足首に痛みや違和感を覚えることも少なくありません。
そんなとき、サポーターを着用することで関節をしっかりと固定し、余計な負担を軽減することができます。
また、誤ったフォームをサポーターが自然に補正してくれるため、正しいフォームへ導くサポートにもなり、痛みの悪化を防ぐのに効果的です。
すでに痛みが出ている場合や、違和感を感じている段階でも、我慢せず積極的に使うことをおすすめします。
人気ブランドは、ザムストやCW-Xなどがあり、価格は2,000〜4,000円程度が目安です。
ケガ予防のためにも、1つ持っておくと安心です。
関連記事:ランニングにおすすめの膝サポーター7選|着用する効果と選ぶ際のポイントは?
関連記事:ランニングにおすすめの足首サポーター5選|着用する効果と選ぶ際のポイントは?
栄養補助食品
トレーニング中やトレーニング後、そしてレース本番でパフォーマンスをサポートするためには、栄養補助食品の活用が効果的です。
代表的なアイテムには以下のようなものがあります。
- エネルギージェル:素早くエネルギーを補給できるため、長時間の運動中に摂取することで、体力の維持やパフォーマンス低下の防止に役立ちます。フルマラソンのレース時にも大活躍します。
- プロテイン:トレーニング後の筋肉の修復や回復をサポート。効率よくたんぱく質を補給したいときにおすすめです。
- サプリメント:食事だけでは補いにくいビタミンやミネラル、鉄分などの栄養素を手軽に摂取できます。

これらのアイテムを上手に取り入れることで、日々のトレーニングの質が向上し、レースでも最大限の力を発揮できるようになります。
特にエネルギージェルは、マラソン中にエネルギー切れを防ぐためにも、2〜3個持っておくと安心です。
メダリストやMag-onなどのブランドが人気で、一般的には1個200〜500円で購入可能です。
おすすめのアイテムは、フルマラソンにおすすめの補給食15選【サブ3.5、サブ4、サブ5向け】で解説しています。

プロテインは筋肉の修復や成長をサポートするため、トレーニング後の摂取が推奨されます。
疲労回復やケガしにくい身体を作るのに最適なので、可能であれば、摂取しましょう。
ザバスやマイプロテインなどのブランドが人気で、一般的には4,000~5,000円/kgで購入可能です。
おすすめのアイテムは、ランニング後におすすめのプロテイン11選!摂取する効果や飲むタイミングは?で解説しています。

サプリメントは通常の食事では摂取(しにくい)できない栄養素を手軽に補うことができるため、栄養不足を防ぐことができます。
ランナーは発汗により、他の方に比べ、栄養が不足しがちなため、サプリメントを用いて栄養を補いましょう。
おすすめのアイテムは、【持久力向上・ケガ予防に】初心者ランナーにおすすめサプリメント4選で解説しています。
マラソンのパフォーマンスを最大化するためには、適切なタイミングでの栄養補助食品の摂取が不可欠です。
自身の体調やトレーニングの内容を考慮し、あなたに合ったアイテムを揃えましょう。
練習会の参加費

20〜30km走や、2〜3時間走、〇〇大会のコース試走会など、全国各地でさまざまな練習会が開催されています。
「一人でロング走をしようと思っても、いつも途中でやめてしまう…」という方には、練習会に参加して、他のランナーと一緒に走るのがおすすめです。
特に、〇〇マラソンに向けたコース試走会では、フルマラソンを走る上でのコツや注意点だけでなく、その大会ならではの攻略ポイントも教えてくれるので、本番前に走っておくことで安心感が大きく変わります。
試走会や練習会の費用は、1回あたり2,000〜10,000円程度。
走行距離や時間、有名コーチや人気ランチューバーの参加などによって金額は変わってきます。
もちろん、一人でコツコツと練習できる方には必須ではありませんが、一人ではなかなか継続が難しいという方にとっては心強い選択肢になるでしょう。
練習会やイベント情報は、RUNNET(ランネット)でお馴染み、(株)アールビーズが運営する「e-moshicom(イー・モシコム)」で検索できます。ぜひ活用してみてください。
トレーニング施設の利用

トレーニングは屋外だけでなく、ジムやプールといった専用施設を活用することで、より効果的かつ安全に行うことができます。
たとえばジムでは、雨や雪といった悪天候でもトレーニングを継続できるうえ、熱中症のリスクが高い夏場(7〜8月)でも安心して走れる環境が整っています。
一方でプールは、膝を痛めて走れないときや、暑さの厳しい夏の日に特におすすめです。
水中では重力の影響を受けにくいため、足への負担を抑えながら全身の筋力を鍛えることができます。
料金の目安は以下のとおりです。
- ジム:月額3,000〜10,000円程度
- 市民プール:1回あたり500〜800円程度
天候や体調、コンディションに応じて、これらの施設も上手に活用していきましょう。
予期せぬ出費を避けるためのヒント(節約方法)

マラソン大会に参加する際、参加費や、基本的なランニンググッズの購入は予測しやすいものの、さまざまな予期せぬ出費が生じることがあります。
しかし、適切な計画と工夫をすることで、これらの余計な出費を大幅に抑えることが可能です。
マラソン大会の早期エントリー
マラソン大会の中には、早期エントリー(アーリーエントリー)を利用することで参加費が割引されるケースがあります。
こうした制度をうまく活用すれば、出費を抑えることが可能です。
たとえば、「富士山マラソン(2023年11月26日開催)」では、エントリー時期によって参加費が異なります。
- [アーリーエントリー(4月21日~5月7日)]10,900円
- [第1期エントリー(5月8日~9月30日)]12,900円
- [第2期エントリー(10月1日~10月26日)]14,900円
このように、早めに申し込むほど参加費が安くなる仕組みになっています。
また、「奈良マラソン(2023年12月9日開催)」では、参加賞の有無によって料金が変わります。
- 参加賞あり:12,500円
- 参加賞なし:12,000円
このように、大会ごとにさまざまな割引や選択肢が用意されているため、早めに情報をチェックし、賢くエントリーすることでコストを抑えることができます。
セールやアウトレットの活用

ランニンググッズを一式そろえるとなると、初期費用が1万円以上かかることも珍しくありません。
そこで、できるだけ費用を抑えたい方は、大手スポーツブランドのオンラインショップやAmazon・楽天市場のセール、アウトレットの活用がおすすめです。
大手ブランドのオンラインショップでは、季節の変わり目にセールが実施されることが多く、対象商品が10〜50%オフになることもあります。
また、Amazonや楽天市場では、期間限定のセールや割引キャンペーンが頻繁に開催されており、定価よりお得に購入できるチャンスがあります。
以下は、Amazonと楽天市場で開催される代表的なビッグセールです。
- 初売りセール(1月)
- プライムデー(7月)
- ブラックフライデー(11月)
- サイバーマンデー(12月)
- 楽天スーパーセール(3月)
- 楽天スーパーセール(6月)
- 楽天スーパーセール(9月)
- 楽天スーパーセール(12月)
これらのタイミングを狙えば、ランニングアイテムを通常より大幅に安く手に入れることが可能です。
さらに、アウトレットモールでは常に割引価格で購入できるため、近くに店舗がある方は足を運んでみるのもおすすめです。
ランニング用品を購入する際は、セール時期やお得な購入ルートを上手に活用して、賢くショッピングを楽しみましょう。
ケガしないためにストレッチやケアを行う
適切なトレーニングを行うことで、ケガのリスクを軽減でき、医療費などの予期せぬ出費を削減できます。
ケガは、トレーニングの不適切な方法や身体のメンテナンスの怠りによって生じることが多いです。
例えば、普段、5〜8kmしか走らないのに、いきなり15kmに挑戦するのはオーバートレーニングで、ケガのリスクが高まります。
また、ランニング前のウォームアップや、ランニング後のストレッチ・マッサージを行うことで、ケガのリスクを軽減できます。
私は、ランニング後に「ファイテン メタックスローション」や「イナーメ・スポーツアロマ」を太ももやふくらはぎに塗り、ケアしています。


日々の小さなケアが、長期的なランニングライフの質を保ち、毎日ケガなく取り組める秘訣です。
関連記事:【実費レビュー】ランニング前後におすすめのファイテン メタックスローション!得られる効果や塗る箇所は?
関連記事:【レビュー】イナーメ・スポーツアロマの性能とは?ランニング前後に塗るマッサージオイルの効果を検証してみた
まとめ
今回は、フルマラソン出場する際にかかる費用について解説しました。
フルマラソン出場を検討している方は、目安として、下記の費用が発生することを抑えておきましょう。
- 参加費:14,000円
- シューズ:15,000円
- ウェア一式:20,000円
- ポーチ:3,000円
- エネルギージェル:1,000円
- レース当日の交通費:3,000円
合計:56,000円
宿泊される方は、これにプラスで”宿泊費”や”交通費”がかかるため、10万円近く発生する場合もあるでしょう。
ただ、シューズやウェアに「これを着用しなければならない」などの規定はなく、好きなシューズやウェアを着用できるため、極端な話、参加費と交通費+αあれば、マラソン大会は出場できます。
今回はランニング歴0年、始めたての方がフルマラソンに出場する想定で記事を書いたため、このようにマックスで発生する費用を紹介しております。
ぜひ、初めてフルマラソンに出場される方は参考にしてみてください。
本日は以上です。
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関連記事:フルマラソン当日の過ごし方・1日の流れは?起床時間や朝食など
【要チェック】フルマラソン完走ロードマップ

フルマラソン出場までの流れをまとめました。
初めてフルマラソン出場する方を対象に、下記の内容が分かります。
マラソン大会の選び方
購入すべきランニンググッズ
完走するためのトレーニング方法
レース前日や当日の過ごし方
▼詳しくはこちら
【完全版】初心者がフルマラソン完走するためのロードマップ