フルマラソン時の宿泊(前泊)のポイント解説!宿泊施設を予約するタイミングや宿泊する際の費用は?

レース当日、レース開始時刻までに間に合わない場合、前泊が必要になります。
また、間に合わないことはないが、レース当日の朝、バタバタしたくない方の中には前泊する方も一定数いらっしゃいます。
特に、初めてレースに出場する場合、何もかもが初めてなので、余裕ある行動が求められます。
そこで今回はフルマラソンに出場する際の宿泊(前泊)について解説します。
宿泊のメリット

ゆっくり起床できる
フルマラソンは9時00分レース開始と、朝早くから行われます。
レース出場に向けて、準備する時間も考えると、レース開始1時間30分前※には会場に到着していることが望ましいです。
※9時00分スタートの場合、7時30分には会場到着
仮に、会場まで移動時間が1時間かかる場合、6時30分に自宅を出発することになります。
そうなると、起床時間は4〜5時となり、前日の就寝時間を早めるなどをして、睡眠時間を確保する必要があります。
一方、宿泊施設に泊まる場合、会場付近の宿泊施設を予約することが多いため、(会場までの)移動時間が短いです。
下記は、過去私が前泊してフルマラソンに出場した際の流れです。
- 21:00 就寝
- 5:00 起床
- 5:05 朝食
- 5:30 休憩
- 7:00 シャワー
- 7:15 準備・着替え
- 8:00 ホテル出発・移動
- 8:20 会場到着
- 8:30 荷物預け
- 8:40 トイレ
- 8:55 整列完了
- 9:00 レース開始
レース開始が9時00分でしたが、8時00分に宿泊施設※を出ても十分に間に合いました。
※宿泊施設で準備を終えていた
同じ5時00分起床でも、6時30分に自宅を出発するのと、8時00分に宿泊施設を出発するのでは、起床してからの余裕度が異なるため、ゆっくり朝を過ごしたい方におすすめです。
関連記事:フルマラソン当日の過ごし方・1日の流れは?起床時間や朝食など
観光できる
レース前日に、自宅から会場付近まで移動するため、会場周辺の観光地を回ることができます。
北は北海道、南は沖縄と、全国各地でフルマラソン(やハーフマラソン)が開催されています。
せっかく初めての土地へ行くからには、フルマラソンに出場するだけでなく、観光するのも前泊の強みです。
- 北海道マラソン(北海道): 札幌市時計台
- 網走マラソン(北海道): 網走刑務所
- いわて盛岡シティマラソン(岩手県): 盛岡八幡宮
- 水戸黄門漫遊マラソン(茨城県): 偕楽園
- 横浜マラソン(神奈川県): 横浜赤レンガ倉庫
- 金沢マラソン(石川県): 兼六園、金沢21世紀美術館
- 世界遺産姫路城マラソン(兵庫県): 姫路城
- 国宝松江城マラソン(島根県): 国宝松江城
宿泊が必要な方

レース開始時刻までに間に合わない方
レース当日、公共交通機関(新幹線、特急電車、バスなど)を使ってもレース開始時刻までに間に合わない場合、宿泊する必要があります。
中には、レース開始時間ギリギリに到着できる距離にお住いの方もいると思いますが、万が一、遅延や渋滞で予定時刻に到着できないこともありうるため、ギリギリのスケジュールはおすすめできません。
レース開始時刻に間に合わなければ、”失格”となるため、移動時間が長めの方は宿泊することをおすすめします。
事前受付が必要な大会
大会の中には、「事前受付」が必要な場合があります。
レース前日(や前々日)に、会場にて参加賞やアスリートビブス(ゼッケン)、計測チップを受け取ることを言う
一方、「事前発送」の場合もあり、申し込み時に登録した住所に参加賞やアスリートビブス、計測チップが届くため、「事前発送」の場合は事前受付は必要ありません。
例えば、金沢在住の方が『長野マラソン』に出場する場合、金沢駅→長野駅まで(新幹線: 片道8,000円)1時間で行けるため、当日の移動でも間に合います。
ですが、『長野マラソン』は事前受付が必要なので、レース前日に会場に向かう必要があり、宿泊せずに2日分の交通費(往復16,000円/日 × 2)を払うくらいなら、前泊した方が良いことが分かります。
事前受付が必要な場合は前泊必須※なので、大会を探す際は「事前受付」があるか確認しましょう。
※会場付近にお住いの方を除く
宿泊施設を予約する場所
1. 大会が用意したプランに申し込む

マラソン大会の中には、マラソン出走権と宿泊がセットになった「出走権付き宿泊枠」が用意されています。
通常はマラソンエントリーと、宿泊施設の予約をそれぞれ別に行いますが、一括で申し込むことができます。
大会側が用意したプランであれば、会場近くの宿泊施設に泊まることができ、また、会場までの貸切バス(宿泊者専用)でラクラク移動できるなど、スムーズにレースを迎えることができます。
宿泊施設を探すのが面倒な方におすすめです。
2. 自分で宿泊施設を探し、予約する
大半の方は、宿泊予約サイトで宿泊施設を探し、予約する形になります。
「アクセスしやすさ」、「価格」、「朝食あり・なし」、「部屋の広さ」など、すべて自分で決めることができるため、納得がいく宿泊施設を予約できます。
ただ、レース当日、会場までの移動方法を自身で確認する必要があるため、会場まで徒歩圏内で行けない場所に泊まろうとしている方は、事前に会場までのアクセス方法を確認しましょう。
宿泊施設を探す際のポイント

大会が用意した宿泊施設の場合は関係ありませんが、自分で探す場合のポイントを見ていきます。
[ポイント①] 会場(スタート地点)、フィニッシュ地点の場所を把握しておく
マラソン大会には、「スタートとフィニッシュ地点が同じ」場合と、「スタートとフィニッシュ地点が異なる」場合の2つに分かれます。
- スタートとフィニッシュ地点が同じ
- スタートとフィニッシュ地点が異なる
スタートとフィニッシュ地点が同じ
「スタートとフィニッシュ地点が同じ」場合は、その周辺の宿泊施設を探せばOKです。
下記が例です(「水戸黄門漫遊マラソン」)。

水戸黄門漫遊マラソンは「水戸駅」が最寄り駅で、水戸駅から会場まで徒歩10分なので、水戸駅周辺の宿泊施設を探せばOKです。
関連記事:【大会レポート】第8回水戸黄門漫遊マラソン|ラスト1kmの激坂がキツいが、フィニッシュ時の達成感も大きい大会です
スタートとフィニッシュ地点が異なる
一方、「スタートとフィニッシュ地点が異なる」場合は、スタート、フィニッシュ地点どちらの宿泊施設を探せば良いか迷うと思います。
下記が例です(「富山マラソン」)。

富山マラソンはスタート地点が「高岡駅」、フィニッシュ地点が「富山駅」付近になります。
個人的には、1泊(前日のみ)であればスタート地点付近に、2泊(前日と当日)であればフィニッシュ地点が良いと思います。
せっかく宿泊するからには会場まで徒歩で行けるくらい近いほうが、ゆっくり朝を過ごすことができます。
ただ、人によってはキャリーケースやボストンバッグなどの大きな荷物を持っていく人もいるでしょう。
その大きな荷物をスタート地点まで運びたくない場合はフィニッシュ地点付近の宿泊施設に泊まり、宿泊施設に荷物を預かってもらうか、コインロッカーに預け、レース後に取りに行くことで、スムーズに会場に向かうことができます。
2泊するのであれば、レース後、部屋に戻り、シャワーを浴びることができるため、フィニッシュ地点周辺をおすすめします。
[ポイント②] 会場までのアクセスを確認する
マラソン大会は1,000人以下の小規模大会から、1万人を超える大規模大会まで様々です。
県外からの出場者も多く、会場付近の宿泊施設はすぐに満室になり、予約できないこともありえます。
その場合は、1駅、2駅離れた場所、もしくは徒歩20〜30分くらいかかる場所を探すことになりますが、その際は会場までのアクセス方法を事前に確認しておきましょう。
都内であれば「1区間2〜3分、次の電車が来るまで3分」という短い間隔でやってきますが、地方では1区間5〜10分、次の電車が来るまで20分」という場合もあります。
『一つ乗り遅れたら、どのくらい時間ロスする』か確認した上で問題なければ、1つ、2つ隣の駅の宿泊施設を探すと良いでしょう。
[ポイント③] 宿泊施設周辺にコンビニやスーパーがあるか確認する
宿泊する場合、荷物が多くなりがちなので、水分(ペットボトル)やレース当日の朝食を現地で購入する場合もあると思います。
その際、宿泊施設周辺に「コンビニ」や「スーパー」、「ドラックストア」があるか確認しましょう。
徒歩圏内であれば問題ありませんが、バスやタクシーを使わないといけないとなると、気軽に買いに行けません。
万が一、忘れ物をしたとしても現地で対応できるように、周辺の施設は確認しましょう。
ランニンググッズはレース当日、会場に売っている場合もある




会場には「企業ブース」が設置されていることもあり、ウェアやエネルギージェル、ケアグッズなどのランニンググッズを購入することができます。
仮に、購入するのを忘れた場合、レース当日の会場にて購入することができます。
基本的には、事前に用意しておくことをおすすめしますが、万が一、忘れた際の緊急時用に覚えておきましょう。
宿泊施設を予約するタイミング

遠征する方にとって、宿泊施設の予約は欠かせません。
では、どのタイミングで予約するのが良いのか見ていきます。
【おすすめ①】開催日が決まった日
マラソン大会はエントリー開始前に、開催日が発表されます。
例えば、10月開催の「金沢マラソン2023」は、2月に次回大会の開催日が発表されました。
- 2023年2月24日: 次回開催日発表
- 2023年4月14日〜: エントリー開始
- 2023年6月23日: 当落発表
- 2023年10月29日: 開催日
出場することを決めている方は、このタイミングで宿泊施設の予約を行います。
当然、「価格が安い」、「駅から、会場までアクセスしやすい」、「施設が新しい、キレイ、過ごしやすそう」な場所から、埋まっていきます。
仮に、予約しても、事前キャンセルできる場合が多いため、1番はこのタイミングで予約するようにしましょう。
【おすすめ②】エントリー開始日(先着順の場合)
エントリー方法が「先着順」の場合、申し込みをし、入金が完了した段階で出場権が与えられます。
- 2023年2月24日: 次回開催日発表
- 2023年4月14日〜: エントリー開始
- 2023年6月23日: 当落発表
- 2023年10月29日: 開催日
出場が確定した段階で予約したい方は、このタイミングで行いましょう。
(落選した際の)予約をキャンセルする手間を省くことができます。
ただ、【おすすめ①】のタイミングで予約完了している方もおり、条件が良い場所は満室の場合もあるため、なるべく早く予約することをおすすめします。
【おすすめ③】当落発表された日(抽選の場合)
定員以上の申し込みがあった大会は、抽選になります。
抽選ということは、当落発表が後日行われます。
先程の「金沢マラソン2023」では、2023年6月23日に発表されました。
- 2023年2月24日: 次回開催日発表
- 2023年4月14日〜: エントリー開始
- 2023年6月23日: 当落発表
- 2023年10月29日: 開催日
そこで、当落発表日に”落選した(出場権が与えられなかった)”方が、宿泊施設の予約をキャンセルします。
もし、宿泊施設の予約が完了していない場合は、このタイミングで探してみると、空いていることもあるため、予約サイトを確認してみましょう。
レース当日の荷物預けには注意を


フルマラソン当日は会場に「手荷物預かり所」が用意されており、レース中、荷物を預かってくれます。
その際、荷物は指定された袋に入るもののみで、袋に入らないものは受け取ってくれません。


だいたい、45Lの袋なので、「キャリーケース」を持っていく方は事前に袋の中に収まるか確認しましょう。
もし入らない場合は、「駅前のコインロッカーに預ける」、もしくは「宿泊施設に預かってもらう」形となります。
実際に宿泊するといくら位かかる?

下記は、過去に宿泊した際にかかった金額になります。
利用する交通機関や、宿泊施設、フルマラソン参加費によって金額は異なるため、あくまで参考までにご覧ください。
水戸黄門漫遊マラソンの場合

- フルマラソン参加費: 9,000円
- 宿泊費: 13,000円
- 交通費: 10,000円
- 食費: 6,000円
合計 38,000円
この金額にプラスα、ウェアやシューズ、エネルギージェルなどの費用が発生します。
このように、フルマラソンに出場するだけでなく、宿泊するとなると、4〜5万はかかることを把握しておきましょう。
まとめ
今回は、フルマラソンに出場する際の宿泊(前泊)について解説しました。
人気のフルマラソン大会は、開催日が決まると同時に価格が安いホテル(部屋)から、どんどん埋まっていきます。
出場したい大会が決まっている場合は、常に公式サイトをチェックし、いつ開催されるか情報を追いましょう。
そして、開催日が発表されたと同時に、宿泊施設を予約しましょう。
ぜひ参考にしてみてください。
本日は以上です。
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【要チェック】フルマラソン完走ロードマップ

フルマラソン出場までの流れをまとめました。
初めてフルマラソン出場する方を対象に、下記の内容が分かります。
マラソン大会の選び方
購入すべきランニンググッズ
完走するためのトレーニング方法
レース前日や当日の過ごし方
▼詳しくはこちら
【完全版】初心者がフルマラソン完走するためのロードマップ