フルマラソンサブ3.5達成のペース・練習メニューは?月間走行距離はどれくらい?

yusuke saito
悩んでいる人
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フルマラソンでサブ3.5達成するためにはどれくらいのペースで走ればいいの?どんなトレーニングをすればいいの?

こんな疑問にお答えします。

サブ3.5は、フルマラソンを3時間30分以内に完走することを指します。

サブ4とは違い、持久力とスピードの両方を兼ね揃えなければ目標達成が難しいとされています。

ですが、しっかりトレーニングをすれば達成できるタイムですので、今回は、サブ3.5達成するための目安として、ペースや練習メニュー、全体の達成割合などお伝えします。

ぜひ、サブ3.5を目標にされている方は参考にしてみてください。

サブ3.5達成するための基本情報

サブ3.5達成の割合

まずはじめに、サブ3.5は全体のどれくらいの割合のランナーが達成しているのでしょうか。

ランネット「全日本マラソンランニング」の集計では、以下の数値となります。

サブ3.5達成の割合(サブ3.5達成者 / 2018年マラソン完走者)
  • 男性:12.2%(36,035人 / 29万6,547人)
  • 女性:3.2%(2,505人 / 7万9,360人)

ランネット「全日本マラソンランニング」より引用

男性では全体の約12%、女性では全体の約3%しかいないという、決して簡単な目標ではないことが分かります。

逆を言えば「サブ3.5を達成できれば全体の12%(男性の場合)以内には入れる」、とても素晴らしい記録となります。

サブ3.5達成に必要なペースは?

下記が、サブ3.5を達成するためのペース表です。

1km4分58秒
5km24分52秒
10km49分45秒
15km1時間14分38秒
20km1時間39分31秒
ハーフ(21.0975km)1時間44分59秒
25km2時間04分24秒
30km2時間29分17秒
35km2時間54分10秒
40km3時間19分03秒
フル(42.195km)3時間29分58秒

イーブンペース(一定のペース)の場合、1km4分58秒で走り続ければ達成することができます。

ただ、現実的に同じペースで走り続けるのは難しく、給水所での水分補給やトイレ、足の痛みにより途中で止まる可能性があるので、前半は1km4分50秒で走り、後半へ貯金を作るなどの調整が必要です。

そのため、トレーニングでは4分40秒〜4分30秒のペースで走る練習をしておくなど、スピードを維持する力を養うことが大事になるでしょう。

サブ3.5達成のトレーニング方法

サブ3.5達成者の月間走行距離は?

続いて、サブ3.5を達成するために、月間どれくらいの距離を走ればいいのか。

ランニングマガジン・クリールが集計したデータを下記にまとめました。

サブ3.5の月間走行距離

〜100km
1%未満
101〜130km
6%
131〜160km
21%
161〜200km
26%
201〜230km
16%
231〜260km
5%
261〜300km
5%
301〜330km
21%
331km〜
1%

参照:ランニングマガジン・クリール2020年10月号 P25

上記のように、月間161〜200kmを走っているランナーが一番多いことが分かります。

一方、100km未満の方は全体の1%もいないことから、ある程度、距離を踏まないと達成できないことを抑えておきましょう。

ただ、こちらはあくまで目安です。

性別や身長、これまでの運動歴など、自分と全く異なるランナーのデータであるため、参考程度に知っておきましょう。

トレーニングメニュー例

続いて、トレーニング例をご紹介します。

マラソンの練習は大きく3つの時期に分けられます。

マラソンの練習時期
・走り込み期(4ヶ月間)…脚つくり、スタミナ向上

・実践期(4週間)…スピード持久力向上

・調整期(4週間)…本番に向けて体調を整える

初心者ランナーは、フルマラソンを走れるだけの基礎が出来上がっていないので、レース本番の半年前(6ヶ月前)からトレーニングを行います。

その場合、レース本番の6ヶ月前から4ヶ月間を「走り込み期」として、マラソン完走するための持久力(スタミナ)向上に力を入れます。

続いて、本番2ヶ月前の「実践期」では、目標のレースペースで走れるよう、スピードをつけていきます。

最後、本番1ヶ月前の「調整期」では、練習量を抑え(実践期の50%)、疲労を抜きながら、レース本番に向けて調整していきます。

では、それぞれの時期にやるべきトレーニング例をご紹介します。

走り込み期(4ヶ月間)

※ 例)12/20がレース本番の場合、6/20〜10/20(4ヶ月間)を走り込み期とする

走り込み期は、とにかく距離を走って脚つくりをしていきます。

初心者の方は、完走できる筋力や持久力が備わっていないので、3〜4ヶ月使い、走り込みをしていきましょう。

また、この時期はスピードは気にせず、1回で長い距離、または長い時間走ることを目的にしていきましょう。

曜日メニュー
月曜日オフ日
火曜日60分ジョグ
水曜日90分ジョグ
木曜日動きづくりドリル
金曜日オフ日
土曜日90分ジョグ
日曜日120分ジョグ or 180分LSD
月間走行距離 目安250〜270km
参照:ランニングマガジン・クリール2022年8月号 P15
ポイント

ペースは気にせず、とにかく長い時間、長い距離を走ろう!

ジョギング(持久力⤴)

ジョギングとは「人と会話が問題なくできる」くらい、楽なペースで走ることを言います。

更に、ジョギングを終了して「あと30分は走れるかな」と思えるくらい、余裕あるペースが理想です。

人によってペースは異なり、プロランナーでは1km4分ペースかもしれませんし、初心者の方は1km7分ペースかもしれません。

現在の走力でペースは変わってくるため、自分がラクに走れるペースを探すと良いでしょう。

LSD(持久力⤴)

LSDとは、「Long Slow Distance」の頭文字を取ったトレーニング名称で、長い距離をゆっくり走るトレーニング方法です。

距離やペースに決まりはありませんが、ペースの目安は「人との会話がラクラクできる」くらいで、時間は20〜180分(3時間)を目安に取り入れてみてください。

特に、初心者の方は体力や筋力が少ないため、20〜30分から始めると良いでしょう。

効果の面では「有酸素能力を高める」「脂肪燃焼効果を高める」などが挙げられます。

マラソン完走に必要な、エネルギーを生み出す能力の上昇や筋力、スタミナアップなどが期待できるため、初心者の方には特におすすめのトレーニング方法となります。

関連記事:LSDトレーニングの効果とは?マラソン完走に欠かせない基礎を身につけるトレーニング方法です

実践期(4週間)

※ 例)12/20がレース本番の場合、10/21〜11/18(4週間)を実践期とする

実践期では、週末の距離走をレースペース、もしくはレースペースに近いペースで走ります。

走り込み期と違い、レース本番に近いペースで走るため、ケガには注意しましょう。

上記のメニューは目安となるため、疲労が溜まっていれば休養日を増やすなど、疲労を溜めないように心がけましょう。

曜日メニュー
月曜日オフ日
火曜日6〜10kmジョグ
(ペース自由)
水曜日1,000m × 5本インターバル走
(4:20〜4:15/km、レスト100秒)
木曜日6〜8kmジョグ
(6:45/km〜6:30/km)
金曜日オフ日
土曜日15〜25km走
(5:15/km)
日曜日8〜12kmジョグ
(7:00〜6:30/km)
参照:ランニングマガジン・クリール2021年10月号 P18
ポイント

強度の高い練習になるので、ストレッチやマッサージをするなど、ケガには注意しましょう

インターバル走(スピード持久力⤴)

インターバル走とは、「疾走(ダッシュ)」 ↔ 「緩走(ゆっくり走る)」を交互に繰り返すトレーニング方法です。

200m、400m、1,000mといった距離を、ややキツイペースで疾走し、休憩を兼ねた緩走で息を整え、再び疾走します。

そのため、より速く、より長い距離を走るために必要な最大酸素摂取量やLTの向上に期待できます。

詳しくは、下記で解説しています。

関連記事:インターバル走の効果と設定ペースは?サブ3〜サブ5まで

ペース走(スピード持久力⤴)

ペース走とは、一定のペースで最後まで走り続けるトレーニング方法です。

例えば、「1km5分00秒ペースで10km走る」と設定した場合、1km目から10km目まで一定の5分00秒ペースで走ることになります。

ペース走の目的は、レースで失速する要因のオーバーペースを防ぐことです。

レースはいつもと違う環境、そして独特な雰囲気の中行われるのでアドレナリンが出て、普段の練習より速いペースで走り、後半失速するってことはよくあります。

前半、調子が良いからと突っ込んでしまう、前半のオーバーペースを防ぐためのトレーニングになります。

関連記事:ペース走の設定ペースと効果は?走る距離は?サブ3.5、サブ4ごとのペースにご紹介

ハーフマラソン〜30km走(持久力⤴)

現時点での走力を測るために、ハーフマラソン(21km)〜30km走れるか確認します。

ここでのポイントは2つ。

  • レースペースで最後まで走りきれるか
  • 残りの距離を走りきれる余裕があるか

まず、レースペースで21〜30km走りきれるか確認しましょう。

また、走りきれたとしても、同じペースでさらに10〜20km(30km走った場合、残り12km)走れる余裕があるか確認しましょう。

ここで、レースペースで走りきれなかった場合、同じペースでの完走は難しいかもしれません。

なので、目標タイムを下方修正するなど、実現可能な目標タイムに変更するのも一つの選択肢です。

関連記事:30km走のペース設定とは?30km走の効果やおすすめのコースなど

調整期(4週間)

※ 例)12/20がレース本番の場合、11/19〜12/19(4週間)を調整期とする

大会まで残り1ヶ月。

調整期では、身体の調子を整える期間です。

疲労を抜きつつ、レース当日に標準を合わせる意味で、練習量を実践期の5割程度まで減らします。

実践期に150km走っていた場合、調整期では75kmにする

練習量を一気に減らしたことで走力が落ちる心配をする方がいますが、短期間で走力は衰えません。

それより疲労を抜き、良いコンディションでレースに臨むほうが、よっぽど良い選択です。

なので、空いた時間を利用し、ストレッチや筋トレをして身体を整えましょう。

曜日メニュー
月曜日オフ日
火曜日3〜5kmジョグ
(ペース自由)
水曜日1,000m × 3本インターバル走
(4:20〜4:15/km、レスト100秒)
木曜日3〜4kmジョグ
(6:45/km〜6:30/km)
金曜日オフ日
土曜日8〜12km走
(5:15/km)
日曜日4〜6kmジョグ
(7:00〜6:30/km)
ポイント

「量」より「質」を意識して、疲労を溜め込まないように行いましょう

トレーニングのポイント

サブ3.5のトレーニングのポイントは、練習に強弱をつけることです。

まず、ジョグで筋肉に刺激を入れ、翌日、インターバル走やウェーブ走でスピードや持久力を養います。

翌日、強度を落としたジョグでつなぎ、週末の土日で強度の高いセット練習を行い、30~40km走っていきます。

セット練習では、レースペースで1度に30km走れれば良いですが、難しければ土曜日に15km、日曜日に15kmと分けて走るのでもOKです。

日曜日は前日の疲労で足が重いですが、レース後半を想定した練習になるため、踏ん張りましょう。

ポイント
  • 練習に強弱をつける(強→弱→強→弱…)
  • 平日に一度はスピード練習を入れる
  • 週末はセット練習で長い距離を走る

関連記事:ランニングにおすすめドリンク10選!水分補給する目的やタイミングは?

関連記事:ランニング・ジョギング時におすすめの持ち物13選【初心者必見】

サブ3.5おすすめのランニングシューズ

最後に、サブ3.5おすすめのランニングシューズをご紹介します。

EvoRide SPEED

EvoRide SPEED【ASICS公式通販】より引用

アシックスが販売する、前へ進む推進力を高め、スピードある走りをサポートしたシューズ。

ミッドソールには、クッション性と反発性に優れた「FF BLAST」を採用し、着地時から蹴り出し時の前方向への推進力を高めています。

また、カーブしたソール形状が特徴のガイドソール構造を採用し、走行時のエネルギー消費を抑え、より効率的に走行できるようサポートしています。

さらに、ミッドソールのカカト部に六角形の溝を入れ込むことで、着地時の適度なクッション性を発揮しています。

前へ転がる感覚が味わえる、クッション性・反発性が特徴の軽量シューズです。

FuelCell Rebel v3

【NB公式】ニューバランス | FuelCell Rebel v3より引用

ニューバランスが販売する、弾むような推進力で、スピード走行をサポートするシューズ。

前作よりもミッドソールを厚く、幅を広く設計することで安全性が向上し、スムーズな足運びを実現。

また、アウトソールにはグリップ性の高いブローンラバーを採用することでFuelCellシリーズ特有の高い反発に対してもしっかりした安定性を保ち、スムーズな推進力の持続を可能にしています。

さらに、アッパーには軽量性に優れたニット素材を使用し、フィット感と足当たりの良さを提供しています。

リズムよくスピード走行したい方におすすめのシューズです。

マッハ 5

HOKA®公式サイト「マッハ 5」より引用

ホカが販売する、反発性が特徴の「マッハ」シリーズ5代目となるシューズ。

足に直接触れる上部には「PROFLY+™」構造のソール、底部には「ラバライズドEVAフォーム」の二重構造ミッドソールを搭載することで、跳ねるような、より軽快なライド感を実現。

また、アウトソールは反発性の高い「ラバライズドEVAフォーム」を採用し、着地時の安定性をサポートしています。

さらに、足の甲の形状に合わせて作られてたガセットタンやアキレス腱を包み込むヒールが、快適な履き心地を実現しています。

プレート非搭載ながら、反発性の高さが売りの、日々のトレーニングやレース時に活躍するシューズです。

クラウドフロー

オン公式サイトより引用

オン史上トップクラスの軽量(198g)スピードモデルで、トレーニングからレースで活躍するシューズ。

「Helion」スーパーフォーム製「CloudTec」が高いクッション性を発揮し、路面からの衝撃を吸収しつつ、着地の感触を即座に感じることを可能に。

また、特殊な網目構造を持つメッシュアッパーは継ぎ目がないので、靴下を履いているかのように足の甲にフィットし、快適な履き心地を実現しています。

さらに、絶妙な位置に配されたラバーパッドが、急カーブ時も高いグリップ力を発揮し、エネルギーロスすることなく走行を可能にしています。

5km走でもマラソンでも、どんな距離でも爆発的な推進力が味わえるシューズです。

その他、サブ3.5におすすめのランニングシューズは下記をご覧ください。

関連記事:【2023年版】サブ3.5おすすめランニングシューズ15選

まとめ

今回は、サブ3.5達成するためのペースや練習メニューなどをご紹介しました。

改めて、サブ3.5の達成者の割合は、以下のようになります。

サブ3.5達成の割合(サブ3.5達成者 / 2018年マラソン完走者)
  • 男性:12.2%(36,035人 / 29万6,547人)
  • 女性:3.2%(2,505人 / 7万9,360人)

ランネット「全日本マラソンランニング」より引用

また、サブ3.5達成にはイーブンペースで1km4分58秒で走り続ければ達成することができます。

ぜひ、今後の目標のための参考になればと思います。

以上、フルマラソンサブ3.5達成のペース・練習メニューの紹介でした。

目標別ペース・練習メニュー
サブ4の練習メニュー
サブ5の練習メニュー

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また、タイムごとにもまとめていますので、目指しているタイムにあったシューズを探してみて下さい。

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Yusuke Saito
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マラソンランナー
初心者のためのマラソンブログ「31らん(さいらん)」運営者。2018年6月にランニングを始め、年間2,500km走ってます。これまでの記録は、【フルマラソン】 4:06:27(第32回ぐんまマラソン) 【ハーフマラソン】 1:46:18(第39回フロストバイトロードレース)【10キロ】42:47 【5キロ】19:08 【1キロ】3:17 マラソン大会に向けた流れやトレーニング方法、ランニンググッズを紹介していきます。
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