インターバル走の効果と設定ペースは?サブ3〜サブ5まで


インターバル走の効果ってなに?また、どのくらいのペースで行えばいいの?
そんな疑問にお答えします。
インターバル走(インターバルトレーニング)とは、「疾走(ダッシュ)」 ↔ 「緩走(ゆっくり走る)」を交互に繰り返すトレーニング方法です。
レースペース以上の力で疾走することで、最大酸素摂取能力やLT(乳酸性代謝閾値)の向上効果があります。
そんな今回は、インターバル走のトレーニング方法についてご紹介します。
- スピードを上げ、タイム更新をしたい
- 長い距離を楽に走りたい
- 下半身を強固なものにしたい
インターバル走は、短い距離から長い距離までさまざまなので、自分に合ったやり方でトレーニングしてみてください。
インターバル走とは?

インターバル走とは、「疾走(ダッシュ)」 ↔ 「緩走(ゆっくり走る)」を交互に繰り返すトレーニング方法です。
200m、400m、1,000mといった距離を、ややキツイペースで疾走し、休憩を兼ねた緩走で息を整え、再び疾走します。
心拍数が戻り切る前に疾走するため、走る距離、本数が多いほど強度が高くなります。
ただ、足にかかる負担が大きく、ケガのリスクが高い点に注意しましょう。
脚力が身についていない初心者の方は、1本の距離を短くする(400m→200m)など負荷を最小限に抑え、無理のない範囲で取り組みましょう
インターバル走の効果

インターバル走の効果は、下記が挙げられます。
- 最大酸素摂取量の向上
- LTの向上
- スピードの強化
[効果①] 最大酸素摂取量の向上
最大酸素摂取量(VO2max)とは、1分間に体内に取り込むことができる酸素量のことです。
VO2maxが高いほど、赤血球が運び込む酸素量が増え、より速く、より長い距離走ることができます。
そのためには、高い強度の運動で心肺機能に負荷をかける必要があり、ゼーゼーハーハー言うほどのペースで走るインターバル走は効果的なトレーニングです。
VO2maxは、強度が穏やかなLSDやペース走といったトレーニングでも鍛えることはできますが、効率よく鍛えたいのであればインターバル走をおすすめします。
[効果②] LTの向上
LT(乳酸性代謝閾値)とは、脂肪が使用される量が減り、主に糖を使ってエネルギーが作られるようになる分岐点のことを言います。
そもそも、人は走り続けるために糖と脂肪、この2つの栄養素をエネルギーに変えていきます。
糖と脂肪の特徴は下記のとおりです。
- 体内に貯めておける量:約1,500kcal
- エネルギー変換効率が良い(エネルギーになりやすい)
- 速いペースのときに消費される
- 体内に貯めておける量:約9,000kcal
- エネルギー変換効率が悪い(エネルギーになりにくい)
- 遅いペースのときに消費される
糖は速いペースの時に使われ、脂肪は遅いペースの時によく使われます。
また、糖は体内に蓄積されている量が少なく、また、エネルギー変換効率が良いため、枯渇すればエネルギー切れで失速に繋がります。
そこで重要なのが、脂肪の使用量を増やし、糖を節約することです。
ただ、脂肪は体内に酸素がないとエネルギー変換されず、また、変換までにも時間がかかります。
ですが、インターバル走を行うことでLT(乳酸性代謝閾値)が高まれば、走る速度が上がっても効率よく脂肪を使うことができます。
なので、インターバル走では「最大酸素摂取量の向上」で酸素を供給でき、そのおかげで「LTの向上」に繋がるという、効率が良いトレーニングとなっています。
[効果③] スピードの強化
レースペース以上のスピードで走るため、心肺機能の向上や筋肉の速筋が鍛えられます。
- 心肺機能の向上
- 筋肉の速筋が鍛えられる
目標のタイムを達成するには、ある一定のペースで走り続けなければいけません。
例えば、サブ3.5(3時間30分以内)を目指すのであれば、レースペースは4分58秒。
この4分58秒で「20km走るのがやっと」のようでは、まだまだスピード力が足りていないことになります。
なので、インターバルを継続して行うことで、レースペースのスピードに慣れ、長時間走り続けることが可能になります。
インターバル走の種類

インターバル走には、大きく3つの種類があります。
- ショートインターバル
- ミドルインターバル
- ロングインターバル
[種類①] ショートインターバル
ショートインターバルは、200mや400mといった、短い距離で行うインターバル走です。
- 距離走前日の刺激入れに
- フォームの確認
- 初心者向け
ショートインターバルは短い距離なので、疲労度もそこまで高くなく、距離走(15〜40km)の前日など刺激を入れたいときに取り入れると良いです。
また、しっかり腕を振り、足をあげることを意識したフォームの確認にも有効です。
初心者の方はケガのリスクを回避するため、まずは100~200mといった短い距離から始めると良いでしょう。
[種類②] ミドルインターバル
ミドルインターバルは、800mや1,000mといった、やや長めの距離で行うインターバル走です。
- ペース配分が鍛えられる
- スピード持久力が鍛えられる
- 中級者向け
ショートインターバルに比べ、距離が長くなるので、ペース配分が重要になってきます。
前半に突っ込んでしまう(ハイペースで進む)と後半失速してしまうので、最後まで一定のペースを維持できる能力が向上します。
やや強度が上がるトレーニングなので、中級者以上の方におすすめのインターバルです。
[種類③] ロングインターバル
ロングインターバルは、2km〜5kmといった、長い距離で行うインターバル走です。
- より実践的なトレーニング
- スピード持久力が鍛えられる
- 中級者〜上級者向け
距離が長くなればなるほど、レース本番に向けた実践的なトレーニングになります。
負荷も大きいですが、トレーニング後はかなりの力がつく「質の高い」インターバルです。
インターバル走の設定距離や本数は?

インターバル走は設定本数に決まりはありませんが、参考までに本数を記載します。
- 100m×7〜10本+ リカバリー100m
- 200m×10〜15本 +リカバリー200m
- 400m×10〜12本 +リカバリー200m
- 1km×5〜6本 +リカバリー400m
- 2km×4〜5本 +リカバリー400m〜600m
上記は例なので、本数はあなたの走力に合わせて設定しましょう。
インターバル走の設定ペース

続いて、設定ペースを決めていきます。
今回は、5,000mの自己ベスト記録をもとにペースを算出しています。
なので、まだ、5,000m(5km)のタイムがない方は、この機会に測定し、インターバルの設定ペースを決めましょう。
ショートインターバルの場合(200m、400m)
↓ 200mインターバルの場合
5,000mのタイム | ペース | リカバリー |
18分50秒 | 46秒 | 200mジョグ |
20分00秒 | 48秒 | 200mジョグ |
22分00秒 | 53秒 | 200mジョグ |
23分30秒 | 57秒 | 200mジョグ |
25分00秒 | 60秒 | 200mジョグ |
↓ 400mインターバルの場合
5,000mのタイム | ペース | リカバリー |
18分50秒 | 92秒 | 200mジョグ |
20分00秒 | 96秒 | 200mジョグ |
22分00秒 | 106秒 | 200mジョグ |
23分30秒 | 113秒 | 200mジョグ |
25分00秒 | 120秒 | 200mジョグ |
ミドルインターバルの場合(1km)
5,000mのタイム | ペース | リカバリー |
18分50秒 | 3分46秒 | 400mジョグ |
20分00秒 | 4分00秒 | 400mジョグ |
22分00秒 | 4分24秒 | 400mジョグ |
23分30秒 | 4分42秒 | 400mジョグ |
25分00秒 | 5分00秒 | 400mジョグ |
ロングインターバルの場合(2km)
5,000mのタイム | ペース | リカバリー |
18分50秒 | 4分00秒/km | 400~600mジョグ |
20分00秒 | 4分15秒/km | 400~600mジョグ |
22分00秒 | 4分30秒/km | 400~600mジョグ |
23分30秒 | 4分40秒/km | 400~600mジョグ |
25分00秒 | 5分10秒/km | 400~600mジョグ |
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まとめ

今回は、インターバル走についてまとめてみました。
改めて、おさらいです。
インターバル走(インターバルトレーニング)とは、「疾走(ダッシュ)」 ↔ 「緩走(ゆっくり走る)」を交互に繰り返すトレーニング方法です。
また、下記がインターバル走の効果です。
- 最大酸素摂取量の向上
- LTの向上
- スピードの強化
以上、インターバル走についてでした。
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