雨の日のフルマラソンの服装|悪天候時ゴールにたどり着く19のヒント
フルマラソン当日雨予報ですが、どんな服装で臨めばいいですか?
そんな疑問にお答えします。
フルマラソン当日が雨予報だった場合、何を着ればいいか迷いますよね。
マラソン大会は地震や大雨による増水、強風による建物など構造物の損壊等でコースが通行不能にならない限り、中止になりません。
なので、基本的に雨が降っていても開催されるため、出走する方は雨対策が必要になります。
そこで、今回は、雨の日のマラソン大会の服装について解説します。
いざ、雨予報だったとしても、事前に対策をしておけば快適に走れるので、ぜひこの機会に知っておきましょう。
雨の日におすすめのウェアとコーディネート
それでは、雨の日におすすめのウェアとコーディネートをご紹介します。
気温が高い日、低い日で、それぞれ下記のアイテムがあると安心です。
- 雨の強さ次第
- ・ポンチョ
- 気温が高い日
- ・半袖Tシャツ
・シングレット
・ハーフパンツ
・ハーフタイツ - 気温が低い日
- ・長袖Tシャツ
・アンダーウェア
・ロングタイツ
・ロングパンツ
・アームカバー
・カーフスリーブ
・手袋 - 通年
- ・ソックス
・キャップ
・サングラス
・マスク - ※クリックすると、詳細ページへ移動します
他に、持ち物が多い方は、ウエストポーチやリュックがあると便利です。
それでは、下記に「薄着」と「厚手」それぞれのコーディネート例をご紹介します。
薄着スタイル(サブ3〜3.5向け)
スピードを出して走る方、もしくは気温が高い日にレースがある(ゆっくり走る方も含め)場合は、薄着スタイルで良いでしょう。
トップスは「半袖Tシャツ or シングレット」、プラス、寒さに応じて「アームカバー」「手袋」で防寒対策をします。
ボトムスは「ハーフパンツ or ハーフタイツ」、プラス、寒さに応じて「カーフスリーブ」を着用し、肌の露出を抑えます。
また、スタートまでの待機時間で、身体が冷えないように「ポンチョ、ゴミ袋」を被るランナーもいます。
ウェアが濡れてしまうと重くなりますし、体温が奪われて低体温症になる恐れがあります。
そのため、当日の雨の強さ・気温で、ポンチョを着用するか決めましょう。
下記が、おすすめのウェア一覧です。
- アウター(必要に応じて)
- ・ポンチョ
- トップス
- ・半袖Tシャツ
・シングレット
・アームカバー
・手袋 - ボトムス
- ・ハーフパンツ
・ハーフタイツ
・カーフスリーブ - アクセサリ
- ・ソックス
・キャップ
・サングラス
・マスク
お好きな組み合わせでコーディネートしてみてください。
参考までに、SNSに投稿されていた、ランナーの服装をご紹介します。
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厚手スタイル(サブ4〜6向け)
ゆっくり走りたい方は、体温が上がりづらいため、重ね着をして温かい格好で臨みましょう。
トップスは「半袖Tシャツ + 長袖Tシャツ」、もしくは「半袖Tシャツ + アンダーウェア」の重ね着をして、「手袋」で防寒対策をします。
冬の時期で、より気温が低い場合は、(上記にプラスして)「ウインドブレーカー」や「ポンチョ」を着用し、雨を防ぎながら、寒さ対策をしましょう。
気温が高い場合は、着脱しやすいよう、「半袖Tシャツ + アームカバー」の組み合わせでも良いでしょう。
ボトムスは「ハーフパンツ + ロングタイツ」、もしくは「ロングタイツ + ロングパンツ」、の組み合わせがおすすめです。
なるべく、肌の露出を少なくし、体温が下がらないよう工夫しましょう。
下記が、おすすめのウェア一覧です。
- アウター
- ・ウインドブレーカー
・ポンチョ - トップス
- ・半袖Tシャツ
・長袖Tシャツ
・アンダーウェア
・アームカバー
・手袋 - ボトムス
- ・ハーフパンツ
・ロングタイツ
・ロングパンツ
・カーフスリーブ - アクセサリ
- ・ソックス
・キャップ
・サングラス
・マスク
お好きな組み合わせでコーディネートしてみてください。
参考までに、SNSに投稿されていた、ランナーの服装をご紹介します。
雨の日に快適にゴールまで辿り着く19のヒント
続いて、雨の日にするべき対策とポイントを解説します。
レース当日の天気予報を常にチェック
雨予報だとしても、「雨 → 小雨」や「雨 → 晴れ」など変化する場合もあります。
起床時(4:00〜5:00)は土砂降りでも、レース開始9:00には小雨に変わり、12:00すぎには雨が止み、晴れて暑くなることもあります。
なので、レース当日の出発ギリギリまで天気予報を確認し、最善の服装で臨めるようにしましょう。
ジェルは多めに持っていこう
走っているうちに失われるエネルギーを補う目的で、ジェルを携帯するランナーは多いと思います。
ただ、雨によって、深部体温が下がり、身体が震えだすと、より多くのエネルギーが燃焼されてしまいます。
なので、晴れの日に持っていく予定の数より多め(+1個)に携帯しておきましょう。
また、ジェルが雨で濡れたり、寒さで手がかじかんでいると、開封できないことがあります。
なので、ジップロックに入れて(上写真)濡れないようにしたり、中身が飛び出さない程度に少し開封しておくなど、開けやすいようにしておきましょう。
おすすめのジェルは、フルマラソンにおすすめの補給食15選【サブ3.5、サブ4、サブ5向け】で解説しています。
早めに到着する(自宅で着替える)
雨の日は道が渋滞していたり、電車・バスが混んでいたりする可能性があります。
車で行く方、電車・バス等で移動する方は、早めの行動を心がけましょう。
もう一点、早めに到着したほうが良い理由があります。
会場到着後、着替えをしたり、ご飯を食べるなど、一連の準備をするため、場所を確保します。
晴れの日は問題ありませんが、雨の日は競技場など屋根がある場所にランナーが押しかけます。
会場に到着するのが遅ければ、雨が凌げる場所は埋まってしまい、スムーズに準備ができない可能性が・・・。
レジャーシートを地面に敷き、荷物を傘で覆いながら、かつ自分自身も濡れないように着替えるのは困難だし、非常にストレスです。
なので、「会場に雨が凌げる場所が少ない」「早めの到着が難しい」場合は、自宅や宿泊施設で着替えてから来るようにしましょう。
撥水加工、速乾性のあるウェアを選ぶ
「撥水加工」「速乾性」のあるウェアを選びましょう。
撥水加工されていると、水を弾いてくれます。
防水性能とは違い、水の侵入は防げませんが、その分、通気性は良いので、ムレにくいです。
また、速乾性に優れていると、途中で雨が止んだ際にウェアが乾きやすく、快適な着心地を実現してくれます。
逆に、綿素材を使用しているものは水分を吸収しやすいため、注意しましょう。
防水シューズを履こう
雨に濡れた状態で走り続けると、(足の)皮膚がふやけ、マメができやすくなります。
レース後半、マメができた状態で走り続けると痛みが出てきて、完走が難しくなる恐れがあるので、(事前に)足元をドライに保つ対策をしておきましょう。
具体的には、「防水シューズ」を履くことをおすすめしており、通常のシューズに比べ、水が侵入しづらい設計なので、雨の日に最適です。
防水シューズのおすすめは、雨の日におすすめの防水性能が高いランニングシューズ4選で解説しています。
また、新たにシューズを購入する余裕がない方は、「防水スプレー」をシューズ全体に吹きかければ、水を弾いてくれるのでおすすめです。
防水スプレーを吹きかける際の手順です。
- シューズが乾いていることを確認する
- ムラができないよう、古い布(履かなくなった靴下など)でシューズの表面のゴミを拭き取る
- 距離を離して、満遍なくスプレーを吹きかける
- コーディングされるまで待機する
スプレーによって異なりますが、コーディングされるまで時間がかかるため、レース前日までには行いましょう。
着脱しやすいアクセサリーを付ける
雨が降ったり、止んだりする天候だと、体温調節が難しいものです。
なので、走りながらでも体温調節できる、着脱しやすいウェアを着ることをおすすめします。
具体的には、「アームカバー」や「手袋」などで、寒ければ着用し、暑ければ脱ぐことで快適に走行できます。
「長袖Tシャツ」や「ロングタイツ」だと暑くなったときに脱げないので、着脱しやすいものを着用しましょう。
キャップを被る
雨が降っていると、雨粒が直接目に入ってきて、走りに集中できません。
特に、風が強い日は、すごいスピードで雨粒が当たるため、顔を上下左右に傾け、雨粒が顔に当たるのを防ごうとします。
顔を隠して地面をまっすぐ見下ろす走り方は、正しいフォームで走れておらず、レース後半の疲労に繋がってしまいます。
キャップを被ることで、顔(目)を覆うことができ、雨粒を気にすることなく走ることができます。
また、髪の毛を濡れを最小限に抑えることができ、毛から水滴が垂れるのを防いでくれます。
走行中は、いかに集中して走れるかが重要なので、小さなストレスも与えないよう対策しましょう。
おすすめのキャップは、ランニングにおすすめのキャップ9選|着用する効果や選び方は?で解説しています。
ワセリンを塗る
ワセリンは、保温効果が期待できる保湿剤です。
肌の露出部分にワセリンを塗ることで、気温が低い日の寒さ対策として有効です。
また、塗ることで肌の表面に油膜を張ることができるので、撥水対策として効果があります。
足全体に塗ることで、ソックスが濡れたとしても水を弾いてくれるので、マメができづらいメリットがあります。
さらに、雨の中、長時間走り続けると、ウェアが肌にくっつき、肌(肩、股、乳首、脇)とウェアの摩擦により、痛みを伴う場合があります。
ですが、皮膚に油膜を張るので、皮膚とウェアの擦れを軽減し、快適な走行をサポートする便利アイテムです。
関連記事:ランニング中の擦れ対策!摩擦による擦れが起こる原因と擦れを防ぐ方法
寒い日はホットクリームで防寒対策
寒い日は、肌(特に、露出部分)にホットクリームを塗ることで防寒対策できます。
雨粒が皮膚に当たり続けると、体温が低下し、低体温症になる恐れがあります。
ホットクリームには、トウガラシなどの温感成分を含有しており、足やお腹まわりなど冷えやすい箇所に塗ることでポカポカと身体を温めてくれます。
寒がりな方や、当日、肌の露出面積が大きいウェア(シングレットやハーフパンツ)で走る方におすすめのアイテムです。
関連記事:クリオ「パフォーマンス ホットジェル」レビュー!寒い時期のランニング・マラソン時に活躍する温感クリーム
スマートフォンはジップロックに入れておく
音楽を聞きながら走ったり、ゴール後、知人を見つけるため連絡をする方は、スマートフォンが濡れないように、ジップロックに入れましょう。
ジップロックは水の侵入を防ぐため、水からスマートフォンを守ります。
音楽を聞かない方や、事前に待ち合わせ場所を決めている方は、(念の為、)荷物と一緒に預けておくのが最善の方法です。
関連記事:フルマラソンやハーフマラソンのレース中に音楽を聴くことはできる?
ゼッケンは見える位置につける
マラソン大会では、見える位置にゼッケンをつけなければなりません。
日本陸上競技連盟競技規則にも、下記のように記載されています。
競技者は、競技中、胸と背にはっきり見えるように2枚のナンバーカード(ビブス)をつけなければならない。
なので、透明ではないウインドブレーカーを着用する場合は、中のTシャツではなく、ウインドブレーカー自体にゼッケンを付ける必要があります。
ただし、ウインドブレーカーにゼッケンを着けた場合、途中で脱げなくなってしまうので注意しましょう。
対策としては、「透明のウインドブレーカーを着用する」、「透明のポンチョやカッパを着用する」という形になります。
終始、寒い日は問題ありませんが、途中から気温が上がる日は、どのウェアにゼッケンを付けるか確認しておきましょう。
【ウェア編】待機中は極力濡れないように対策を
スタート直前まで雨が降っている場合は、ポンチョを被り、ウェアが濡れないようにしましょう。
レース開始までの待機時間は10〜30分もあり、何も対策をしていないと、走る前からビチョビチョに濡れてしまいます。
それでは、体温がどんどん低下していき、身体が震えたり、レース開始時に足が思うように動かなくなってしまいます。
アシックスのポンチョは、作りがしっかりしており、フルマラソン完走まで着用※する際におすすめです。
※但し、通気性が悪く、ウェア内に熱がこもりやすいので、真冬のレース時のみおすすめ
>> アシックス ポンチョのレビュー記事はこちら
また、レース開始までの待機時間にだけ使用したい場合は、「45Lのゴミ袋」がおすすめです。
頭と両腕の箇所に穴を開ける※だけで、簡易ポンチョが出来ちゃいます。
※ハサミで切る
あとは、レース開始直前で脱ぎ、最初の給水所(3〜5km地点)まで持っておき、ゴミ箱に捨てればOKです。
もともとゴミ袋なので、気軽に処分しやすい点もポイントです。
ぜひ、レース中の服装だけでなく、レース前の待機時間の服装も考えておきましょう。
【シューズ編】待機中は極力濡れないように対策を
シューズも濡れると重くなるため、極力、レース開始まで濡れないように対策します。
シューズは、「スーパーのレジ袋」がおすすめです。
レジ袋の中にシューズを入れ、空気を抜きながら縛るだけ。
あとは、レース開始直前で脱ぎ、最初の給水所(3〜5km地点)まで持っておき、ゴミ箱に捨てればOKです。
土砂降りの際に活用してみてください。
レース途中で着替えるのもあり
コースに友人や家族がいる場合は、中間地点(21km)で乾いたTシャツや靴下、シューズを着替えるのも一つです。
コースには「簡易トイレ」が設置されているので、場所さえ決めておけば、着替えることができます。
あまりおすすめできませんが、雨の中走り続けると風邪を引きやすい方はスッキリするのも良いでしょう。
多めにタオルの準備をしよう
身体全体が濡れてしまっているので、多めにタオルの準備をしましょう。
特に、髪の毛が長い方はシャワーを浴びた後のように(水が滴るほど)濡れているので、たくさんあっても困りません。
着替えは厚手の生地も用意しよう
寒い日でなくても、雨に濡れ続けると体温が低下し、低体温症になる恐れがあります。
フルマラソン完走後は身体が消耗しきっており、震えるくらい寒気に襲われている場合もあるので、厚手の生地の着替えも用意しておきましょう。
濡れた服をしまう、ゴミ袋も忘れずに
レースで着用したウェアをしまう「ゴミ袋」を忘れずに持っていきましょう。
水が絞れるほど濡れたウェアをそのままバッグに入れるのは、厳しいものがあります。
温かい飲み物も持っていこう
完走後は荷物を受け取ったり、着替えをしたりと、すぐにコンビニや自動販売機、銭湯に行くことが難しいです。
また、会場内に自動販売機があったとしても、先にゴールしたランナーが購入して「売り切れ」になる場合も・・・。
なので、保温性の高い水筒にお茶やスープを用意しておくと、その場で温まることができます。
気温が低く、雨が降り続いているレース日におすすめです。
帰宅後、シューズを乾かす
帰宅したら、レースで使用したランニングシューズを乾かしましょう。
そのまま放置すると、型崩れやカビの繁殖の原因になります。
乾かす際は乾燥機やドライヤーを使わず、新聞紙を使って乾かしましょう。
なぜなら、シューズは熱に弱く、シューズの素材同士を繋ぎ止める接着剤が劣化し、変形したり、縮む可能性があるからです。
そのため、直射日光の中、外で乾かすのもNGです。
下記が乾かす際の手順です。
- インソールを外し、靴紐をほどき、シューズ内に新聞紙を詰める
- (外側を乾かすため、)吸水性の高いタオルでシューズを包む
- 風通しの良い室内で、放置する
- 乾くまで、こまめに新聞紙を交換する
素早く、乾かしたい場合は、扇風機の風を当て続けると良いでしょう。
熱に弱いため、乾燥機やドライヤー、直射日光はNG。新聞紙を活用する!
まとめ
今回は、雨の日のマラソン大会の服装について解説しました。
最後に、服装は各々、自分に合ったものを選びましょう。
そのためには、雨の日に試走することをおすすめします。
実際、走ることで自分に必要なアイテムや改善点が見つかるはずです。
ぜひ、雨の日も快適に走れるよう、準備しましょう。
本日は以上です。
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【要チェック】フルマラソン完走ロードマップ
フルマラソン出場までの流れをまとめました。
初めてフルマラソン出場する方を対象に、下記の内容が分かります。
マラソン大会の選び方
購入すべきランニンググッズ
完走するためのトレーニング方法
レース前日や当日の過ごし方
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【完全版】初心者がフルマラソン完走するためのロードマップ