ランニングウェアとトレーニングウェアの違いは?それぞれのウェアの役割を解説

yusuke saito
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初心者ランナー
初心者ランナー

ランニングを始めるにあたり、ウェアを購入しようと思っています。オンラインショップとかで探していると「ランニングウェア」と「トレーニングウェア」って書いてありますが、違いは何ですか?

そんな疑問にお答えします。

ランニング時は、適切なウェアを着用することで「パフォーマンスを向上」させたり、「長時間走る上での快適さが向上」するなど、走りに大きく影響します。

しかし、スポーツショップやオンラインショップを覗くと、「ランニングウェア」と「トレーニングウェア」という二つのカテゴリが目に飛び込んできます。

ランニングは言ってしまえば、”走る”だけのスポーツなので、『どちらを着用しても同じなのでは?』と思ってしまいます。

これらの違いは、一体何なのでしょうか? また、それぞれのウェアはどのような役割を果たしているのでしょうか?

この記事では、ランニング初心者にも分かりやすく、それぞれのウェアの特徴と役割について詳しく解説します。

ランニングウェアとトレーニングウェアの違い。一般的な認識とは?

これら二つのウェアは、異なる種類の動きや負荷がかかるので、それに合わせた設計や素材が採用されています。

一般的に、ランニングウェアとトレーニングウェアの違いは、下記の通りです。

ランニングウェアとトレーニングウェアの違い
  • ランニングウェア:長時間の走行をサポート
  • トレーニングウェア:ジムやフィットネスの多様な動きをサポート

ランニングウェアは、”走行中の快適さ”と”パフォーマンス向上”を目指して設計されています。

ランニングウェア

一方、トレーニングウェアは、様々なエクササイズや動きに対応する設計が特徴です。

トレーニングウェア

どちらも運動時に着用することを想定して作られているため、「吸汗速乾性」や「通気性」、「ストレッチ性」、「防臭抗菌」をいった機能は搭載されています。

  • 吸汗速乾性:汗をすばやく吸収・放出してくれるので、衣類内が汗でびちょびちょになる不快感を軽減する
  • 通気性:衣類内に熱が閉じ込められないよう、通気口を確保する
  • ストレッチ性:身体の動きに合わせて生地が伸び縮みするため、動きを妨げない
  • 防臭抗菌:臭いの原因となる細菌の増殖を抑制し、汗のニオイを軽減する

そのため、短時間(30分程度)の着用であれば、「ランニング時にトレーニングウェア」を、「筋トレ時にランニングウェア」を着用しても、そこまで違和感なく着用できます。

ですが、長時間(60分以上)の着用となると、人によっては”不快感”や”ストレス”を感じる場合もあるため、それぞれの目的に合ったウェアを着用するのが望ましいでしょう。

[補足] ランニングウェアとトレーニングウェアの見分け方

ちなみに、ランニングウェアとトレーニングウェアの見分け方は、各ブランドのWEBサイトでカテゴリ分けされている項目から見分けることができます。

↓ アディダスの場合

↓ アシックスの場合

このように、WEBサイトでは「ランニング」「トレーニング」と、カテゴリ分けされています。

他のブランドも同じように、カテゴリ分けされているため、各サイトを覗いてみてください。

ランニングウェアの特徴

ランニングウェアは、”走行中の快適さ”と”パフォーマンス向上”を目指して設計されています。

下記が、ランニングウェアに搭載されている、主な機能です。

ランニングウェアの機能・特徴
  • 摩擦(擦れ)軽減
  • 軽量
  • 風を受けにくい形状
  • リフレクター

摩擦(擦れ)軽減

長時間走る際に、気をつけたいのが”摩擦(擦れ)”です。

ランニング時は皮膚トラブルが多く、アメリカの調査では「ランニング時の皮膚トラブル」で最も多かったのが”水ぶくれ”で、続いて多かったのが”擦れ”という結果が報告されています。

その中で、擦れとは、皮膚とウェアが連続的に接触する(摩擦される)ことで引き起こされますが、運動中に汗をかくことで皮膚が湿ることが原因として挙げられます。

そのため、ランニングウェアには、

「内側の摩擦が起きやすい位置にテープが貼ってる」

「裏地に縫い目やタグをなくし、フラットにすることで摩擦を軽減する」

といった特徴を持ち、肌との摩擦が起こりにくい作りになっています。

軽量

ランニングウェアは速乾性に優れた、軽量素材を使用していることが多いです。

汗で、ウェアが濡れるスピードを遅らせる”速乾”機能を持ちながら、軽量素材を使用しているので、汗で濡れても、ウェアが重くなるのを防ぎます。

汗で濡れていない状態でウェアが重いと、汗で濡れると、さらに重くなり、走行中、負担がかかってしまいます。

ランニングウェアはとても軽いため、腕振り”しやすく、快適な走行をサポートする作りになっています。

風を受けにくい形状

風の抵抗を最小限に抑えることで、走行時のエネルギー消費を減少させる効果が期待できます。

具体的には、(トレーニングウェアに比べ)ウエスト幅※の長さが短く、風の抵抗を受けにくい形状になっています。

※ウエストライン両端間の長さ

風が強いと、前進するのに苦労するため、少しでも負担を軽減する作りになっています。

リフレクター

肩口や背中などに、走行時の視認性が向上するリフレクター(反射材)が搭載されています。

リフレクターがあることで、街灯や車のライト(前照灯)に反射して、自分の存在を知らせることができます。

早朝や夜間など暗い時間帯にランニングする際、通行人やドライバーの目に留まるよう、安全確保のため搭載されています。

トレーニングウェアの特徴

トレーニングウェアは、様々なエクササイズや動きに対応する設計が特徴です。

下記が、トレーニングウェアに搭載されている、主な機能です。

トレーニングウェアの機能・特徴
  • 多方向に動く動きに対応した伸縮性
  • 強度の高い耐久性

多方向の動きに対応する伸縮性

トレーニングウェアは多方向の動きに対応するため、伸縮性に優れています。

チェストプレスやラットプルダウン、レッグプレスなどトレーニングマシンを使った動きは腕を曲げたり、足を曲げたりと、様々です。

他にも、腕立て伏せや腹筋、スクワットといった動きにもスムーズに動かせるよう、伸縮性の高い素材で作られることが多いです。

強度の高い耐久性

トレーニングウェアは耐久性に優れています。

バーベルやダンベル、マシンなどの機材との摩擦が起きやすいため、耐久性の高い素材や縫製技術が用いられています。

また、トレーニングウェアはウォーキングやジョギング、筋トレ、その他スポーツといったように、様々な運動に対応しています。

そのため、どんな動きにも柔軟に対応するべく、高い耐久性が備わっている作りになっています。

ランニングウェアとトレーニングウェアを比べてみた

実際に、「ランニングウェア」と「トレーニングウェア」にはどのような違いがあるのか、見比べてみました。

今回はミズノのウェアを比較していきます。

↓ ランニングウェア

↓ トレーニングウェア

今回は、上記のアイテムの比較になります。そのため、全てのランニングウェア・トレーニングウェアが当てはまるわけではないので、参考程度にご覧ください。

【比較①】重量

重量は、「ランニングウェア」のほうが”軽い”です。

[重量] トップス

下記は、ランニングウェアの重量(126g)です。

一方、下記は、トレーニングウェアの重量(134g)です。

  • ランニングウェア:126g
  • トレーニングウェア:134g

[重量] ボトムス

下記は、ランニングパンツの重量(72g)です。

一方、下記は、トレーニングパンツの重量(160g)です。

  • ランニングパンツ:72g
  • トレーニングパンツ:160g

(試着した際、)トップスはそこまで差はないように、あまり”重量”は気になりませんでした。

ですが、ボトムスは重量を測る前に、試着した段階で、履いただけで「トレーニングパンツ」のほうが”重い”と分かるくらい、(重量の)差を感じました。

軽さを求めるなら、「ランニングウェア」のほうが良いです

【比較②】生地感

生地感は、「ランニングウェア」のほうが”肌当たりが良く”、快適な着心地が味わえます。

[生地感] トップス

「ランニングウェア」「トレーニングウェア」ともに、素材はポリエステル100%です。

下記は、ランニングウェアの生地感です。

柔らかな生地で、肌当たりが良く、乳首や肩などに生地が触れても、”擦れ”が起こらないような質感です。

一方、下記は、トレーニングウェアの生地感です。

見た目は、よくあるスポーツウェアと同じ素材を使用していると感じ、触った感じも、スポーツウェアを着用したことがあれば、馴染みのある質感です。

こちらも肌触りがとても良く、肌に馴染みやすい印象です。

ですが、「ランニングウェア」のほうが生地が柔らかいため、着心地は良いです。

そこまで大きな差は感じなかったが、どちらかというと「ランニングウェア」のほうが着心地が良かったです

[生地感] ボトムス

「ランニングパンツ」「トレーニングパンツ」ともに、素材はポリエステル100%です。

下記は、ランニングパンツの生地感です。

サッカーをやっていた方なら馴染みのある「シャカシャカ」のウインドブレーカーのような素材です。

この「シャカシャカ」感は、ランニングパンツでよく使用されている生地感で、とても軽く、かつサラサラとした触り心地です。

汗をすばやく発散してくれそうな生地感なので、汗による不快感が少なく、快適な走行が可能です。

一方、下記は、ランニングパンツの生地感です。

生地はとても柔らかく、肌当たりがとても良いです。

太ももやお尻を優しく包み込み、安心感のある履き心地が味わえます。

ですが、生地が厚いため、汗を吸収したら、そのまま残りそうな生地感なので、汗による不快感は多少感じる印象です。

圧倒的に、「ランニングパンツ」のほうが生地感は良いです

【比較③】耐久性

耐久性は、「トレーニングウェア」のほうがあります。

先程も見た、「ランニングウェア」と「トレーニングウェア」の生地感です。

ランニングウェア
トレーニングウェア

トレーニングウェアは対人プレーの多い「サッカー」や「バスケ」、強度の高いトレーニング機材を用いた”筋トレ”など、様々なスポーツで着用できるよう作られています。

そのため、トレーニングウェアのほうが生地が厚く、耐久性が高いです。

一方、ランニングウェアは長時間快適に走れるよう、軽量素材を用いているため、生地が薄いです。

そのため、ランニングウェアはちょっと引っ張ったら、すぐに生地が伸びてしまうため、そこまで耐久性は高くありません。

それが重量に現れており、トレーニングウェアのほうが”重量がある”結果となっています。

耐久性は、「トレーニングウェア」のほうが高いです。ただ、その分、重量があり、「ランニングウェア」より重くなりやすいです

【比較④】肩口・袖のデザイン

肩口・袖のデザインが多少、異なりました。

2枚重ねて、見比べてみた結果が下記になります。

上がランニングウェア

「ランニングウェア」の袖のほうが、やや下を向いています。

ランニング時の腕の動作は”腕振り”が中心で、腕を上に大きく上げる動作が少ないため、(袖が)下を向いているデザインとなっています。

一方、「トレーニングウェア」はラットプルダウンやベンチプレスのように、腕を高く上げる動作があるため、「ランニングウェア」に比べて(袖が)上に向いています。

腕振りしやすいよう、「ランニングウェア」はランニング専用設計されたアイテムがあり、「トレーニングウェア」より走りやすい設計となっています

【比較⑤】摩擦軽減

「ランニングウェア」は腕振り時に、縫い目のあたりが気になりにくいランニング専用設計がされています。

下記が、「ランニングウェア」の生地を裏返した際の写真(脇下)です。

縫い目部分が出っ張っておらず、肌とウェアの”擦れ”が少ないよう、設計されています。

一方、下記が、「トレーニングウェア」の生地を裏返した際の写真(脇下)です。

「トレーニングウェア」は、縫い目部分が出っ張っており、肌とウェアの”擦れ”が起こる可能性がある、設計となっています。

「ランニングウェア」はランニング時しか着用できないかのような性能のため、ランニング時はとても快適な着心地が味わえます。

走行時の快適を求めるなら、「ランニングウェア」一択です

【比較⑤】リフレクター

「ランニングウェア」は、早朝や夜間の視認性を向上させるため、リフレクター(再帰反射プリント)を搭載しているアイテムが多いです。

[リフレクター] トップス

「ランニングウェア」には背面下部分に、リフレクターが搭載されています。

一方、「トレーニングウェア」には非搭載でした。

ランニングは基本、屋外で行い、かつ早朝や夜間など暗い時間帯でも行なうことができます。

そのため、車のライトや街灯に反射し、相手に自分の居場所を伝える際に役立ちます。

[リフレクター] ボトムス

「ランニングパンツ」も同様に、リフレクターが搭載されています。

一方、「トレーニングパンツ」には非搭載でした。

走行時の安全性を求めるなら、「ランニングウェア」一択です

【比較⑥】防臭抗菌

「ランニングウェア」には、脇下部分(ウェアの内側)に消臭効果のある消臭テープが付いています。

汗などの臭いに対して効果があり、臭気成分と触れることにより、不快臭を減少させることができます。

一方、「トレーニングウェア」には消臭効果はありませんでした。

ランニング中は汗をかくため、すれ違った際に嫌な臭いが相手に感じ取られることを防げます。

汗の匂いが気になる方に便利な機能です

【比較⑦】ウエスト幅

ウエスト幅が多少、異なりました。

2枚重ねて、見比べてみた結果が下記になります。

上がランニングウェア

「ランニングウェア」のほうが、ウエスト幅が狭かったです。

(ウェアの幅が狭いと、)風の抵抗を受けにくいため、多少ではありますが、負担が軽減できます。

また、幅が狭いということは、その分、生地がないため、軽量化にも繋がっています。

大きな差ではありませんが、「ランニングウェア」のほうがウエスト幅が狭く作られています

【比較⑧】丈の長さ

「ランニングパンツ」のほうが、丈が短く、足を動かしやすいデザインとなっています。

下記が、「ランニングパンツ(股下19cm)」と「トレーニングパンツ(股下25m)」の比較です。

左:股下19cm、右:股下25cm

ご覧の通り、丈の長さが異なるのが分かります。

下記が、「ランニングパンツ」の丈感です。

股下19cmの場合、膝のすぐ上に裾がきますが、裾が膝に当たらないほどの長さです。

その場でもも上げしても、パンツの裾が引っかかることないため、走行中も足の可動域に制限がかかることなく、走ることができます。

一方、下記が、「トレーニングパンツ」の丈感です。

股下25cmの場合、裾が膝に当たるほどの長さです。

太ももが露出しすぎると、どうしても”アスリート感”が出て、「恥ずかしい」と感じる方もいると思います。

特に、ランニングを始めたばかりの方はランニングパンツ特有の、丈の短いデザインに慣れていないため、この丈感はちょうど良いでしょう。

「ランニングウェア」のほうが丈が短いです

【比較⑨】価格

「ランニングウェア」のほうが、価格が高いです。

[素材] トップス

今回紹介したアイテムの価格は下記の通りです。

  • ランニングウェア:3,630円
  • トレーニングウェア:2,090円

「ランニングウェア」は、ブランドや素材により大きく変動しますが、安くて3,000円〜が多いです。

一方、「トレーニングウェア」は安くて2,000円〜購入できます。

もちろん、高機能なアイテムは5,000〜6,000円ほどしますが、「トレーニングウェア」で一式揃えるほうが安く済むでしょう。

[素材] ボトムス

今回紹介したアイテムの価格は下記の通りです。

  • ランニングパンツ:3,190円
  • トレーニングパンツ:2,090円

「ランニングパンツ」は、ブランドや素材により大きく変動しますが、安くて3,000円〜が多いです。

一方、「トレーニングパンツ」は安くて2,000円〜購入できます。

安く、揃えたいなら、「トレーニングウェア」です

まとめ

今回は、「ランニングウェア」と「トレーニングウェア」の違いについて解説しました。

改めて、それぞれの役割・使用場面は下記の通りです。

ランニングウェアとトレーニングウェアの違い
  • ランニングウェア:長時間の走行をサポート
  • トレーニングウェア:ジムやフィットネスの多様な動きをサポート

ランニングウェアは、”走行中の快適さ”と”パフォーマンス向上”を目指して設計されています。

一方、トレーニングウェアは、様々なエクササイズや動きに対応する設計が特徴です。

結論、ランニングで使用するアイテムを探している方は、「ランニング専用」のアイテムを購入するようにしましょう。

”擦れ”や”軽さ”、”リフレクター”など、快適に走行するための機能が搭載されています。

ぜひ、本記事を参考に、ウェアを探してみてください。

本日は以上です。

ウェア(オールシーズン)

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Yusuke Saito
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マラソンランナー
初心者のためのマラソンブログ「31らん(さいらん)」運営者。2018年6月にランニングを始め、年間2,500km走ってます。これまでの記録は、【フルマラソン】 3:57:54(ちばアクアラインマラソン2024) 【ハーフマラソン】 1:46:18(第39回フロストバイトロードレース)。マラソン大会に向けた流れやトレーニング方法、ランニンググッズを紹介していきます。
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