【実費レビュー】NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)の性能とは?サブ4~5におすすめのトレーニング兼レースシューズ
この記事では、アシックスが販売する「NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)」(以下、本製品)を紹介します。
本製品の特徴は、下記の通りです。
- トランポリンのような弾むようなライド感が得られる
- クッション性と反発性を両立したシューズ
- サブ4~5を目指すランナー向けのレースシューズ
- レースでカーボンプレート入りシューズを履く方のトレーニング用シューズ
4代目となる今作は、ミッドソールが10mm高くなった(ボリューム感が増した)ことでクッショニングが向上しています。
また、カカト部の接地面積が広くなったので、着地の安定性が向上しています。
この記事を読めば、実際に着用した体験談が分かります。
本製品が気になっていた方は、ぜひ参考にしてみてください。
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)の基本情報を確認
商品名 | NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4) |
品番 | 1011B693(スタンダード) 1011B694(ワイド) |
発売日 | 2024年1月11日 |
価格 (税込) | 15,400円 |
重量 ※片足 | 260g |
サイズ | 24.5-29, 30, 31-32cm |
足幅 | スタンダード / ワイド |
素材 | アッパー:合成繊維・合成樹脂 アウター:ゴム底 |
ブランド | アシックス |
公式サイト | 詳細を見る |
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)は、2024年1月5日からアシックスオンラインストアにて先行発売され、1月11日に一般販売を開始したランニングシューズです。
本製品の一番の特徴は、トランポリンのように弾むライド感が味わえる点です。
着地のたびにパーツが変形(へこみ)し、地面から足が離れるタイミングで(パーツが元に戻る反動)で、弾むような走りが体感できます。
アシックスの中には似たモデルに「SUPERBLAST(スーパーブラスト)」がありますが、「SUPERBLAST」はレーシングシューズにも使用されている素材が使われているので、中級者向けのモデルとなります。
一方、本製品は初心者の方や、初めて弾む感覚で着地するシューズを履く方でも扱いやすく作られています。
「SUPERBLAST」は22,000円に対し、本製品は15,400円とお求めやすい価格なのもポイントです。
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)の特徴!
続いて、本製品の特徴です。
前作(NOVABLAST 3)と比較しながら、紹介していきます。
アッパー
軽量で、伸縮性に優れたエンジニアードウーブンを使用しています。
伸縮性に優れているとは言え、生地はやや厚めで、しっかりとしているため、簡単には破れない作りとなっています。
また、伸び縮みしやすいので、指先を程よく動かすことができ、自分の一番走りやすい位置に置けるのも良かったです。
↑ つま先部には、多くの孔(あな)を設けることで通気性を高めています。
シューズ上部のこと。足を上から覆うため、”フィット感”に影響する箇所です。ニットやメッシュ素材を使用するなど、各ブランドは”通気性”と”フィット感”を追求しています。
ミッドソール
ミッドソールは「FF BLAST PLUS」から、クッションフォーム材の約24%に再生可能なサトウキビ由来の素材を使用した「FF BLAST PLUS ECO(エフエフブラストプラスエコ)」に変更。
「FF BLAST PLUS」は反発性に優れた素材ですが、性能はそのままに、環境に優しいミッドソール素材に変更されています。
また、前作よりミッドソールを10mm厚く※したことでクッション性が向上。
- NOVABLAST 4:33.5mm / 41.5mm
- NOVABLAST 3:23mm / 31mm
前足部(つま先) / カカト部
加えて、ミッドソールの形状を改良し、より跳ね返りを感じられる構造に変更しています。
↓ NOVABLAST 4とNOVABLAST 3のミッドソールの形状の違い
インソールとアウトソールの間にあるソールのこと。”クッション性”や”反発性”など、各シューズによって強みが異なります。
シュータン
シュータンはアッパーと一体化されており、走行時に足の甲からズレにくい構造となっています。
また、足の甲に触れる箇所には肌当たりの良い素材が使われているので、擦れの心配もなく、快適な履き心地を実現しています。
↑ さらに、多くの孔(あな)を設けることで通気性を高めています。
足の甲を包み込むベロ口のこと。走行中に、シューズ内で足がズレないように、足の甲をホールドする役割があります。
シューレース
程よい太さで、多少強めに結んでも、ちぎれる心配がないくらいしっかりとした靴紐です。
シューレースは靴ひものこと。
ヒールカップ
ヒールカップはカカトの形に合わせて作られており、しっかりとフィットします。
また、足に触れる部分は肉厚で、かつ柔らかな肌触りなので、足首が擦れたり、違和感を感じることはありません。
カカトを包み込む部分のこと。走行中に、シューズ内で足がズレないように、カカトをホールドする役割があります。
アウトソール
アウトソールには前作同様、「AHAR(エーハー)」ラバーが使用されています。
(AHARは)従来ラバーと比較し、約3倍の耐摩耗性をもつため、ソールの削れを防ぎ、常に新品に近い状態をキープできます。
また、ラバーはカカトからつま先まで着地するであろう箇所に全て付いています。
そのため、ヒールストライク(カカト着地)、ミッドフット(足裏全体着地)、フォアフット(つま先着地)走法のいずれにも対応しており、全てのランナーの走法をサポートします。
トランポリンのように弾むライド感を実現しているのは、アウトソールにある「トランポリンポッド」と呼ばれる膨らみを設けたパーツのおかげです。
このパーツは、母指球(親指の付け根)あたりに付いています。
「トランポリンポッド」が膨らんでいることで、着地時に変形(へこみ)し、元に戻る反動で弾むような感覚が味わえます。
さらに、前作よりカカト部の接地面積が広く作られているので、安定感のある着地をサポートしています。
↓ NOVABLAST 4とNOVABLAST 3のアウトソールの違い
地面と接地する靴底のこと。グリップ力のあるラバーが搭載されていることが多く、耐久性を上げつつ、走行中のスリップを防ぎます。
重量
重量は260g(前作253g)です。
前作よりミッドソールの厚みが増したこともあり、7g重くなっています。
- 今作:33.5mm / 41.5mm
- 前作:23mm / 31mm
※スタックハイトとは、(シューズを履いた状態で)地面から足までの高さを指します。言い換えれば、シューズにあるクッション材の量です。
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)を使った私の体験談!
今回は2024年2月12日開催の「さいたまマラソン」にて着用しましたので、フルマラソンで着用してみた感想も含めて紹介します。
【クッション性】膝への衝撃を感じにくいクッション性の高さが魅力
本製品は分厚いソールから分かるように、高いクッション性が特徴のシューズです。
その場でカカトに体重をかけるとソールが沈み込み、柔らかなクッションであることが分かります。
このクッショニングはアシックス「GEL-NIMBUS 26」やニューバランス「Fresh Foam X 1080 v13」、ホカ「ボンダイ 8」に近いものを感じました。
履いたことある方は分かると思いますが、そのくらい弾むクッショニングが味わえます。
実際に走ってみても、膝への衝撃はあまり感じなかったため、膝に違和感を覚える方にとっても安心して履くことができます。
また、フルマラソンで着用しましたが、いつもなら攣りかけてしまう「ふくらはぎ」「もも裏」にトラブルが起こることなく走り切ることができました。
もちろん、普段のトレーニングにより筋力が向上していることも理由に挙げられますが、本製品のクッション性の効果であることは間違いありません。
フルマラソン4~5時間以内を目指している方で、高いクッショニングシューズを求めている方にとっては本製品は候補の一つになりうるアイテムです。
【軽量性】240g台だとフルマラソン(サブ4~5)時の即戦力になりうる
重量は260g(27.0cmの場合)です。
エリートランナーが着用するレーシングシューズ(200~220g)と比べると、重さはあります。
ソールが厚い分、これより軽量化は難しいですが、個人的には240gだと快適に走行できると感じました。
というのも、普段のトレーニング(10~20km)であれば、この重量は気になりませんでした。
ですが、フルマラソン時の35km以降の疲労困憊の状態からフィニッシュ地点(42km)の約7kmの道のりでは重量が気になってしまいました。
疲れから足が重いときの260gという重量は、かなり負担に感じ、1歩1歩足を上げるのがキツかったです。
高いクッション性により足の負担を軽減する強みはありますが、フルマラソンで使用する分は、やや重量があるなと感じました。
【反発性】適度な反発で自身の脚力で進んでいくタイプ
適度な反発性が感じられるシューズです。
トランポリンのように弾むライド感が味わえるものですが、トランポリンはあくまで例であって、そこまで弾む・跳ねる感覚はありません。
上に大きく弾むことも、下に沈むこともなく自然な走行が可能なため、初めて着用する方でもすんなり馴染むでしょう。
また、プレートシューズのようにどんどんスピードが出るタイプではなく、自身の脚力で前へ進んでいくタイプです。
100mの流し(ウインドスプリント)を3:10/kmペースで走ってみましたが、スピードがぐんぐん上がることがなく、力を入れ続けないと、ペースを維持できませんでした。
そのため、フルマラソン時、足が元気なうちは気持ちよく走ることができますが、疲労が溜まるとペースの維持が難しかったです。
イメージは、スピード練よりジョグやロング走で活躍するシューズ(反発性)です。
【安定性】接地面積が広いため、しっかり着地できる
前作よりカカト部の接地面積が広く設計されていることもあり、着地の安定感はありました。
終始、着地時に左右にグラつくことはありませんでしたし、地面に小さな穴が開いた箇所で着地しても身体がふらつくことはありませんでした。
また、厚めのクッションですが、「GEL-NIMBUS 26」や「Fresh Foam X 1080 v13」のように着地時は沈みすぎることなく、適度な沈み込みに調整されているため、その点でも安定性に優れていると感じました。
【通気性】フルマラソン時はムレによる不快感はなかった
アッパー、シュータンには孔(あな)が設けられており、通気性には優れています。
天気は晴れ、気温10~12℃の「さいたまマラソン」時では、レース後、多少靴下が湿っている程度でした。
走行中、ムレは気になりませんでしたので、通気性は良いと思います。
ただ、(アッパーの)生地が厚めなので、夏場(暑い時期)はムレやすい印象です。
一年中、快適に着用できるわけではありませんが、マラソンシーズン(10~3月)は問題なく着用できるアイテムです。
【耐久性】約3倍の耐摩耗性をもつラバーのおかげで、耐久性が高い
アウトソールには従来ラバーと比較し、約3倍の耐摩耗性をもつ「AHAR」ラバーが使用されています。
60km(トレーニング + フルマラソン)ほど走行した状態でソールを撮影しましたが、削れている箇所はなく、見た目は新品時のソールの状態でした。
本製品は耐久性に優れているため、練習兼レース用としても使用可能です。
最近はランニングシューズの価格が高騰しているため、1足でレースまで対応してくれる点では高評価です。
【フィット感】肉厚のヒールカップにより足を優しく包み込んでくれる
肉厚のヒールカップに、伸縮性に優れたアッパーのおかげで、足を優しく包み込み、快適な履き心地を提供してくれます。
個人的には、好きな履き心地で、フルマラソンでもストレスなく履くことができました。
また、カカトに付いているループストラップ(持ち手)が靴べらの役割を果たし、シューズを履く際にすっぽり足が入れられます。
このストラップがシューズを履く際のちょっとした手間を省いてくれるため、個人的には良かったパーツとなります。
【ペース】5:10〜5:40/kmが最適
(私の走力では)一番しっくりきたペースは「5:10〜5:40/km」、遅くても6:30/kmまでは対応※してくれる印象です。
※5:10/kmより速いペース、6:30/kmより遅いペースでも走れますが、わざわざ本製品を選ぶ必要はない、別のシューズでも良いのではないかという判断です。
公式でもサブ4〜5(5:40~7:06/kmペース)向けシューズで紹介されているので、妥当なペースでしょう。
下記が「さいたまマラソン」時のペースです。
レース序盤は5:10~5:30/kmペースで走行していましたが、クッションと反発が感じられ、気持ちよく走ることができました。
6:00/kmペースでは、着地時に沈む感覚がより感じられますが、シューズの反発が活かされ、問題なく走ることができました。
(私のように)レース後半に7:00/kmペースに失速したとしても、そこまでシューズが邪魔することはないので、レース用としても最適だと感じました。
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)をおすすめする人
クッション性と反発性を兼ね備えており、弾むようなライド感が得られるシューズです。
アシックスの中でも高いクッション性を備え、長時間走行しても足への負荷が少ないです。
また、着地から蹴り出しのたびに、どんどん加速していくわけでもなく、自身の力で進んでいくため、オーバーペースになりがちな方に適しています。
5:10〜5:40/kmが一番しっくりきたペースで、遅くても6:30/kmまでは対応してくれる印象なので、プレートが苦手、かつサブ4~5を目指している方におすすめです。
ソールが厚く、かつ重量もそこそこあるため、スピード練習には不向きです。
トレーニング用として購入検討している方は、ジョグやロング走で使用すると良いでしょう。
初めてランニングシューズを購入する場合の一足目としても扱いやすいと感じたため、中級者だけでなく初心者の方にもおすすめのアイテムです。
最後にサイズの確認!
本製品は足幅が普通の「スタンダード」、幅広設計の「ワイド」の2タイプ(+ 足の長さ)展開です。
公式サイトではスタンダードは「NOVABLAST 4」、ワイドは「NOVABLAST 4 WIDE」と、商品名で分かれています。
- スタンダード:NOVABLAST 4
- ワイド:NOVABLAST 4 WIDE
足の幅が広い方は「ワイド」を選択、そうでない方は通常幅の「スタンダード」を選択すればOKです。
ちなみに、わたしは「やや幅広」の足なので、ワイドサイズを購入しました。
初めてアシックスのシューズを購入される方は試着してから購入しましょう。
NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)を最安で買えるのは公式サイト!Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングとの価格差を解説!
公式サイト | 15,400円 (税込) |
Amazon | 15,400円 (税込) |
楽天市場 | 15,400円 (税込) |
Yahoo!ショッピング | 15,400円 (税込) |
スーパースポーツゼビオ | 15,400円 (税込) |
スポーツデポ・アルペン | 15,400円 (税込) |
どこも同じ価格で販売されています。
ただし、各通販サイトのセール等で価格の変動がある場合もあるため、最新の価格は下記のリンクよりご覧ください。
まとめ
今回は、アシックスの「NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4)」を紹介しました。
改めて、評価のまとめです。
- クッション性: (5.0 / 5.0)
- 軽量性: (3.0 / 5.0)
- 反発性: (3.0 / 5.0)
- 安定性: (4.0 / 5.0)
- 通気性: (3.0 / 5.0)
- 耐久性: (4.5 / 5.0)
- フィット感: (5.0 / 5.0)
高いクッション性に、適度な反発性を備えた、サブ4~5を目指す方におすすめのシューズです。
今回、フルマラソンでも着用しましたが、クッション性と安定性、フィット感の高さを実感し、レースでも十分に力を発揮してくれる使いやすいシューズでした。
強いて言えば、あと20g軽ければ、もっと使いやすいシューズだったと思います。
本製品が気になっていた方は、ぜひ参考にしてみてください。
本日は以上です。
商品名 | NOVABLAST 4(ノヴァブラスト 4) |
品番 | 1011B693(スタンダード) 1011B694(ワイド) |
発売日 | 2024年1月11日 |
価格 (税込) | 15,400円 |
重量 ※片足 | 260g |
サイズ | 24.5-29, 30, 31-32cm |
足幅 | スタンダード / ワイド |
素材 | アッパー:合成繊維・合成樹脂 アウター:ゴム底 |
ブランド | アシックス |
公式サイト | 詳細を見る |
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ブランド別・タイム別でランニングシューズを探す
最後に、ランニングシューズを販売しているブランドをまとめました。
また、タイムごとにもまとめていますので、目指しているタイムにあったシューズを探してみて下さい。
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