レース中にスマホは必要?マラソン大会でスマホを持ち運ぶ方法

yusuke saito
  • 「レース中ってスマホって必要?」
  • 「どうやって携帯すればいいの?」

そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではレース中にスマートフォン(以下、スマホ)は必要か?について解説します。

結論から言うと、スマホは必須ではありませんが、あると便利です。

音楽を聴いたり、レース中の様子を撮影したい方には特におすすめです。

ただし、スマホを手に持ったまま走るのは負担が大きいため、持ち運び用のアイテムを用意することが大切です。

この記事では、レース中にスマホを使うメリット、スマホの持ち運び方について詳しく紹介します。

スマホを持って走るか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

レーススタートまでのスマホ活用法

レース当日、スマホを持たずに出かける方もいますが、実際にはスタート前までにスマホを使う場面は意外と多いものです。

たとえば、自宅から会場に向かう移動中や、到着してからスタートを待つ間などに、以下のような使い方をする方が多く見られます。

スマホでよく行うこと(スタート前)
  • 電車の乗換案内の確認
  • 会場までの地図・ルート確認
  • 当日の天気予報チェック
  • SNSのチェック(X、Instagram、LINEなど)
  • 音楽を聴く
  • 写真撮影(会場の雰囲気や仲間との記念写真など)
  • ランニング系ブログ・記事での情報収集
  • 大会公式サイトでの最終案内確認
  • 気分転換に軽くゲームをする

こうして見ると、スタート前の時間にスマホでできることはたくさんあることがわかります。

同じ大会に出場するランナーのSNS投稿をチェックしたり、お気に入りの音楽で気持ちを高めたり、ブログでレースのヒントを得たり使い方は人それぞれです。

レース本番までの時間を有意義に過ごすためにも、スマホを上手に活用してみてください。

レース中のスマホ利用方法

レース中にスマホを持たず、荷物と一緒に預けるランナーもいますが、実際にはスマホを活用しながら走っている人も少なくありません

以下は、フルマラソン中にスマホを使用する主な例です。

レース中のスマホ利用方法
  • 現在の時刻を確認する
  • 音楽を聴く
  • 写真を撮る / 動画を撮影する
  • 大会救護本部と連絡を取る
  • SNSを確認する
  • 知人と連絡を取る
  • ランニングデータ(距離・ペース)の計測

このように、スマホがあればレース中でもできることが増え、より充実したラン体験をサポートしてくれます。

「記録を取りたい」「音楽で集中したい」「万一の備えもしておきたい」そんな方には、スマホの携帯をおすすめします。

【レース中①】現在の時刻を確認する

ランニングウォッチを使っている方は気にならないかもしれませんが、スマホでタイム管理しているランナーにとっては、現在の時刻を確認できることが大きな強みになります。

特に、補給や関門通過のタイミングを把握するために、時間の確認は重要です。

たとえば、こんな場面で役立ちます
  • 「12時を過ぎたから、そろそろ補給食を摂ろう」
  • 「もう13時30分、次の関門まであと30分しかない…」
  • 「1km歩くのに12分か。このペースなら完走できそうだ」
  • 「14時を過ぎた。競技終了まであと1時間…間に合うか?」

レース前半は余裕があるため、時間を気にしない方も多いですが、問題は後半です。

足が止まり始めると、関門の閉鎖時刻や競技終了時間との“時間との戦い”が始まります。

現在の時刻が分からないと、「このペースで大丈夫か?」「間に合うのか?」といった不安が募るため、特にゆっくりペースで走るランナーにはスマホがあると安心材料になります。

【レース中②】音楽を聴く

フルマラソン中に音楽を聴きながら走るランナーは、一定数います。

スタート直後からテンションを上げるために聴く人もいれば、レース後半のつらい時間帯に気持ちを切り替えるために使う人もいます。

実際、ある研究では、音楽を聴くことでパフォーマンスが向上することが明らかになっており、「記録更新を目指す方」や「初めてのフルマラソンで不安な方」にとって、音楽は強い味方になります。

ただし、レース中に音楽を聴かないことで得られるメリットもあります(例:周囲の状況に気づきやすい、声援を受け取れる など)。

※音楽を聴く/聴かないそれぞれのメリットについては、別記事で詳しく解説しています。

関連記事:マラソン中に音楽を聴く(イヤホン着用)のはOK?大会ルールとメリット・注意点まとめ

【レース中③】写真を撮る / 動画を撮影する

東京レガシーハーフマラソン2024の様子
京都マラソン2025の様子
ちばアクアラインマラソン2024の様子

マラソンは、ランナーだけが体験できる非日常の景色に出会える特別なイベントです。

たとえば
  • 2車線の道路を埋め尽くす、果てしなく続くランナーの列
  • 普段は立ち入れない高速道路を走れる「横浜マラソン」
  • 軍事基地内を駆け抜ける「フロストバイトロードレース」
  • コース上から見える、沿道の熱い声援や笑顔

こうした風景をスマホで写真に収めたり、動画で記録したりすることで、あとから見返せる「最高の思い出」になります。

たとえば『京都マラソン』では、金閣寺・銀閣寺・下鴨神社など世界遺産に囲まれたコースを走れます。

動画を撮りながら走れば、まるで観光気分でレースを楽しむこともできます。

もちろん、タイムを狙っている方にとっては撮影の余裕はないかもしれませんが、完走が目標のランナーやファンラン派の方にとっては、スマホは旅の相棒にもなります。

「走る」だけじゃない楽しみ方ができるのも、フルマラソンの魅力です。

【レース中④】大会救護本部と連絡を取る

フルマラソン中に体調を崩したり、周囲のランナーが倒れているのを見かけたりした場合、大会救護本部との連絡手段としてスマホが役立ちます。

もちろん、コース上にはスタッフ(審判員・救護チーム・AEDチーム・ボランティアなど)が配置されていますが、すべての場所にいるとは限りません。

万が一、近くにスタッフがいない場合は、自分でスマホを使って救護本部に連絡する必要があります。

連絡先は、多くの場合「アスリートビブス(ゼッケン)」や「大会案内・要項」に記載されています。

念のため、事前にスマホに連絡先を登録しておくと、体調が優れない時でもすばやく対応できます。

安心してレースを楽しむためにも、こうした備えは忘れずにしておきましょう。

【レース中⑤】SNSを確認する

レース後半、スタミナが切れて歩いているときなどに、スマホでSNSをチェックするというランナーも少なくありません。

特に、事前に届いていた友人や同僚からの応援メッセージを見ると、不思議と元気が湧いてくるものです。

「〇〇さん頑張って!」「完走応援してるよ!」そんな言葉が、もうひと踏ん張りする力になります。

また、X(旧Twitter)に途中経過を投稿するランナーもいます。

「30km通過、足が重いけど頑張る!」といった投稿が、他のランナーやフォロワーとの励まし合いにつながることも。

ただし、歩きながらのスマホ操作は危険です。

SNSの閲覧や投稿は、必ず立ち止まった安全な場所で行うようにしましょう。

【レース中⑥】知人と連絡を取る

スマホは、沿道で応援してくれている家族や友人と連絡を取る手段としても役立ちます。

  • 「あと少しで通過するよ!」
  • 「そろそろゴールだから、フィニッシュ地点に来て!」

といった連絡を取り合う際に、スマホがあるとスムーズです。

また、レース後も、知人や家族と待ち合わせや連絡を取る場面は多くあります。

スマホを荷物と一緒に預けてしまうと、ゴール後すぐに連絡ができず、合流が難しくなることも。

レース後に連絡が必要な方は、スマホを携帯して走るのがおすすめです。

【レース中⑦】ランニングデータ(距離・ペース)の計測

普段からランニングアプリ(Nike Run Club、adidas Running など)を使って距離やペースを記録している方にとって、スマホは欠かせないツールです。

レース中もアプリを活用することで、

  • 現在のペースを把握できる
  • 「このペースで押し切れるか?」「少し上げた方がいいか?」など、レース展開の判断材料になる

といったメリットがあります。

さらに、無事に完走すれば、“42.195km”というフルマラソンの記録をアプリに残すことができます。

自分の成長を振り返る意味でも、レースデータの保存は大きな価値があります。

レース中にスマホは必要?

基本的に、ほとんどのマラソン大会ではスマホの携帯は義務付けられていません。

そのため、音楽を聴かない・写真を撮らないなど、特に使う予定がない方は、スマホなしで走っても問題ありません。

ただし、完走に不安がある方は、スマホを携帯しておくことをおすすめします。

たとえば、途中棄権した場合は収容車でフィニッシュ地点まで戻されますが、タイミングによってはその場で数時間待機になるケースもあります。

スマホがあれば、周辺の公共交通機関(電車・バス・タクシー)を調べて、自力で帰ることも可能です。

また、緊急時に自販機やコンビニで買い物をする際にもスマホは役立ちます(キャッシュレス決済など)。

完走を目指すランナーにも、万が一に備えたいランナーにも、「スマホは持っておくと安心なアイテム」です。

使う予定がなくても、「念のため持っておく」という選択は、決して無駄ではありません。

レース中にスマホを持ち運ぶ方法

ここでは、フルマラソン中にスマホをストレスなく持ち運ぶための方法を紹介します。

「手がふさがるのがイヤ」「揺れが気になる」といった悩みを解消する手段を、自分に合ったスタイルで選びましょう。

スマホを持ち運ぶ方法
  • バックパック・ランニングベスト
  • ウエストポーチ
  • ハーフパンツ/ハーフタイツのポケット
  • 手で持つ

バックパック・ランニングベスト

収納力が高く、持ち物が多くなりがちな方におすすめのスタイルです。

  • 「初めてのフルマラソンで何を持てばいいか分からない」
  • 「心配性なので、とにかく色々持っておきたい」

という方には特に安心感があります。

スマホだけでなく、モバイルバッテリーや補給食、ペットボトル、防寒用のジャケットやポンチョなど、さまざまなアイテムをまとめて収納可能です。

また、レース後半に歩くことを前提にしている場合にも、バックパックはとても便利。

走るのがつらくなってきた時でも、必要な物をすぐに取り出せる安心感があります。

関連記事:ランニング用バックパックおすすめ5選|揺れないリュックの選び方は?

ウエストポーチ

スマホや鍵、小銭、補給食などの小物だけを携帯したい方におすすめなのがウエストポーチです。

特に、チューブタイプのポーチは“腹巻き”のように体にぴったりフィットし、走行中もズレにくいのが特徴。

揺れが少なく、快適に走れるため、愛用しているランナーも多いです。

また、360度ポケットがあるタイプなら、バックパックほどではないにせよ、必要最低限の荷物をバランスよく収納できます。

「大きな荷物はいらないけど、手ぶらは不安…」という方は、ウエストポーチがちょうど良い選択肢です。

関連記事:ランニング向けおすすめウエストポーチ6選|フルマラソンでも揺れにくいポーチの選び方は?

ハーフパンツ/ハーフタイツのポケット

最近のランニング用ハーフパンツには、スマホを収納できるポケットが搭載されたモデルも増えてきました。

特に「スマホ専用ポケット」が付いているタイプであれば、走行中の揺れを最小限に抑えられ、快適に走れます。

また、ポケットの構造によっては、

  • 補給ジェル
  • アームカバー
  • 手袋などの小物

も一緒に収納できるため、最低限の荷物で走りたい方にピッタリです。

「ウエストポーチやバックパックはちょっと大げさ…」という方には、ハーフパンツのポケットを活用した持ち運びが最も身軽な選択肢となるでしょう。

関連記事:ランニング用ハーフパンツ(ショーツ)おすすめ5選!フルマラソン時に着用したいアイテムの選び方は?

手で持つ

スマホを手に持って走るという、もっともシンプルな方法もあります。

実際、私自身もこのスタイルで走っています。

もちろん、「手がふさがる」・「落下のリスク」があるといったデメリットはあります。

しかし、

  • ウエストポーチの締めつけ感が苦手
  • ハーフパンツのポケットだと揺れが気になる

など、他の持ち運び方法に不快感を感じる方にとっては、手持ちがもっともストレスの少ない選択肢になるかもしれません。

私はこれまでに、スマホを手に持ったままフルマラソンを8回完走していますが、一度も落としたことはなく、走行中に不快に感じたこともありません。

一般的にはポケットやポーチに収納する方法が推奨されますが、「写真や動画を頻繁に撮りたい方」「持ち物が少ない」には、手持ちスタイルも十分実用的な選択肢だと感じています。

雨の日はスマホの防水対策を忘れずに

マラソン大会は、地震やコースの崩壊など重大な影響がない限り、基本的に雨でも開催されます。

そのため、雨天時に出走する場合は、しっかりと雨対策をして臨むことが大切です。

特にスマホを携帯する方は、濡れて故障しないように防水対策を行いましょう。

おすすめなのが、ジップロックにスマホを入れる方法です。

密閉性が高いため、雨や汗からスマホをしっかり守ってくれます。

ランニング用の防水ケースやポーチを使うのもOKですが、ジップロックであればコストもかからず、手軽に対策できます。

天気予報に「雨マーク」がついていたら、ぜひ事前に準備しておきましょう。

スマホの“重さ”が気になるなら、ランニングウォッチがおすすめ

スマホを携帯してフルマラソンを走る際の最大のデメリットは、その“重さ”です。

機種によっては200g近くあり、これは大きめのバナナ1〜1.5本分に相当します。

42.195kmという長丁場を走る中で、この重量はジワジワと身体に負担をかける要因となります。

そこでおすすめなのが「ランニングウォッチ」です。

GPS機能付きのランニングウォッチを使えば、スマホがなくても以下のような情報をリアルタイムで確認できます。

  • 距離・ペース・タイムの計測
  • 心拍数のモニタリング
  • 完走予測タイムの表示
  • 音楽再生機能(対応モデルのみ)

さらに、ランニングウォッチの多くは30〜50g前後と、とても軽量。

腕に装着しても腕振りの妨げにならず、ストレスなく走れるのが大きな魅力です。

音楽対応モデルであれば、スマホなしでもBluetoothイヤホンと連動してお気に入りの音楽を聴きながら走ることも可能です。

関連記事:【2024年】初心者におすすめランニングウォッチ8選!人気ブランドと選び方を紹介

多くのランナーがランニング時の計測にウォッチを使用

多くのランナーが「ランニングウォッチ」で計測している株式会社アールビーズが実施した「ランナー世論調査2016」によると、「ランニング時の計測方法」という質問に対し、以下のような結果が出ています。

株式会社アールビーズ「ランナー世論調査2016」より引用
  • 約 58% が「GPS付きランニングウォッチ」
  • 約 13% が「GPSなしのランニングウォッチ」
  • 約 11% が「Nike Run Club(ランニングアプリ)」
  • 約 9% が「adidas Running(ランニングアプリ)」

出典:株式会社アールビーズ「ランナー世論調査2016」

この調査結果から分かるように、ランナーの過半数が“ランニングウォッチ”を利用しているのが実態です。

アプリよりも詳細なデータをリアルタイムで確認できる点が、支持されている理由の一つです。

現在はスマホアプリで走行データを管理している方も、これから大会出場を予定しているなら、ランニングウォッチへの切り替えを検討する価値は十分にあるでしょう。

関連記事:【2024年】初心者におすすめランニングウォッチ8選!人気ブランドと選び方を紹介

まとめ

今回は、レース中にスマホは必要か? そして、持ち運び方法の選択肢について解説しました。

レース中は、

  • 音楽を聴いて集中力を高めたり
  • 思い出として写真や動画を撮ったり
  • 緊急時の連絡手段として備えたり

と、スマホを活用する場面は少なくありません。

一方で、記録更新を目指すランナーにとっては、スマホの重さがパフォーマンスに影響することも。

そのため、スマホを携帯しないという選択肢も当然アリです。

結局のところ、スマホを持つかどうかは自分のレーススタイルや目的次第。

当日の戦略や装備と照らし合わせて、自分に合った判断をしてみてください。

本日は以上です。

関連記事:フルマラソン1週間前の過ごし方!食事や練習メニュー紹介

関連記事:フルマラソン前日の過ごし方!やってはいけない4つのこと

関連記事:フルマラソン当日の過ごし方・1日の流れは?起床時間や朝食など

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マラソン大会の選び方

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Yusuke Saito
Yusuke Saito
マラソンランナー
初心者のためのマラソンブログ「31らん(さいらん)」運営者。2018年6月にランニングを始め、年間2,500km走ってます。これまでの記録は、【フルマラソン】 3:57:54(ちばアクアラインマラソン2024) 【ハーフマラソン】 1:46:18(第39回フロストバイトロードレース)。マラソン大会に向けた流れやトレーニング方法、ランニンググッズを紹介していきます。
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