フルマラソンにはエナジージェルは何個必要ですか?【初心者ランナー必見】

yusuke saito
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初心者ランナー
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フルマラソンにはジェルは何個(何本)必要ですか?

そんな疑問にお答えします。

エネルギー切れになると、動きや集中力の低下、疲労感を感じやすくなるなどパフォーマンスを維持するのが難しくなります。

そこで、ランナーの多くはレース中のエネルギー切れを抑えるために、エナジージェル(以下、ジェル)を携帯します。

ジェルは糖質補給ができる食品で、レース中に都度、摂取することでエネルギー切れを防ぎ、最後まで走り切ることができます。

ですが、初めてフルマラソンに出場する場合、どのくらい用意すればいいのか分からないと思います。

そこで、この記事では、マラソン中に必要なジェルの個数を紹介します。

私は医者でも研究者でもないので、松本恵の論文『「スポーツと栄養」─コンディショニングと栄養摂取』、鈴木志保子 著『理論と実践 スポーツ栄養学』の専門家の意見や科学的な研究結果を参考に解説しています。

糖質を摂取するタイミング

まず、レース当日に糖質を摂取するタイミングは3つあります。

レース当日に糖質を摂取するタイミング
  1. レース前(1~2時間前)
  2. レース中
  3. レース後

今回はジェル・ゼリーの個数についての解説です。

糖質補給はレース当日の朝食も該当しますが、この記事では触れません。

レース当日の朝食については、フルマラソン当日の朝食のポイント!おすすめの食事メニューや補給の流れは?をご覧ください。

以降、”糖質”という表現をしますが、”炭水化物”という認識でOKです。

糖質とは

糖質は炭水化物から食物繊維を取り除いたものです。そのため、食物繊維が含まれていない食品は「炭水化物」と表記されています。食物繊維が含まれている場合は、「炭水化物:32g(糖質31.6g/食物繊維0.4g)」という記載になっています。

レース前(1時間前)

レース当日は起床後、朝食を摂り糖質補給を行います。

その後、自宅、もしくはホテルを出発し、会場まで移動(電車や車、徒歩など)しますが、その移動中にもエネルギーを消費してしまいます。

フルマラソン前は、なるべくエネルギーを満タンにしておく必要があるため、レース直前に最後の仕上げとして食べ物やゼリー、ジェルなどを用いて糖質補給を行います。

このフルマラソン前(開始60分、それ以上前)の糖質摂取の目安量は、「体重1kgあたり1~4g」です。

例えば、体重60kgの場合、60~240gになります。

このタイミングでは消化に良い「ゼリー」や「バナナ」、「カステラ」などを摂ると良いでしょう。

おすすめの糖質補給食
  • ゼリー1個(40g)
  • バナナ1本(25g)
  • カステラ1切れ(30g)
  • 豆大福1個(50g)

()内は糖質の量

糖質が「1~4g/kg」と差があるのは、糖質を50g摂っただけで力がみなぎる方もいれば、200g必要な方もいる(個人差がある)ためです。

人によって、必要なエネルギー量は変わってくるので、その日の体調に合わせて摂取すると良いでしょう。

本題であるジェルは、1個あたり25~30gほどの糖質が含まれています。

ゼリーに比べると量が少ない、かつジェルは1個300円ほどかかるため、レース前には摂らなくても良いでしょう。

先ほどのゼリーや大福などは1個200円ほどなので、こちらのほうが安く済みます。

まとめ
  • レース直前の糖質摂取の目安量は、体重1kgあたり1~4g
  • ゼリー1個 + バナナ1本を目安に摂取すると良い
  • ジェルはこのタイミングでは摂らなくても良い
レース前
  • ジェル:0個
  • 必要に応じてゼリー、バナナ、カステラなど

↓ コンビニで購入できる糖質補給食

関連記事:【ランナー必見】コンビニで購入できる補給食|フルマラソン時のエネルギー補給におすすめ

↓ レース前におすすめのゼリー

関連記事:フルマラソンのレース直前におすすめの補給食4選

参考

ランニング雑誌「ランニングマガジン クリール」に旭化成所属の相澤晃選手のレース前の糖質補給について紹介されていました。

相澤選手はレース2時間前に『カステラ1~4切れ』、レース直前に『「アミノバイタル®パーフェクトエネルギー®」ゼリードリンク』を摂取しているそうです。

相澤晃選手のレース前の糖質補給
  • レース2時間前:カステラ1~4切れ(箱根駅伝:3~4切れ、10000m:1~2切れ)
  • レース直前:エネルギーゼリー

カステラ1切れは糖質30gなので、20kmちょっとの箱根駅伝時でも90~120g(3~4切れ)の糖質を摂取していたことになります。

プラスで、約40gの糖質を含んだゼリーを摂取し、レース前に130~160gの糖質摂取となります。

関連記事:【実費レビュー】アミノバイタル パーフェクトエネルギー ゼリードリンクの効果は?味や飲むタイミング解説

レース中

米国スポーツ医学会 (ACSM) によるガイドラインでは、フルマラソンのように2.5時間以上続けて運動する場合の糖質摂取の目安量は、「1時間あたり30~60g」と記載されています。

ジェル1個に付き糖質は30g配合されているので、30~60gはジェル1~2個分に相当します。

また、論文によると、糖質の摂取量が多いほど、パフォーマンス(持久力)向上効果があることが分かっています。

研究1

12人の被験者が、ブドウ糖(15g、30g、60g/h)のそれぞれを摂取。

2時間サイクリング、その後20kmのタイムトライアルを行い、長時間の運動による持久力のパフォーマンス向上とブドウ糖の摂取量との関係があるのかを調査した。

結果は、ブドウ糖の摂取量が多いほど、運動パフォーマンスが向上したことが分かった。

引用元:A Step Towards Personalized Sports Nutrition: Carbohydrate Intake During Exercise

研究2

1時間あたり10~120gの炭水化物の範囲で、12種類の異なる炭水化物を参加者に提供。

参加者は一定の負荷をかけて走行した直後、20kmのタイムトライアルを実施し、炭水化物の摂取量との関係があるのかを調査した。

結果は、1時間あたり60~80gの炭水化物の摂取した参加者が、最もパフォーマンスの向上が見られたと結論付けました。

引用元:A Step Towards Personalized Sports Nutrition: Carbohydrate Intake During Exercise

これらの研究結果から、1時間あたり60g(最低でも30g)の糖質を摂ることで、高いパフォーマンスで走れることが分かりました。

例えば、フルマラソン4時間を目指す場合、

  • 1時間あたり60g摂る場合は、6個のジェル(レース開始1時間後、1.5時間後、2時間後、2.5時間後、3時間後、3.5時間後)
  • 1時間あたり30g摂る場合は、3個のジェル(レース開始1時間後、2時間後、3時間後)

3~6個ジェルを携帯することになります。

ただ、一般的にはジェルは1時間に1個で、1時間に2個摂るのは胃腸トラブルの恐れもあるため、避ける方が多い印象です。

下記が、1時間に1個摂取する場合の、フルマラソン3時間30分(サブ3.5)から5時間(サブ5)までの摂取個数例です。

ジェルの摂取個数例
  • サブ3.5:3個
  • サブ4:3個
  • サブ4.5:4個
  • サブ5:4個

上記はあくまで目安なので、練習で実際に摂取してみて、自分に合った数を用意すると良いでしょう。

まとめ
  • レース中の糖質摂取の目安量は、1時間あたり30~60g(ジェル1~2個分)
  • 糖質を多く摂取するほど、パフォーマンスが向上する
レース中
  • ジェル:3~4個

レース後

フルマラソン後の糖質摂取の目安量は、「最初の4時間で、体重1kg1時間あたり1~1.2g」です。

例えば、体重60kgの場合、1時間間隔で「60~72g」、「60~72g」、「60~72g」、「60~72g」と計4回摂取することになります。

仮にレースが14時に終了した場合、

14:00~14:59:60~72g
15:00~15:59:60~72g
16:00~16:59:60~72g
17:00~17:59:60~72g

となります。

60~72gの場合、「エネルギーゼリー2個分(30g)」や「カステラ3切れ(78.3g)」、「豆大福(61g)」相当です。

なので、レース直後はゼリーやカステラ、ようかん、豆大福などを食べ、帰宅の途中でごはん屋さんに寄ったり、自宅でご飯を食べると良いでしょう。

レース後はジェルよりリカバリー用のゼリーを摂るようにしましょう。

レース後
  • ジェル:0個
  • 必要に応じてゼリー、バナナ、カステラなど

↓ おすすめのリカバリー用ゼリー

関連記事:マラソン後の疲労回復におすすめのサプリメント(リカバリー補給食)5選

まとめ

今回はマラソンに必要なエナジージェルの個数を紹介しました。

改めて、マラソンに必要な個数は下記のとおりです。

ジェルの個数
  • レース前:0個
  • レース中:3~4個※
  • レース後:0個

※サブ3.5~5の場合

レース前後はゼリーや固形物で補うため、ジェルは使用しません。

レース中にのみ使うため、目標タイムに応じて用意しましょう。

ぜひ、参考にしてみてください。

本日は以上です。

関連記事:フルマラソンのレース直前におすすめの補給食4選

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Yusuke Saito
Yusuke Saito
マラソンランナー
初心者のためのマラソンブログ「31らん(さいらん)」運営者。2018年6月にランニングを始め、年間2,500km走ってます。これまでの記録は、【フルマラソン】 4:06:27(第32回ぐんまマラソン) 【ハーフマラソン】 1:46:18(第39回フロストバイトロードレース)【10キロ】42:47 【5キロ】19:08 【1キロ】3:17 マラソン大会に向けた流れやトレーニング方法、ランニンググッズを紹介していきます。
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