マラソンの手荷物預け完全ガイド!当日の動線と失敗回避チェック


マラソン大会で荷物は預けられますか?
そんな疑問にお答えします。
マラソン大会では会場にある手荷物預かり所で、当日持参したバッグを預けられます。
多くのランナーは、レースで使わない着替え・替えのシューズ・タオル・貴重品などをまとめて預け、身軽な状態でスタート地点へ向かいます。
スムーズに動くコツは、あらかじめ中身を「預ける物」「身につける物」「スタート直前に使う物」に分けておくこと。
今回は、手荷物預けの基本とポイントをわかりやすく紹介します。
手荷物預かり所とは

多くのマラソン大会では手荷物預かり所が用意され、当日持参したバッグを預けられます。
大会によって運用が異なる(中には手荷物預かり所がない場合もある)ため、主に次の3パターンを把握しておきましょう。
手荷物預かり所がある(スタート/フィニッシュが同じ会場)

スタートとフィニッシュが同じ会場の場合、手荷物は同じ預け場所で受け取りになります。
準備完了後に荷物を預け、レース後に同地点で受け取れるため、動線がシンプルで迷いにくいのが利点です。
基本は手荷物預かり所の利用がおすすめですが、会場周辺のコインロッカーを使ったり、自家用車で来場した場合は車内に置くといった選択肢もあります。
預けた荷物はレース中に移動されないため、中身が散らばる心配は比較的少ないものの、口を閉じられるバッグや大会指定の袋を使い、ビニールで内袋を作る(雨・汚れ対策)など最低限の梱包はしておくと安心です。
受取締切の時刻と場所は、事前にパンフレットや会場マップで確認しておきましょう。
手荷物預かり所がある場合(スタート/フィニッシュ地点が異なる)

スタートとフィニッシュが別会場の大会では、スタート会場で預けた荷物を大会側がトラックでフィニッシュ会場へ輸送します。
たとえば京都マラソンは、スタートが「たけびしスタジアム京都」、フィニッシュが「平安神宮前」と分かれており、この方式が採用されています。

預ける際は、アスリートビブスに記載された手荷物シールを必ず貼り付け、口をしっかり閉じられるバッグや大会指定の袋にまとめます。
雨天や積み下ろし時の汚れに備え、ビニール袋で二重にするなど簡易の防水・破損対策をしておくと安心です。
注意したいのは、スタート会場周辺のコインロッカーや自家用車に荷物を置いてしまうと、フィニッシュ後にはすぐ取り出せない点です。
レース後に使う着替えや防寒具、補給、充電器などは必ず手荷物預かりに入れて輸送してもらい、貴重品は身につけるか貴重品預かりを利用します。
また、この方式は預けの締切時刻が早めに設定されることが多いため、整列までの逆算をして余裕を持って行動しましょう。
フィニッシュ会場での荷物受け取り場所と、そこから最寄り駅・バス停への導線も事前に会場マップで確認しておくと、レース後の動きが格段にスムーズになります。
手荷物預かり所がない場合

手荷物預かり所がない場合、以下の方法で対応しましょう。
- 会場周辺のコインロッカーを利用する
- 宿泊先に預ける
- 一緒に来た家族や知人に預ける
会場に手荷物預かり所がないときは、会場周辺のコインロッカーを事前に調べて確保するのが基本です。
最寄駅や乗換駅のロッカー位置・台数・料金・サイズを前日までに確認し、当日は早めに確保しましょう。
遠征の場合は宿泊先(ホテル)に荷物を預ける方法も有効です。
チェックアウト後でもフロントで当日預かりに対応してくれることが多いため、前夜のうちに依頼しておくと安心です。
また、家族や知人が同行する場合は預かってもらうのもスムーズです。
合流場所と受け渡し時刻を明確に決め、連絡手段(電話・メッセージアプリ)を確保しておきましょう。
手荷物は「預ける/携帯する/直前処分」の3分類で仕分ける
会場に着く前に、中身を3つに仕分けしておくとスムーズです。
- 預けるもの(レースで使わない)
- 身につけるもの(レース中に使う)
- 直前に使って処分するもの(スタート直前まで)
① 預けるもの(レースで使わない)

レースで使わない物は、手荷物預けにまとめます。
移動時に着ていた服やシューズ、タオル、充電器などが対象です。
また、大会要項(パンフレット)や予備で持ってきたけれど使わなかったウェア、日焼け止め、ペットボトル、宿泊者はトラベルグッズなどもバッグへ。
- 衣類:着替え(上・下・ソックス)、防寒着、替えのシューズ
- 衛生・ケア:タオル、予備マスク、日焼け止め、汗拭きシート
- 飲食:帰路用の飲み物・軽食、ペットボトル
- ガジェット類:充電器、ケーブル、モバイルバッテリー
- その他:大会要項(パンフレット)、トラベルグッズ など
貴重品(財布・鍵・高価な電子機器など)は、会場のルールに従いつつ、可能なら身につける(または貴重品預かりがあればそちらへ)。
身軽でスタートできるよう、預ける物は出走前にまとめておきましょう。
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② 身につけるもの(レース中に使う)

レース中に携帯・使用する物は絶対に預けないでください。
スタート前に身につけ、すぐ使える状態にしておきます。
- ウェア・シューズ:アスリートビブス(ゼッケン)/計測チップ、レース用ウェア一式、シューズ
- 補給・装備:補給ジェル(走行中用)、ウエストポーチ(収納用)
- アクセサリー:サングラス、キャップ(またはバイザー)、手袋(寒冷時)
- デバイス:ランニングウォッチ、スマートフォン(緊急連絡・計測・決済用)
- ヘルスケア:常備薬、胃腸薬、絆創膏 など
レース中に必要な物は、手荷物預かりに入れないのが基本。
整列前に最終確認して、忘れ物ゼロでスタートしましょう。
- スタート30分前までに身につける物をすべて装着。
- ジェルは分散して携帯(ポーチ/ポケット)し、取り出しやすい順に配置。
- 貴重品(スマホ・非接触決済・少額の現金)は最低限だけ携帯。
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③ 直前に使って処分するもの(スタート直前まで)

レース中は携帯しないけれど、スタート前の待機〜整列で一時的に必要なアイテム。
手荷物預かりには入れず、使ったら捨てる/回収袋にまとめる前提で用意します。
- 防寒・雨対策:使い捨てポンチョ、貼るカイロ
- 直前補給:ゼリー・飴・少量のスポドリ/水(ペットボトル)
- トイレ対策:ポケットティッシュ、除菌シート
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手荷物預かり所の利用の流れ
1. 受付場所を確認(大会要項・会場マップ)


公式サイトや参加案内に同封されている大会要項(パンフレット)には、会場マップと一緒に手荷物預かり所の場所が掲載されています。
まずは事前に位置関係を把握し、当日は会場に着いたら預かり所の場所と混雑状況を確認してから更衣室へ向かうと、動線がスムーズです。
あわせて、預け入れの締切時刻も必ずチェックしておきましょう。
時刻を過ぎると預けられない場合が多いため、整列やトイレの時間を逆算し、余裕を持って行動するのが安全です。
2. アスリートビブス番号=預け場所を確認
手荷物は、ランナーごとに決められた区画へ預けます。
多くの大会では、アスリートビブス(ゼッケン)に記載の番号に応じてエリアが分けられており、「番号帯」または「下一桁」で並ぶ方式が一般的です。
たとえば、手荷物預かり番号が「21」なら21番エリアへ、アスリートビブスが「4579」なら“9番”エリア(下一桁が9の区画)に向かいます。
↓ 手荷物預かり番号が指定されている場合(第40回新潟シティマラソン2024)


↓ アスリートビブスの下一桁の番号で並ぶ場合(第33回ぐんまマラソン)


フィニッシュ後の受け取りも同様で、預けたのと同じ番号のレーンに並んで荷物を受け取る流れです。
会場の看板や係員の案内に従えば迷いにくいので、整列前に自分の該当レーンを一度確認しておくとスムーズです。
[補足] 場所の指定がない大会もある

大会によっては、手荷物の置き場所が指定されないケースがあります。
たとえば「石垣島マラソン」では、手荷物預かり所が野球場バックネット裏の観客席で、空いている席上に各自で置くスタイルでした。
フィニッシュ後も同様に各自で回収する方式のため、係員管理のレーン預かりに比べて自己管理の比重が高くなります。
こうした方式では、
- 貴重品は必ず携帯(または貴重品預かりがあれば利用)
- バッグに氏名・ゼッケン番号・連絡先を明記
- 目印になるタグやテープを付けて識別しやすくする
- 置いた位置をスマホで撮影しておく(周囲の特徴ごと記録)
といった対策を。場所フリー型は便利な一方で、混雑時は混同や取り違えが起こりやすいので、自己管理前提で準備しておくと安心です。
3. 荷札を貼り付けて預ける(貴重品は除く)



当日は会場に到着したらまず更衣を済ませ、レース中に使わない物だけをひとつのバッグにまとめます。
次に、アスリートビブスの番号に対応した手荷物シール(荷札)をしっかり取り付けます。

多くの大会では、事前郵送物にアスリートビブスと一緒に手荷物預かり用の袋が同封されています。
荷物はその袋にすべて入れ、口を固く結んでから、同梱の手荷物預かりシールを袋の所定位置に貼り付ければ準備完了です。
あとは、案内に従って該当エリアの手荷物預かり所へ持ち込むだけ。
なお、財布や鍵、スマートフォンなどの貴重品は預けず、必ず身につけるか、会場に貴重品専用の預かりがある場合はそちらを利用しましょう。
4. フィニッシュ後、荷物を受け取る

フィニッシュしたら案内表示に沿って受け取りエリアへ進み、手荷物を受け取ります。
スタートとフィニッシュが同一会場の場合は、預けたのと同じ区画での受け取りが基本です。
別会場フィニッシュの大会では、スタート時に預けた荷物が大会側のトラックで輸送されます。
フィニッシュ会場の受け取りゾーンの位置や出口(駅・バス)への導線を事前に把握しておくと、混雑の中でもスムーズに動けます。
いずれの方式でも受け取りの締切時刻が設けられていることが多いため、完走後はクールダウンや給水を済ませたら早めに受け取りに向かいましょう。
当日の時系列フロー

レース開始の1時間30分前に会場入りしておくと、混雑していても落ち着いて動けます。
まずは会場マップと手荷物預かり所の場所、預け入れ締切時刻を確認。

更衣室に移動し、着替え・シューズの紐調整・ゼッケン/計測チップの確認・携帯する補給やデバイスの装着を済ませます。
レースで使わない物は手荷物袋にひとまとめにし、手荷物シール(荷札)を貼って準備完了。

大会によっては待機列が伸びます。
45分前を目安に更衣室を出て手荷物預かり所へ移動。
仮に20分待ちが発生しても、その後の整列には十分間に合う想定です。時間に余裕を持って行動しましょう。

手荷物を預けたらトイレを済ませ、スタートブロックへ整列。
整列中に必要な物(ジェル・手袋・スマホなど)が身についた状態かを最終チェックして、落ち着いてスタートを迎えます。
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まとめ
今回は、マラソン当日の手荷物預けの基本とポイントを分かりやすく整理しました。
多くの大会では会場内に手荷物預かり所が設置され、フルマラソン中は荷物を安全に預けられます。
ただし、運用ルールや導線は大会ごとに異なるため、事前に公式サイトや参加案内で「有無・場所・預け/受取の締切時刻・番号区分」を必ず確認しておきましょう。
紹介した流れをテンプレ化(更衣 → 荷造り → 預け → トイレ → 整列)しておけば、どの大会でも迷わず準備ができ、レースに集中できます。
身軽にスタートして、気持ちよくフィニッシュを迎えましょう。今日は以上です。
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