ランニング後の頭痛の原因は?初心者ランナーが知っておきたいポイントと解消するヒント
この記事では、ランニング後に「頭痛」が起こる方に向けて、私の体験談とともに、ランニング前後にやっておくべきことを紹介します。
まず、ランニング後に「頭痛」が起こる原因は、下記が考えられます。
- 脱水症状:汗をかくことで体内の水分が失われ、頭痛が起こる可能性がある
- 低血糖症状:低血糖とは血液中のブドウ糖の濃度が低くなっている状態を指します。運動をするとブドウ糖を消費するため、低血糖になり、頭痛が起こる可能性がある
- 気象の変化:寒暖差や気圧など気象の変化により、頭痛が起こる可能性がある
- 酸欠:激しい運動をすると、脳が酸欠状態になり(全身に酸素が行き渡らなくなる)、頭痛が起こる可能性がある
まず前提として、私は、”2日酔い”や”(これから解説する)長時間のランニング後”に、たまに痛むくらいで、ほとんど「頭痛」が起こらない体質です。
30〜90分程度のランニングであれば、「頭痛」は起こりませんが、120分以上の長時間のランニングをすると、「頭痛」が起こる場合があります。
ランニングを始めて5年ほど経ちますが、過去の傾向を踏まえると、(上記のうち)”脱水状態” or “低血糖症状”、もしくは“
脱水状態” and “低血糖症状”である場合、「頭痛」が起こりやすいことが分かりました。
”気象の変化”や”酸欠”も「頭痛」が起こる可能性がありますが、日常生活でも気圧の変化による「頭痛」はありません。
また、長時間走る際は、息が上がるほど全力で走らないため、”酸欠”の可能性も低いと考え、この記事では省きます。
これらの要因を踏まえ、”脱水症状”、もしくは”低血糖症状”による「頭痛」を防ぐ方法を、私の体験談とともに解説します。
ランニング後の頭痛の原因
まずはじめに、「頭痛」の原因である”脱水症状”と”低血糖症状”について見ていきます。
脱水症状
脱水症状とは、尿や発汗により体重の2%以上※の体液が失われることを言います。
※体重60kgの場合の2%は、1.2Lの水分が失われた状態のことを言う
下記は、水分の減少による、”脱水”の主な症状です。
水分減少率 (体重に占める割合) | 主な症状 |
---|---|
2% | 喉の渇き |
3% | 強い渇き、ぼんやりする、食欲不振 |
4% | 皮膚の紅潮、イライラする、体温上昇、疲労困憊 |
5% | 頭痛、熱にうだる感じ |
8〜10% | 身体動揺、ケイレン |
症状は”喉の渇き”から始まり、”強い渇き” → ”体温上昇” → 体重の5%の水分が失われると「頭痛※」が起こります。
※体内の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、「頭痛」を引き起こす可能性がある
そのため、「”喉の渇き”が起きてからの水分補給は遅い」という説明を見かけるのは、すでに「脱水症状」が始まっているからなんですね。
脱水症状を防ぐ方法は、こまめな水分補給ですので、ランニング前だけでなく、ランニング中も水分補給を行いましょう。
熱中症にも注意しよう!
”脱水症状”になると、怖いのが”熱中症”です。
熱中症とは、深部体温が上昇し、その熱をうまく体外に逃がすことができずに生じる症状のことを言います。
熱中症になると、”頭痛”、”吐き気”、”身体のだるさ(倦怠感)”といった症状が起こります。
深部体温が40℃を超えると熱中症になるため、常に、体温上昇を防ぐことが重要です。
では、なぜ、”脱水症状”にも注意するべきなのか。
「汗をかく」という行為は、体温の上昇を防ぐ役割※があります。
※汗は皮膚表面から蒸発する際、気化熱を奪い、体温を低下させる
そのため、”脱水状態”になると、汗が出ないため、その影響で体温が下げられなくなり、深部体温が上昇して、結果、”熱中症”を引き起こします。
低血糖症状
低血糖とは、血液中のブドウ糖(糖)の濃度が通常より低下してしまう状態を指します。
ランニングをすることで、体内のブドウ糖が消費されるため、次第にブドウ糖が不足していき、脳を含む多くの臓器が正常に機能しづらくなり、「頭痛」が起こります。
運動により血糖値が下がるため、空腹時に長時間のランニングをしないことで低血糖を防ぐことができるでしょう。
低血糖症状を防ぐ方法は、ランニング前やランニング中に、十分なエネルギー(糖質)補給を行なうことです。
ランニング前であれば「バナナ」や「エネルギーゼリー」、ランニング中であれば「アクエリアス」や「ポカリスエット」などのスポーツドリンク※や「エネルギージェル」を摂取をしましょう。
※スポーツドリンクには糖質が含まれているため
↓ エネルギーゼリー
↓ エネルギージェル
ランニング後に頭痛を予防・緩和する方法
それでは、私の実体験をもとに、頭痛を予防する方法を紹介します。
「頭痛が起こるケース」と「頭痛が起こらないケース」で見ていきます。
頭痛が起こるケース
まず、頭痛が起こるケースです。
長時間走る際は、20〜30km、もしくは2〜3時間の距離・時間を設定して走っています。
走行中に、何度も止まるとリズムが崩れるため、あまり水分補給しないのが原因です。
ランニング前は気温によりますが、500mlは飲み、走り出しています。
走行ルートの関係で、下記のタイミングで水分補給を行います。
- 10km地点で水道水を軽く飲む、塩分タブレットを食べる
- 14km地点で「アクエリアス」を購入後、2口ほど(150ml)飲み、残りは走りながら、都度、飲む
- 帰宅(20km)
ランニング中は、20km走でペットボトル1本(600ml)の水分補給を行っています。
この水分補給の量で、発汗量の多い日だと、ランニングして1.5〜2時間後には「頭痛」を引き起こしている場合があります。
頭痛が起こらないケース
続いて、こまめに水分補給を行い、頭痛が起こらなかったケースです。
- 5km地点で「アクエリアス」を購入後、2口ほど(150ml)飲み、残りは走りながら、都度、飲む
- 14km地点で「アクエリアス」を購入後、2口ほど(150ml)飲み、残りは走りながら、都度、飲む
- 帰宅(20km)
20km走で、ペットボトル1本(600ml)からペットボトル2本(1.2L)と、飲む量を増やしたことで「頭痛」を防ぐことができました。
事実、多くの参考書では水分補給の目安は15〜20分に1回、150-200mlの水分を摂取と、記載されています。
頭痛が起きるケースではランニング開始してから最初の水分補給は1時間ほど走ってからですが、頭痛が起きないケースでは、ランニング開始して30分後に水分補給を行っています。
私自身、ランニング中に唇が乾いてきたら”脱水”気味の場合が多いため、もし、頭痛が起こる方は、喉が少しでも渇いてきたら、水分を摂るようにしましょう。
フルマラソン後は頭痛は起こらなかった
ちなみに、私はフルマラソンのレース中、全ての給水所で水分補給を行ったことで、レース後も頭痛が起きませんでした。
長時間走ると頭痛が起きやすい方で、フルマラソンに出場する方は、全ての給水所でコップ1杯以上の水分を摂るようにしましょう。
レース中、発汗していましたが、それと同じくらい水分補給できていたからだと思います。
また、レース中は給水所という手軽に水分補給できる場所が用意されているのも、要因だと思います。
関連記事:初マラソンを成功に導くレース中の水分補給ガイド!マラソン初心者が知っておくべき給水のコツ
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頭痛が起こってしまったら、頭痛薬を飲もう
もし、ランニング後に頭痛が起きてしまったら、頭痛薬を飲むようにしましょう。
私の場合、頭痛が起きると、その後、いくら水分補給(スポーツドリンク1L以上)を行っても、痛みは解消されません。
ですが、薬を飲むと、2〜3時間後には、痛みは収まっているため、すぐに頭痛薬を飲むようにしています。
まとめ
今回は、ランニング後の頭痛の原因と、その対処法について解説しました。
ポイントは下記の通りです。
ランニング前は喉の渇きがなくなるまで、しっかり水分補給する。目安はランニング開始30分くらい前までに、250〜500mlの水分を補給(気温28℃未満:250ml、気温28℃以上:500ml)することです。
ランニング中は、喉が少しでも渇いてきたら、水分を摂るようにする。目安は15〜20分に1回、150-200mlのスポーツドリンクを補給することです。
ランニング後は失われた水分を補うため、積極的に補給する。飲む量は、ランニング中に発汗した分だけ補給します。少なくても、500mlの水分、+α 喉の渇きが収まるまで水分を補給しましょう。
ランニング前、ランニング中にしっかり水分を補給すれば、私の場合、「頭痛」は防げます。
「ランニング前にしっかり水分を摂ったからいいや」ではなく、ランニング中に少しでも喉の渇きを感じたら、水分を摂るようにしましょう。
これで、少しは「頭痛」が解消されるかもしれません。
ぜひ、参考にしてみてください。
本日は以上です。
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