マラソン当日の起床時間の目安と決め方!スタート3〜4時間前が目安【タイプ別例あり】


フルマラソン当日は、スタートの何時間前に起きればいいの?
そんな疑問にお答えいたします。
結論、フルマラソン当日は、スタートの4時間前に起床するのがおすすめです。
初めての方は起床時間に迷いがちですが、4時間前に起きれば体を十分に目覚めさせ、余裕を持って行動できます。
起床後は、朝食 → トイレ → 移動 → 会場での準備 → 荷物預け → 整列とやることが続きます。
時間に追われると焦りやすく、コンディションにも影響します。
余裕を確保して、落ち着いてスタートラインに立てるよう、「スタート4時間前起床」を基本に考えましょう。
なぜ起床時間は「4時間前」が最適なのか

レース開始の4時間前に起きるメリットを、順に確認します。
朝食の消化にちょうどいい

フルマラソンでは約2,500kcalを消費すると言われます。
起床時は前夜の食事から時間が空き、体内のエネルギーが不足しがち。
まずは朝食でエネルギーを補給する必要があります。
ポイントは食後の消化時間。
固形物の消化にはおよそ3時間かかるため、朝食はスタートの3時間前までに食べ終えるのが基本です。
胃に食べ物が残った状態で走ると、胃の不快感や腹痛につながり、ペース維持が難しくなります。
- 起床 …(スタート4時間前)
- 朝食 … スタート3時間前までに完了
- 以降は水分・少量の補給で微調整
このタイムラインにすると、スタート時には胃が落ち着き、エネルギーは走りに回るベストな状態を作れます。
関連記事:フルマラソン当日の朝食のポイント!おすすめの食事メニューや補給の流れは?
体温と神経をレースモードへ切り替えられる
起床後は体温と交感神経活動が緩やかに上がり、筋の出力や反応が出やすい状態へ移行します。
この「寝起き → 運動モード」への切り替えには約90〜120分かかると言われ、スタート4時間前起床ならウォームアップの頃にはしっかり“走れるスイッチ”が入ります。
- 起床直後:まだ副交感優位。頭も体もぼんやり。
- 60〜90分:体温が上がり始め、覚醒が進む。軽い動作が楽に。
- 90〜120分:交感神経が高まり、筋出力・集中力が安定。
- 120分以降:ウォームアップの効果が乗り、スタート時にピークを合わせやすい。
運動モードへの切り替えのコツは、下記の通りです。
- 起床直後にコップ1杯の水・白湯で内臓を起こす
- 軽いストレッチ→散歩レベルのゆるい動きで体温を上げる
十分なリードタイムを確保することで、心身ともに“戦える状態”に整えやすくなります。
トイレ問題を解消しやすい

起床 → 朝食 → 水分補給で排便リズムが整うまでには時間が必要です。
スタート4時間前起床なら、このサイクルを無理なく回せるため、移動中や整列直前のトイレ渋滞ストレスを避けやすくなります。
会場によってはトイレの数が少なく、待ち時間が長くなることも。
できる限り自宅や宿泊先で済ませてから出発すると、会場到着後の準備がスムーズです。
- 起床後すぐにコップ1杯の水で腸を刺激
- 朝食はスタート3時間前までに食べ終える
- 会場到着後も早めに場所確認&行列が短いうちに一度済ませておく
関連記事:マラソンのトイレ問題を完全対策|レース前・レース中に失敗しない方法とは
交通遅延や入場混雑にも対応できる余裕が生まれる

大会当日は、電車遅延・入場列・手荷物預けの混雑がつきものです。


スタート4時間前に起床して動き出せば、想定外の待ち時間が発生しても焦らず対応できます。
- 駅→会場の所要時間も要確認:最寄駅までの電車時間だけでなく、駅から会場までを必ず見積もる。
- シャトルバスは行列前提:無料シャトルがある大会は利用者が集中し、待機列で時間ロスが起こりやすい。
- 徒歩移動は人流で遅くなる:道が細い・人が多いと通常の1.5倍かかることも。信号待ちも重なる。
起床時間の決め方

3ステップで逆算
レースのスタート時刻から4時間前を起床の基本にします。
- 8:00開始 → 起床4:00
- 8:30開始 → 起床4:30
- 9:00開始 → 起床5:00
- 9:30開始 → 起床5:30
- 10:00開始 → 起床6:00
多くの大会は8:30〜9:00スタートが主流のため、4:30〜5:00起床が現実的です。
自宅最寄駅から会場最寄駅へ移動し、徒歩またはシャトルバスで会場へ向かい、入場後に準備を済ませて手荷物を預け、整列に至るまでには、最低でも60分、混雑時は120分以上かかります。
参加者が1万人を超える大会ほど周辺は著しく混み合い、駅から会場が遠くシャトルバス利用が前提の場合は待機列が伸びやすく遅延のリスクが高まります。
さらに、手荷物預けや整列には締切時刻が設けられており、時間が迫るほど行列が長くなり想定以上に時間を消費します。
こうした不確実性が読みにくい大会や駅から距離のある会場では、起床をさらに15〜30分前倒しにして、十分な時間を確保し、落ち着いて準備と整列に臨めるタイムプランに整えておきましょう。
朝食にかける時間は、自炊か購入品か、そして起床直後に食べられるか/少し時間を空けないと食べにくいかで変わります。
いずれの場合も、固形物の消化には約2〜3時間かかるため、レース開始の3時間前までに食べ終えることが必須です。
たとえば9:00スタートなら6:00までに完了させましょう。
調理や摂取に30〜40分を見込み、そこから逆算して起床時刻を決めると、胃の負担を避けつつエネルギーを走りに回せます。
- 8:00開始 → 5:00まで(=スタート3時間前まで)
- 8:30開始 → 5:30まで
- 9:00開始 → 6:00まで
- 9:30開始 → 6:30まで
- 10:00開始 → 7:00まで
直近7日間での“体内時計合わせ”(本番と同時刻に起床→朝食の予行)
万全のコンディションで臨むには、レース当日に合わせて生活リズムを先に作っておくことが重要です。
目安として1週間前から、本番のスタート時刻に合わせて起床・朝食・出発のサイクルを整えましょう。
例えば、下記のスケジュールを組むとしましょう。
4:30 起床
5:00 朝食
5:30 準備
6:30 出発
7:30 会場到着
7:45 準備
8:15 荷物預け
8:25 トイレ
8:40 スタートブロックへ整列
9:00 レース開始
仮に、毎朝7:00に起床して、7:30に朝食を摂っている場合、普段の生活リズムのままだと、レースに間に合いません。
かといって、レース当日だけ「4時30分に起床する」と決めても(普段より3時間以上も早いため)起きれない。
また、「5時に朝食を摂る」と決めても(いつも7:30に食べているので)お腹が空かないかもしれません。
このように、レース当日だけスケジュールを変えることは難しいため、前もって、レース当日のスケジュールに体内時計を合わせることが重要です。
具体例:大会タイプ別の時刻サンプル
ここでは、私自身の実例をもとに、起床時間の決め方を紹介します。
大規模都市マラソン(手荷物預け・ブロック整列が混む)

会場がさいたまスーパーアリーナ、参加規模約14,000人の大規模大会「第1回 さいたまマラソン」の事例です。
当日の起床からレース開始までの流れは次のとおりです。
- 24:00 就寝
- 4:00 起床(4時間睡眠)
- 4:20 朝食(コンビニおにぎり2個、オレンジジュース紙パック、ヨーグルト)
- 4:40 準備・着替え
- 6:00 出発・移動
- 7:30 最寄り駅到着(さいたま新都心駅)
- 7:40 会場到着
- 7:55 着替え・準備
- 8:15 荷物預け(約20分待ち)
- 8:35 トイレ(3分待ち)
- 8:45 整列完了
- 9:00 レース開始
このときはレース開始1時間30分前に会場着の計画で、レース開始5時間前にあたる4時に起床しました。
最寄り駅から会場までは徒歩移動が可能でアクセスは良好、会場まではスムーズに進めました。
一方で、会場のさいたまスーパーアリーナは通路幅こそ広いものの1万人規模になると随所で渋滞が発生し、男性更衣室までの移動にも時間を要したのが実際です。
さらに「荷物預け」は予想以上に時間がかかり、20分待ちとなりました。
その後のトイレについては幸い混雑が少なく3分待ちで済み、余裕をもって整列できましたが、全体としては大規模大会ならではの混雑を強く感じる一日でした。
関連記事:【大会レポート】第1回さいたまマラソン|さいたま国際マラソン以来4年ぶりとなる、さいたま市で開催されたマラソン大会
中規模地方マラソン(動線短め)

会場が石垣市中央運動公園陸上競技場、参加規模約3,000人の中規模大会「第22回石垣島マラソン」の事例です。
当日の起床からレース開始までの流れは次のとおりです。
- 21:30 就寝
- 4:30 起床(7時間睡眠)
- 5:00 朝食(ヨーグルト、ポカリスエット)
- 5:15 動画視聴・ストレッチしながら身体を起こす
- 6:00 準備(シャワー・着替え)
- 7:20 出発・移動(ホテル出発)
- 7:30 会場到着
- 7:40 準備
- 7:50 荷物預け(待ち時間なし)
- 7:52 トイレ(待ち時間なし)
- 7:55 整列完了
- 8:00 レース開始
このときは8時スタートと他の大会よりも開始が1時間早かったため、レース開始3.5時間前にあたる4時30分に起床しました。
会場近くのホテルに宿泊していたため移動時間は10分と短く、さらに3,000人規模ということもあって会場は混雑しておらず、準備スペースの確保や荷物預けの待ち時間は発生しませんでした。
トイレや整列もスムーズに終えることができ、待ち時間なくレースを開始できた事例となります。
関連記事:【大会レポ・結果】第22回石垣島マラソン!暖かい島民の応援に支えられた42.195km
遠征・宿泊(移動が読みにくい)

会場がいわき陸上競技場、参加規模約5,000人の中規模大会「第16回いわきサンシャインマラソン」の事例です。
当日の起床からレース開始までの流れは次のとおりです。
- 20:30 就寝
- 4:00 起床(7時間30分睡眠)
- 4:10 朝食(カステラ、ヨーグルト)
- 4:30 動画視聴
- 6:00 準備(シャワー・着替え)
- 7:30 出発・移動(ホテル出発)
- 8:05 会場到着
- 8:10 準備・準備
- 8:30 荷物預け(待ち時間なし)
- 8:45 トイレ(待ち時間:2〜3分)
- 8:50 整列完了
- 9:00 レース開始
このときはホテルに前泊して、翌日のレースに臨んだ大会となります。
起床はレース開始5時間前の4時。
このときに感じたことは、駅からバスで移動する場合は時間に余裕を持つことが大事だという点です。
というのも、最寄り駅のいわき駅から会場までは3.4km、車で約12分の場所にあったため、このときは無料シャトルバスを利用しました。
いわき駅までホテルから徒歩1分で、バス乗車まで5〜10分列で待機、バス乗車時間は15〜20分ほどかかり、ホテルを出てから30分で会場に到着しました。
そのほかの準備、荷物預け、トイレ、整列は特に待ち時間はありませんでしたが、朝の移動はどのくらいのランナーが利用するか読めないため、早めの行動が大切だと感じました。
まとめ
フルマラソン当日の起床は、基本をスタートの4時間前に置き、「朝食はスタート3時間前までに食べ終える」を軸に逆算して決めるのが最も実戦的です。
移動は駅→会場の導線やシャトルバスの有無、人流による歩行速度の低下、手荷物預け・整列の締切時刻までを含めて60〜120分を想定し、読みにくい大会や駅から距離がある会場では起床をさらに15〜30分前倒ししてバッファを確保します。
実例のとおり、大規模大会は随所で滞留が起きやすく、中規模でも条件次第で所要時間は変動します。
だからこそ、直前7日間で本番時刻に合わせた“体内時計”づくり(同時刻に起床→朝食→準備)を行い、当日の行動を予行しておくと安心です。
十分な余裕をもって落ち着いてスタートラインに立てれば、コンディションは自然と整い、42.195kmを通して“自分の走り”に集中できるでしょう。
本日以上です。
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【要チェック】フルマラソン完走ロードマップ

フルマラソン出場までの流れをまとめました。
初めてフルマラソン出場する方を対象に、下記の内容が分かります。
マラソン大会の選び方
購入すべきランニンググッズ
完走するためのトレーニング方法
レース前日や当日の過ごし方
▼詳しくはこちら
【完全版】初心者がフルマラソン完走するためのロードマップ