ランニング中に音楽を聴くメリット・聴かないメリット
トレーニングやレース時に、耳にイヤホンを装着しているランナーの姿を、よく見かけます。
普段から音楽を聴く方はよくご存知だと思いますが、”音楽”はモチベーションを上げたり、気分転換できる、素晴らしいツールです。
ランニング時も例外ではなく、キツく、ツラいトレーニングだからこそ、”メロディー”や”歌詞”がランナーを勇気づけてくれます。
そこで、この記事では、ランニング中に音楽を聴くメリット・聴かないメリットを紹介します。
もちろん聴くことによるメリットはありますが、逆に聴かないことによるメリットもあります。
ぜひ、「聴く」「聴かない」両方の意見を参考に、あなた自身のランニングに採用するか決めてみてください。
関連記事:フルマラソンやハーフマラソンのレース中に音楽を聴くことはできる?
ランニング中に音楽を聴く?聴かない?
株式会社アールビーズが実施した「ランナー世論調査2016」の調査によると、「トレーニングでの走行時に音楽を聴きますか?」という質問に対し、約20%が「毎回聴く」、約15%が「時々聴く」と回答。
また、「レースでの走行時に音楽を聴きますか?」という質問では、約30%が「毎回聴く」、約8%が「時々聴く」と回答しています。
毎トレーニング時に音楽を聴く割合が約20%に対し、レース時に音楽を聴く割合が約30%と、レース時に聴く割合のほうが多い結果となりました。
なぜ、レース中のほうが音楽を聴く人が多い?
そもそも、ランニング中は暇です。
(ランニングは)サッカーやアメフト、バスケのように、状況に応じたフォーメーションの変更や味方同士で意思疎通する必要がありません。
もちろん、10km、20km、30kmと距離に応じて、相手選手との駆け引きはありますが、上記スポーツほど「1分」「1秒」で戦況が大きく変わる機会は少ないでしょう。
また、監督の指示があるわけではなく、一人で淡々と走っていくため、基本的に「暇」です。
特に、レースは42.195kmもあり、トレーニング時より走る時間が長くなる※ことから、時間をつぶす意味合いで、音楽を聴く人が多くなる傾向にあるようです。
※人によって異なるが、完走するまで3〜7時間走り続ける
また、音楽にはパフォーマンスを向上させる効果がある(後述する)ため、キツいレース時だからこそ聴くランナーが多くなる印象です。
音楽を聴きながら走るメリット
まず、音楽を聴きながら走るメリットです。
パフォーマンスが向上する
音楽を聴きながらランニングすることで、パフォーマンスが向上することが分かっています。
ある研究では、成人男性20人を対象に、6分間のランニングにおける音楽の影響を調査。
音楽を聴いているときは、音楽を聴いていないときと比較して、「平均走行速度が著しく速い」という結果になりました。
先述のように、レース時に音楽を聴くランナーが多いのは、「記録更新を狙う」という目標を掲げるランナーが一定数いる、影響がありそうですね。
モチベーションが上がる
音楽は、”やる気”を起こさせる有益なツールです。
自分に合った、心地よいテンポはもちろん、心に刺さる”歌詞”がランナーの背中を押し、モチベーションを押し上げてくれます。
トレーニング中盤から終盤の身体がキツいときこそ、音楽のありがたみを感じるでしょう。
関連記事:ランニングのモチベーションを高める方法!気分が乗らないときの8つのヒント
暇つぶしができる
距離が長くなるほど、ランニング中は退屈です。
そんなときは、ナレーターや声優が本を朗読してくれる「オーディオブック」がおすすめです。
ランニングという「隙間時間」を活用し、ながら読書ができます。
(オーディオブックを使用すると、)本によって異なりますが、1冊聴くのに3〜10時間かかります。
毎日30分ランニングした場合、1冊聴くのに5時間かかる本を、10日で聴き終わる(読み終わる)計算になります。
毎日が忙しい方ほどランニングしながら本が読めるのは、大きなメリットでしょう。
音楽を聴かずに走るメリット
ランナーにとって、音楽はすばらしいメリットをもたらしてくれることが分かりました。
続いて、音楽を聴かずに走るメリットです。
呼吸する音が聞こえる
呼吸の音を聞けば、「現時点での身体のダメージ」や「正しいペースで走れているか」が分かります。
口呼吸でも、”ゼーゼーハーハー”と呼吸が荒いときは、身体がキツい証拠です。
そんなときは一時的にペースを落として、身体を一旦休ませることが大事です。
音楽を聴いていれば、呼吸をしているのは分かっても、呼吸の荒さまでは分かりません。
呼吸に耳を傾けることで、オーバーペースを防ぎ、適切なペースで走ることができます。
ランニングに集中できる
”メロディー”と”歌詞”が(耳に)ダイレクトに入ってくるので、気が散ってしまいがちです。
ですが、自然音のみの静かな環境だとランニングに集中でき、身体の動きを意識しやすいです。
腕振りや歩幅、着地の感覚、腰の位置などランニングフォーム全体を、意識しながら走ることが可能です。
音楽を聴くと、つい気分が舞い上がり、フォームがばらばらになりやすいため、時にはランニングに集中できる機会を設けることも重要です。
安全に走行できる
周囲の音を取り込むことで、後ろから来る車や自転車に気づき、安全に走行できます。
音楽を聴いていれば、外の音が遮断されてしまい、後ろを確認することなく、走路変更やUターンし、接触事故を起こしてしまうことも。
ですが、音楽を聴いていなければ、後ろを振り返らなくても音で分かるため、多少、確認が甘くても接触事故を起こす確率は低いでしょう。
外で走る以上、周囲に耳を傾け、安全を確保することが重要です。
音楽の影響で走りのリズムが狂わない
音楽を聴くことで、曲のテンポに合わせて、走る速度が上がったり、下がったりと変動しがちです。
特に、テンポの速い曲が続くと、テンションが上がり、いつも以上に速いペースで走ることに。
速度の変動が激しかったり、実力以上のペースで走ってしまうと、すぐに疲れてしまい、良いトレーニングとは言えません。
長時間走るには、一定のペース(リズム)で走ることが好ましいため、安定を求めるなら音楽は不要でしょう。
余計な手間が省ける
音楽を聴く場合、イヤホンやスマートフォンなどの機器の準備が必要です。
また、常に充電しておく必要があり、ランニング前の準備の項目が一つ増えることでもあります。
いざランニングに出かけようとして、イヤホンを起動した際にバッテリーがゼロだったときの落ち込みを考えると、音楽を手放す選択肢もありでしょう。
音楽を聴くならオープンイヤー型イヤホンがおすすめ
最後に、ランニング中音楽を聴くなら、オープンイヤー型イヤホンをしましょう。
耳の穴に装着する「カナル型」は、耳の穴を塞ぐことになるため、周囲の音が聞こえづらいです。
↓ カナル型(例:Air Pods Proなど)
一方、「オープンイヤー型」は耳を塞ぐことなく、耳の上に装着するので、周囲の音の拾いつつ、音楽が楽しめます。
周りの音が聴こえないと、後ろを確認せず、走路変更やUターンしてしまいがちです。
特に、後方から車や自転車が近づいていれば、接触事故に繋がる恐れもあるため、周りの迷惑にならないように音楽を楽しみましょう。
関連記事:【ランナー目線】ランニングにおすすめのオープンイヤー型イヤホン4選
まとめ
今回はランニング中に音楽を聴くメリット、そして聴かずに走るメリットを紹介しました。
最終的に、音楽を聴きながらトレーニングを行うかどうかは、あなた次第です。
どちらを取っても、素晴らしいメリットが得られるため、日によって変えるのも良いでしょう。
ただし、音楽を聴く場合は、音量を下げ、周囲の状況を確認できるようにしましょう。
ぜひ、素敵なランニングライフをお過ごしください。
本日は以上です。
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