そんな疑問にお答えします。
今回は、フルマラソン完走へ向けた走り込み期に行なうトレーニングをご紹介します。
まず、トレーニング期間はレース日から逆算し、5〜6ヶ月前から行います。
下記が、トレーニングステップです。
- 走り込み期(4ヶ月間)…脚つくり ←今回はここ解説
- 実践期(3週間)…目標のレースペースで走る
- 調整期(3週間)…本番に向けて体調を整える
走り込み期は、土台作りとして有酸素能力を発達させるトレーニングを行います。
特に、運動未経験者はフルマラソン走れる筋力や持久力が備わっていないので、3〜4ヶ月かけて、走っていきます。
走り込み期のトレーニングのポイントは、「ゆっくり長く走る」ことです。
土台作りから始める

フルマラソン完走しようとなると、数回のトレーニングで完走できるほど簡単なものではありません。
特に、フルマラソンは3〜7時間走り続けるため、それなりの脚力やスタミナが求められます。
なので、走り込み期では脚つくりを行い、心肺機能の向上や毛細血管、ミトコンドリアの発達など、42km走り切るための有酸素体力を身につけていきます。
期間は3〜4ヶ月(時間がなければ1ヶ月でも可)。週2〜3回のロングランを目標に行います。
また、下記の点を意識して取り組みましょう。
ポイント
長い時間かけて、ゆっくりのペースで行います。また、短い時間を毎日繰り返し走るなら、週2回を長い時間走ったほうが効果的です。さらにいうと、1時間速く走るなら、2時間かけてゆっくり走ったほうが効果的です。
有酸素ランのペースは?

それでは、「ゆっくり走る」と言っても、どのくらいのペースなのか。
それは、
人と会話ができるペース
となります。
これは人によって異なり、プロランナーであれば1km4分ペースかもしれませんし、ランニング初心者の方であれば1km9分ペースかもしれません。
さらに具体的にいうと、走り終わった地点で、
「もう少し長く走れそう」
「もう少し速いペースで走れそう」
と余裕を持って終えることができたペースこそゆっくり走るということになります。
なので、「1時間走る予定だったのに、ペースを上げすぎて30分しか走れなかった」というのはNGです。
『前を走っているランナーを抜こう』『前回は10km〇〇分で走ったから今回はそれ以上速く走ろう』といったように、自分がゆとりを持って維持できるペース以上になる必要はありません。
走り込み期では、有酸素能力向上することが目的なので、ペースは気にせず、長い時間走ることを意識しましょう。
ポイント
ゆっくり走るペースとは、「走りながら、人と会話ができるペース」です。具体的にいうと、ランニング終了時、「まだまだ走れそう」と余裕を持って終えられるペースで走ることが理想です。
有酸素ランの時間は?

続いて、「長い時間走る」と言っても、どのくらいの時間走ればいいのか。
それは、
2時間以上継続して走る
ことです。
有酸素能力(毛細血管、ミトコンドリアの発達)が向上するタイミングは、2時間継続して運動し続けてからです。
なので、2時間30分走る場合、最後の30分間で一気に発達していきます。
ただ、初心者の方がいきなり2時間走るのは難しいので、まずは30分を目標に、45分、1時間、1時間15分…と徐々に距離を伸ばしていきましょう。
初めの時間は短くても、持久力の向上に繋がるため、徐々に走れる時間も伸びていきます。
ポイント
最終的に、2時間継続して走ることを目標にしましょう。
トレーニング例

それでは、走り込み期のトレーニング例をご紹介します。
毎日同じ距離を走るのではなく、30分、1時間30分、45分、2時間と強弱をつけるほうが効果があると言われています。
下記が、週5日のトレーニングメニューです。
曜日 | トレーニング時間 |
月 | 2時間 |
火 | 休息 |
水 | 45分ファルトレク※ |
木 | 1時間30分 |
金 | 1時間 |
土 | 休息 |
日 | 1時間 |
※ファルトレクの詳細は、ファルトレクとは?ファルトレクの効果やペースをサブ3、サブ3.5、サブ4ごとに解説で解説しています。
また、週4日しか走れない場合は下記になります。
曜日 | トレーニング時間 |
月 | 1時間〜1時間30分 |
火 | 休息 |
水 | 20分 |
木 | 45分 |
金 | 休息 |
土 | 休息 |
日 | 20分ファルトレク |
時間の目安(強弱のつけ方)ですが、「この時間なら毎日気軽に走れる」かなと思える時間の「倍」の時間になります。
仮に、毎日30分走れるのであれば、30分と1時間の間で強弱していきます。30分、50分、45分、1時間のように。
徐々に時間を伸ばしていき、最終的に2時間継続して走れるようにすることが目標です。
また、2〜3ヶ月継続していくうちに、ペースが上がっていく(始めは、1km9分ペースだったのが、1km7分、6分と速くなる)ので、力がついていることを実感できるでしょう。
ポイント
とにかく、「走りながら、人と会話ができるペース」を意識しましょう。1時間なら1時間、2時間なら2時間、始めに決めたペースで最後まで走り切ることが重要です。
まとめ
今回は、フルマラソン完走へ向けた走り込み期に行なうトレーニングをご紹介しました。
走り込み期では、「長い時間かけて、ゆっくりのペースで走る」ことを意識しましょう。
主に、心肺機能の向上や毛細血管、ミトコンドリアの発達など長時間、長距離走るための効果が得られます。
特に、初フルマラソン完走を目指す方にとって、土台作りは大事な工程となりますので、ぜひ取り組みましょう。
本日は以上です。
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