ランニングの上下動とは?大きい原因・目安・減らすコツを解説
- 「ランニングの上下動って何?」
- 「上下動が大きいと、走りにどんな影響があるの?」
- 「ランニングウォッチで上下動が大きいと表示されたけど、改善した方がいい?」
ランニングウォッチやスマートウォッチを使っていると、「上下動」という項目を見かけることがあります。
上下動とは、簡単にいうと走っているときに体が上下にどれくらい動いているかを表す指標です。
体が大きく上下に跳ねていると、前に進むためのエネルギーが上方向に逃げやすくなり、効率の悪い走りにつながる場合があります。
ただし、上下動は小さければ小さいほど良いというものではありません。
身長・走るペース・フォーム・走法によっても変わるため、数値だけで良し悪しを判断しないことが大切です。
この記事では、ランニングの上下動の意味、大きくなる原因、フォームへの影響、上下動を減らすコツ、実際にランニングウォッチで確認できるデータについて解説します。
ランニングの上下動とは?
ランニングの上下動とは、走っているときに体が上下方向へどれくらい動いているかを表す指標です。
簡単にいうと、走るたびに体がどれくらい跳ねているかを示す数値です。
ランニングウォッチでは、単位はcmで表示されることが多く、数値が大きいほど体が上下に大きく動いていることを意味します。
たとえば、上下動が大きい場合は、前に進むよりも上に跳ねる動きが大きくなっている可能性があります。
一方で、上下動が小さければ必ず良いフォームというわけではありません。走るペースや体格、フォームによって自然に上下動は変わります。
大切なのは、上下動の数値だけを見るのではなく、走りやすさ・疲れにくさ・着地の安定感とあわせて確認することです。
上下動が大きいと何が悪い?
前に進む力が上方向に逃げやすい
ランニングは、前に進む運動です。
しかし、上下動が大きいと、体を上に持ち上げる動きが大きくなり、前に進む力が分散されやすくなります。
その結果、同じペースで走っていても、必要以上にエネルギーを使ってしまうことがあります。
- 「同じ距離を走っているのに疲れやすい」
- 「ペースのわりに息が上がる」
- 「後半になると脚が重くなる」
このような場合、上下動が大きく、効率よく前に進めていない可能性もあります。
着地の衝撃が大きくなりやすい
体が上に大きく跳ねると、その分、着地時の衝撃も大きくなりやすいです。
着地の衝撃が大きくなると、膝・足首・ふくらはぎ・腰などに負担がかかる場合があります。
もちろん、痛みの原因がすべて上下動にあるわけではありません。
シューズ、走行距離、筋力、柔軟性、路面など、さまざまな要素が関係します。
ただ、上下に跳ねるような走りになっている場合は、フォームを見直すきっかけになります。
後半にフォームが崩れやすい
上下動が大きい走り方は、疲れてきたときにフォームが崩れやすくなることがあります。
序盤は問題なく走れていても、後半になると脚が上がらなくなり、体が上下に跳ねるような走りになることがあります。
特に、フルマラソンやロング走の後半では、疲労によってフォームが乱れやすくなります。
上下動が大きくなっていると感じる場合は、ペースを落とす、歩幅を狭くする、ケイデンスを少し上げるなどの工夫が必要です。
ランニングの上下動の目安
ランニングの上下動の目安は、人によって異なります。
身長、脚の長さ、走るペース、フォーム、ランニング経験によっても変わるため、「この数値なら正解」と決めるのは難しいです。
ただし、一般的には以下のように考えるとわかりやすいです。
| 上下動の傾向 | 目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 小さめ | 6〜8cm前後 | 前方向に進みやすい傾向 |
| 標準的 | 8〜10cm前後 | 多くのランナーで見られる範囲 |
| 大きめ | 10cm以上 | 上に跳ねている可能性がある |
ただし、これはあくまで目安です。
身長が高い人やストライドが大きい人は、上下動もやや大きくなることがあります。
逆に、ピッチ走法で小刻みに走る人は上下動が小さくなりやすいです。
上下動を見るときは、他人と比べるよりも、過去の自分と比較するのがおすすめです。
同じペースで走っているのに上下動が小さくなっている場合は、フォームが安定してきた可能性があります。
反対に、疲れてくると上下動が大きくなる場合は、後半のフォーム改善が課題になるかもしれません。
上下動が大きくなる原因
上下動が大きくなる原因はいくつかあります。
代表的なのは、上に跳ねる意識が強いこと、歩幅が大きすぎること、ケイデンスが低いこと、体幹が安定していないことなどです。
上に跳ねる意識が強い
ランニング中に地面を強く蹴りすぎると、体が上方向に跳ねやすくなります。
スピードを出そうとして力みすぎたり、地面を真上に蹴るような走り方になったりすると、上下動が大きくなりやすいです。
ランニングでは、上に跳ねるよりも、前にスムーズに進む意識が大切です。
「上に跳ぶ」のではなく、「前に体を運ぶ」イメージを持つと、無駄な上下動を抑えやすくなります。
歩幅が大きすぎる
歩幅が大きすぎると、上下動も大きくなりやすいです。
大股で走ると、足が体の前に出やすくなり、着地時にブレーキがかかることがあります。
このような走り方は、オーバーストライドとも呼ばれます。
オーバーストライドになると、着地衝撃が大きくなりやすく、膝や足首への負担につながる場合もあります。
上下動が大きいと感じる方は、まず歩幅を少し狭くする意識を持つとよいでしょう。
ケイデンスが低い
ケイデンスが低いと、1歩あたりの動きが大きくなりやすくなります。
ケイデンスとは、1分間あたりの歩数のことです。日本語では「ピッチ」と呼ばれることもあります。
ケイデンスが低く、歩幅が広くなっている場合は、上下動が大きくなりやすいです。
その場合、ケイデンスを少し上げることで、自然と歩幅が狭くなり、上下動を抑えやすくなることがあります。
関連記事:ランニングのケイデンスとは?目安・理想値・ピッチを上げる方法を解説
体幹や股関節まわりが安定していない
体幹や股関節まわりが安定していないと、走っているときに体がぶれやすくなります。
体幹が弱いと、上半身が上下左右に揺れやすくなり、フォーム全体が安定しにくくなります。
また、股関節まわりがうまく使えていないと、脚だけで走るようなフォームになり、上下動が大きくなることもあります。
上下動を改善したい場合は、ランニングフォームだけでなく、体幹やお尻まわりの筋力も見直すとよいでしょう。
疲労でフォームが崩れている
走っている途中や後半に上下動が大きくなる場合は、疲労によってフォームが崩れている可能性があります。
疲れてくると、脚を前に運ぶ力が落ち、体が跳ねるような走りになることがあります。
特に、ロング走やフルマラソンの後半では、疲労によるフォームの乱れが出やすいです。
この場合は、上下動だけを意識するよりも、ペース配分、筋力、休養、補給なども見直す必要があります。
上下動を減らすコツ
上下動を減らすには、フォーム全体を少しずつ整えることが大切です。
無理に上下動の数値だけを下げようとするのではなく、自然に前へ進みやすいフォームを目指しましょう。
前に進む意識を持つ
上下動を減らすには、上に跳ねるのではなく、前へ進む意識を持つことが大切です。
地面を真上に蹴り上げるのではなく、体を前にスムーズに運ぶイメージで走りましょう。
意識するポイントは以下です。
- 目線を少し先に置く
- 上に跳ねるより前に進む
- 地面を強く蹴りすぎない
- 力まずリラックスして走る
体を上に持ち上げる動きが減ると、上下動も自然に抑えやすくなります。
歩幅を少し狭くする
上下動が大きい方は、歩幅を少し狭くしてみましょう。
大股で走ると、体が上下に大きく動きやすくなります。
歩幅を少し狭くすると、着地位置が体の真下に近づきやすくなり、上下動や着地衝撃を抑えやすくなります。
意識するポイントは以下です。
- 大股になりすぎない
- 足を体の前に出しすぎない
- 体の真下に近い位置で着地する
- 小刻みにリズムよく走る
「歩幅を小さくして、足の回転を少し上げる」くらいの意識で十分です。
ケイデンスを少し上げる
上下動を減らすには、ケイデンスを少し上げるのも有効です。
ケイデンスを上げると、1歩あたりの歩幅が自然に狭くなりやすくなります。
ただし、いきなり大きく上げる必要はありません。
まずは、現在のケイデンスより5%程度上げる意識で十分です。
たとえば、普段160spmで走っている方なら、165〜168spmあたりを目指すイメージです。
無理に180spmを目指す必要はありません。自分のフォームを崩さない範囲で、少しずつ調整しましょう。
体幹を安定させる
上下動を抑えるには、体幹を安定させることも大切です。
体幹が安定すると、上半身のぶれが少なくなり、フォームが整いやすくなります。
ランニングの補強としては、以下のようなトレーニングが役立ちます。
- プランク
- スクワット
- ランジ
- ヒップリフト
- 片脚立ち
特に、お尻・股関節・体幹まわりを鍛えることで、走っているときの姿勢を保ちやすくなります。
腕振りをリズムよくする
腕振りと脚の動きは連動しやすいです。
腕振りが乱れると、脚のリズムも乱れやすくなります。
上下動を抑えたい場合は、腕振りもリズムよく行いましょう。
意識するポイントは以下です。
- 肩の力を抜く
- 腕を前後に自然に振る
- 腕を大きく振りすぎない
- 肘を軽く曲げる
- 上半身をリラックスさせる
腕振りが安定すると、走りのリズムも整いやすくなります。
上下動を確認するにはランニングウォッチが便利

上下動を確認したい方は、ランニングウォッチを使うと便利です。
GarminやCOROS、HUAWEIなど一部のランニングウォッチでは、走行後のデータとして上下動を確認できます。
上下動だけでなく、ケイデンス・ストライド・接地時間・心拍数・ペースなどもあわせて見られるため、自分のフォームを客観的に振り返りやすくなります。
実際に、私が使用しているCOROS PACE 4とHUAWEIのランニングデータでも、上下動の数値を確認できました。
今回のデータでは、COROS PACE 4ではフルマラソン走行時の上下動が平均8.1cm、HUAWEIのデータでは上下動にあたる垂直振幅が9.5cm前後として表示されています。


このように、ランニングウォッチを使うと、自分の走りがどのくらい上下にブレているのかを数値で確認できます。
| 使用ウォッチ・アプリ | 確認できた上下動データ | 見方 |
|---|---|---|
| COROS | 平均8.1cm | フルマラソン走行時の上下動として確認 |
| HUAWEI | 9.5cm前後 | 垂直振幅として表示 |
ただし、上下動は1回の数値だけで良し悪しを判断するものではありません。走るペースや疲労度、コースの起伏、シューズによっても変わります。
同じランナーでも、ゆっくりジョグの日とフルマラソン本番では数値が変わります。大切なのは、他人の数値と比べることではなく、自分の過去データと比較することです。
上下動を定期的に確認すると、以下のような変化に気づきやすくなります。
- 疲れてくると上下動が大きくなる
- ペースを上げると上下動が変わる
- ケイデンスを上げると上下動が抑えられる場合がある
- フォーム改善後に数値が安定する
- ロング走後半でフォームが崩れていないか確認できる
上下動だけでフォームのすべてを判断することはできませんが、ケイデンスやストライド、接地時間とあわせて見ることで、自分の走りの傾向を把握しやすくなります。
フォーム改善や練習管理に役立てたい方は、ランニングウォッチを活用してみましょう。
関連記事:ランニングウォッチおすすめはどれ?【2026年】初心者向け9選を目的別に比較
まとめ
今回は、ランニングの上下動について解説しました。
上下動とは、走っているときに体が上下方向へどれくらい動いているかを表す指標です。
上下動が大きすぎると、前に進む力が上方向に逃げやすくなり、疲れやすさや着地時の衝撃につながる場合があります。
改善するには、歩幅を少し狭くする、ケイデンスを少し上げる、体幹を安定させる、腕振りをリズムよくすることがポイントです。
ただし、上下動は小さければ必ず良いわけではありません。数値だけにこだわらず、自分が走りやすいフォームを見つけることが大切です。
ランニングウォッチを使えば、上下動・ケイデンス・ストライド・接地時間などを確認できるため、フォーム改善の参考になります。
ぜひ参考にしてみてください。
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