フルマラソンエイドステーション初心者ガイド!水分補給や活用方法解説
エイドステーションってなんですか?水分が無料で飲める場所って認識で良いですか?
そんな疑問にお答えします。
初めてフルマラソンに出場する方は必見!
この記事では、マラソン大会に登場するエイドステーションについてご紹介します。
エイドステーションとは、「食べ物」や「飲み物」を補給する場所のことです。
実は、正しく活用しないと『完走が難しくなる』ほど、重要な場所でもあります。
この記事を読めば、水分補給や補給食の摂取方法、その他活用方法が分かります。
エイドステーションとは
エイドステーションとは、コース上に設置された「食べ物」や「飲み物」を補給する場所のことです。
走行中に失われる水分やエネルギーを補う目的で用意されています。
エイドステーションは大会側が設置した「公認エイドステーション」と近隣住民や応援者が用意した「私設エイドステーション」があります。
公認エイドステーション
大会側が設置したエイドステーションのことで、スポンサー企業の協力のもと、様々な飲み物や食べ物が用意されています。
公式HPのコースマップに設置場所(何キロ地点にあるのか)と提供物(水やスポーツドリンク等)が記載されているため、事前に戦略を立てやすい※メリットがあります。
- 〇〇km地点にエイドステーションがあるので、その直前にジェルを摂取しよう!
- 〇〇km地点のエイドステーションに大会名物の〇〇(提供物)があるので、そこまでは歩かずに走ろう!
私設エイドステーション
近隣住民や応援者が、ボランティアのような形で用意したエイドステーション※のことです。
※大会非公認であり、(近隣住民や応援者が各自)「無償」で提供している
足が止まりだす20km以降で多く見られ、「塩飴」や「チョコ」、「水」など貰ってうれしい食品をプレゼントしています。
また、足がつったり、けいれんが起きる30km以降では「冷却スプレー(エアーサロンパスなど)」を用意している方もいらっしゃいます。
なぜ、マラソン中にエネルギーを摂取する必要があるのか
フルマラソンを完走する上で、いかにエネルギーを摂取できるかがカギとなります。
というのも、人は「糖質」と「脂肪」、この2つをエネルギーに変えて走ります。
「糖質」は燃焼しやすく(エネルギー変換されやすい)、「脂肪」は燃焼しにくい(変換されるまでに時間がかかる)特徴があります。
また、人間の体内に貯めておける「糖質」の量は約1,500kcalで(ちなみに脂肪は約7,000kcal)、フルマラソン完走には2,500kcal必要なので、必然的に1,000kcal足らない計算になります。
その「不足する1,000kcal + 走行中に失われたエネルギー(kcal)」をエイドステーションで補うというイメージで考えておきましょう。
エイドステーションで支給されるもの
エイドステーションでは「水」や「スポーツドリンク」などの水分をはじめ、「バナナ」や「塩タブレット」などエネルギーや塩分が補給できる食品が用意されています。
また、大会によっては、その土地ならではの”ご当地グルメ”を提供している大会もあります。
基本的な提供物
多くの大会では、下記の食品が用意されています。
水 | ほとんどの大会で用意されている、脱水を防ぐ”水分補給”のために欠かせない飲み物です。気温が高い日には、頭や腕に水をかけ、皮膚の表面から身体を冷やすなど飲み水以外にも活用できます。 |
スポーツドリンク | 発汗で失われた「電解質(塩分)」と体力の維持に必要な「糖質」を摂取できる飲み物です。「電解質」が不足すると熱ケイレン(筋肉がケイレンすること)が起こる恐れがあるため、水だけでなく、同時にスポーツドリンクも飲むのが最適です。 |
コーラ | 身体を動かすエネルギー源である「糖質(エネルギー)」が摂取できる飲み物です。また、コーラに含まれる「カフェイン」には覚醒作用があり、一時的に疲労感を軽減できます。炭酸が口の中をリフレッシュできると、レース後半に人気です。 |
塩あめ・塩タブレット | 発汗で失われる「塩分」が摂取できる食品です。塩分が不足すると、頭痛や筋肉のケイレンなどの症状が発症する恐れがあるため、塩分補給は欠かせません。 |
梅干 | 「塩分」だけでなく、疲労回復効果のある「クエン酸」が含まれている食品です。スッキリした味で、食欲がないレース後半でも食べやすい点が特徴です。 |
チョコレート | 「糖質(エネルギー)」が摂取できる食品です。また、チョコレートに含まれる「カフェイン」には覚醒作用があり、一時的に疲労感を軽減できます。 |
コロナ以前は、「おにぎり」や「パン」などの食べ物が用意されていましたが、感染症対策で提供する大会は無くなり( or 減り)ました。
2022年現在では、個包装で提供できる「塩あめ」や「チョコレート」などが主流となっています。
ご当地グルメ
各地域限定の「ご当地グルメ」を提供している大会もあり、その大会でしか味わえないグルメを満喫できます。
下記が、一例です。
- 福岡マラソン: 元岡トマト、あまおう苺 鶴乃子、豆乳うどん
- 金沢マラソン: 金沢砂丘すいかゼリー、笹寿し紅鮭、きんつば、金沢カレー、
- 函館マラソン: チーズオムレット、海鮮丼、塩ラーメン
- 高知龍馬マラソン: ゆずジュース、なすゼリー
ランナーによっては、「ご当地グルメ」をお目当てに出場するほど。
エイドステーションはいくつあるの?
大会によって異なりますが、コース上に数ヶ所〜数十ヶ所用意されています。
下記が、各大会で設置されたエイドステーションの数の例です。
大会名 | 給水所 ※1 | 給食所 ※2 |
---|---|---|
水戸黄門漫遊マラソン | 17 ヶ所 | 8 ヶ所 |
金沢マラソン | 15 ヶ所 | 6 ヶ所 |
ぐんまマラソン | 17 ヶ所 | 10 ヶ所 |
富山マラソン | 13 ヶ所 | 10 ヶ所 |
福岡マラソン | 13 ヶ所 | 6 ヶ所 |
※1給水所・・・飲み物が用意されている場所
※2給食所・・・食べ物が用意されている場所
給水所はどの大会も10ヶ所以上用意されていますが、給食所は6〜10ヶ所と偏りがあることが分かります。
当然、(エイドステーションの)数が多いほど、たくさん水分・エネルギー摂取ができるため、初めて出場する方は、エイドステーションの数も見るようにしましょう。
また、「喉が乾きやすい方」や「エネルギー消費が早い方」は、エイドステーションの設置数で大会を選ぶのも良さそうですね。
最初のエイドステーションまで5kmほど
大会名 | スタートから最初の給水所までの距離 |
---|---|
水戸黄門漫遊マラソン | 5.1 km |
金沢マラソン | 5.7 km |
ぐんまマラソン | 3.5 km |
富山マラソン | 4.5 km |
福岡マラソン | 5.6 km |
多くの大会では、スタートしてから最初のエイドステーション(給水所)まで「約5km」ほどあります。
なので、1km6分00秒で走る場合、30分間(5km×6分)走らないと、最初のエイドステーションに辿り着けません。
特に、喉が乾きやすい方は、レース前にしっかり水分補給をして、最初のエイドステーションまで身体が持つように対策しましょう。
各エイドステーションまでの間隔は1〜3km
各エイドステーションまでの間隔(距離)は、1〜3kmになります。
水分やエネルギー補給はエイドステーションでしかできません※ので、ひとつ逃すと1〜3km先まで補給できないことになります。
※自分で用意する場合を除く
走っていれば3kmもあっという間ですが、レース後半、疲労から3kmまるまる歩くとなると30分ほどかかる場合もあります。
「その時、喉乾いていないから水分補給しなくていいや」と水分補給を怠ると、(次のエイドステーションまでの間に)脱水状態で体調が一気に悪くなることも。
そのため、ちょっとでも喉が乾いていれば、水分補給することが重要です。
エイドステーションでの飲み方・食べ方は?
飲み物や食べ物はテーブルの上に置かれており、ランナーは自由に受け取ることができます。
初めてのフルマラソンだと流れが分からないと思いますので、簡単に説明します。
給水所が目の前に見えてきたら、後ろを確認しながら減速していきます。
このとき、一気に速度を落としてしまうと、後ろから来たランナーの邪魔になってしまうので注意を。
各給水所には、様々な種類の提供物(水、スポーツドリンクなど)が用意されています。
複数の提供物がある場合は、プラカード等で提供物名が記載されているので、欲しい提供物までゆっくり進みます。
飲み物は、「紙コップ」に入っています。
(テーブルの上に置いてある)紙コップを取るときは、立ち止まらず、小走りで受け取るようにしましょう。
その場で立ち止まって取ろうとすると、後ろから来るランナーの邪魔になってしまいます。
紙コップを取るコツは、親指と人さし指でつまみ上げるように取ると、スマートに掴めます。
横からわしづかみすると、中身が溢れてしまうので、ご注意を。
受け取った飲み物を口にする際も、走りながら行います。
もし、走りながら補給しづらい方は、他のランナーの邪魔にならないよう、コースから外れた場所で立ち止まったり、歩きながら飲むようにしましょう。
紙コップに入った水分を走りながら飲もうとすると、走行中の上下左右の振動で、うまく口に入らず、「ほとんどこぼれちゃった」ってこともしばしば。
上手に飲むためには紙コップの上半分を潰し、飲み口を細くするとスムーズに補給できます。
特に、寒い日は、水が顔にかかったり、ウェアが濡れてしまうと不快感に繋がるので、注意しましょう。
給水所には、ゴミ箱が置いてあります。
水分を補給したら、紙コップはゴミ箱へ捨てましょう。
その際、紙コップに飲み物が余ってしまったら、地面に捨て、空の状態で捨てるようにしましょう。
各自でエネルギー補給食を用意しよう
(前述の通り、)エイドステーションに設置された食べ物には、数に限りがあります。
また、新型コロナウイルス流行後は、「塩タブレット」や「飴」といった個包装されたものを中心とした、必要最低限の提供へと変わりました。
以前は、「おにぎり」や「パン」など、がっつりエネルギー補給できる食べ物の提供がありました。
また、SDGsの観点から、ムダを省く意味で配布しない大会もあるため、各自でエネルギー補給できるモノを準備しましょう。
おすすめなのが、手軽に携帯・摂取できる「ゼリーやジェルタイプの補給食」です。
エネルギーが補えるものから、汗で失われるミネラルを補えるものまで、様々です。
非常にコンパクト、かつ持ち運びしやすいため、ポケットに入れておき、自分のタイミングで補給できる点がメリットです。
多くのランナーが携帯しているものなので、持っていない方は用意しておきましょう。
おすすめの補給食は、フルマラソンにおすすめの補給食15選【サブ3.5、サブ4、サブ5向け】で解説しています。
まとめ
今回はマラソン大会に登場するエイドステーションについてご紹介しました。
改めて、エイドステーションとは、「食べ物」や「飲み物」を補給する場所のことです。
ランナーを”おもてなし”するため、各大会、様々な提供物を用意しているので、ぜひ、グルメも楽しみながらフルマラソン完走目指してみてください。
本日は以上です。
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