【持久力向上・ケガ予防に】初心者ランナーにおすすめサプリメント4選
ケガをせず、日々のランニングの継続して持久力を向上させるには、365日栄養バランスの摂れた食生活が欠かせません。
ですが、仕事や体調不良、やる気が出ないなどは、規則正しい食生活が送れない日もあるでしょう。
そんなときにおすすめなのが「サプリメント」です。
サプリメントは通常の食事では摂取(しにくい)できない栄養素を手軽に補うことができるため、栄養不足を防ぐことができます。
ランナーは発汗により、他の方に比べ、栄養が不足しがちなため、サプリメントを用いて栄養を補いましょう。
今回は、ランナーが摂るべき栄養素や摂取のポイント、おすすめのサプリメントをわかりやすく解説します。
サプリメントはあくまで食事の補助となるものなので、日頃の食生活ではどうしても補えないときに使用するようにしましょう。
サプリメントとは
サプリメントとは、英語のSupplementに由来し、「補助する」という意味があります。
なので、サプリメントは通常の食事では摂取(しにくい)できない栄養素を手軽に補うことを目的としています。
特に、練習量の多いランナーほど栄養が不足するため、今回紹介するサプリメントを利用することが大事になってきます。
ただ、サプリメントを中心に、栄養を摂ろうとするのはNGです。
あくまで、サプリメントは「補助」的な役割ですので、日頃の食事で炭水化物やタンパク質、ビタミンなどを摂取することを意識しましょう。
サプリメントを摂るべき人
前述のとおり、サプリメントは普段の食事では補えない場合に摂取するものです。
なので、すべてのランナーがサプリメントが必要というわけではありません。
「では、どのような人がサプリメントが必要なのでしょうか。」
下記のような方は、摂取しても良いでしょう。
- 日頃から練習量が多く、食事では栄養素が補えない場合
- 食事制限をしている場合
- 食欲がないとき
- 偏食な方
上記のように、日頃の食生活では補えない方は、サプリメントを活用して”栄養”を補いましょう。
規則正しい食生活を送っている方は、無理に摂取する必要はありません。
規則正しい食生活とは「1日14品目」を摂取すること
中野ジェームズ修一氏の著書「中野ジェームズ修一のランニング教科書」に、1日14品目を摂取する食事方法が紹介されていました。
14品目とは、穀物、肉類、魚介類、豆・豆製品、卵、牛乳・乳製品、緑黄色野菜、淡色野菜、キノコ類、海藻類、イモ類、果物、油脂類、嗜好品です。
- 穀物(糖質)・・・白米、玄米、パン、パスタ、うどん、そば、中華麺
- 肉類(タンパク質)・・・牛肉、豚肉、鶏肉、ハム、ソーセージ
- 魚介類(タンパク質)・・・魚、イカ、タコ、エビ、貝
- 豆・豆製品(タンパク質、脂質)・・・大豆、豆腐、納豆、投入、インゲン豆、ひよこ豆
- 卵(タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)・・・鳥卵、ウズラの卵、アヒルの卵
- 牛乳・乳製品(タンパク質、脂質、カルシウム)・・・牛乳、チーズ、ヨーグルト
- 緑黄色野菜(ビタミン、ミネラル、食物繊維)・・・トマト、ホウレンソウ、ニンジン、パプリカ
- 淡色野菜(ビタミン、ミネラル、食物繊維)・・・大根、タマネギ、キャベツ、白菜、レタス
- キノコ類(食物繊維、ミネラル)・・・シイタケ、シメジ、マイタケ、エリンギ、ナメコ
- 海藻類(ミネラル)・・・ワカメ、ヒジキ、海苔、昆布、モズク
- イモ類(糖質)・・・ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、こんにゃく
- 果物(ビタミン、ミネラル)・・・ミカン、リンゴ、バナナ、ブドウ、ナシ
- 油脂類(脂質)・・・植物油、マヨネーズ、バター、オイルドレッシング
- 嗜好品・・・アルコール飲料、和菓子、洋菓子、スナック菓子
ルールは至ってシンプル、「穀物を除く13品目を1日1回食べる」だけです。
穀物(白米やパンなど)はエネルギー源となる”糖質”が摂れるため、毎食食べるのはOKです。
ほかの品目は、朝昼晩の3食のうち、重複しないように1回摂取すると、バランスの摂れた食生活へと変化します。
「1日14品目」の食事例は本に記載されていたので、気になる方は本を読んでみてください。
ランナーが日頃から摂るべき栄養素
ランナーが摂るべき栄養素は「鉄」と「カルシウム」です。
これら栄養素は、普段の食事を通じても摂取が難しいです。
というのも、体内への吸収率が悪いのに加え、汗と一緒に失われてしまうため、サプリメントで補うと良いでしょう。
鉄
「鉄」は”貧血”予防に最適な栄養素です。
ランナーは貧血になりやすいと言われているため、日頃から積極的に「鉄」を摂るようにしましょう。
まず、貧血とは、血液中のヘモグロビンが減少することで起こる症状です。
- めまい
- 倦怠感
- 息切れ
- 食欲不振
ヘモグロビンは血液中にある物質で、酸素を全身へ運ぶ役割があります。
人は走り続けるために、大量の酸素を必要としますが、血液中のヘモグロビンが減少することで、酸素の供給ができず、その影響で、持久力が低下し、貧血の原因になると言われています。
ランニング時、大量の発汗(ヘモグロビンの材料である鉄分が失われる)や足裏にかかる衝撃によって起こる赤血球の破壊によりヘモグロビンが減少するため、ランナーは貧血になりやすいと言われています。
そのため、”貧血”だけでなく、持久力を向上させたい方は、積極的に「鉄」を摂るようにしましょう。
前述のとおり、「鉄」を摂ることでヘモグロビンが増加し、結果、(ヘモグロビンが)全身に酸素を運搬できるようになり、持久力が向上します。
鉄の摂取量の目安
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2020年版)のデータによると、成人男性の1日の摂取量(推奨量)の目安は7.0〜7.5mg/日※です。
※成人女性は6.0〜11.0mg
年齢/性別 | 男性 | 女性 (月経なし) | 女性 (月経あり) |
---|---|---|---|
18〜29(歳) | 7.0 mg | 6.0 mg | 10.5 mg |
30〜49(歳) | 7.5 mg | 6.5 mg | 11.0 mg |
50〜69(歳) | 7.5 mg | 6.5 mg | 11.0 mg |
「鉄」は、動物性の食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性に含まれる「非ヘム鉄」に分けられます。
「ヘム鉄」は吸収されやすく(吸収率50%)、「非ヘム鉄」は吸収されにくい(吸収率15%)鉄になります。
なので、「ヘム鉄」を積極的に摂取するといいでしょう。
下記に、鉄を含む食品を記載します。
食品名 | 目安量 | 鉄 (mg) |
---|---|---|
レバニラ炒め | 1人前(豚レバー100g) | 13.7 |
焼鳥レバー | 2本(鶏レバー) | 7.2 |
ひじき(煮物) | 1人前(干ひじき5g) | 4.5 |
アサリ(佃煮) | 中スプーン1杯(10g) | 1.9 |
カツオ | 1人前(5切れ 100g) | 1.9 |
ホウレンソウ(おひたし) | 1人前(80g) | 0.9 |
現実的に、毎日「レバニラ炒め」や「ひじき」などを食べるのは難しいと思います。
そのため、サプリメントを活用すると良いでしょう。
鉄と一緒に摂りたい栄養素は「ビタミンC」
「ビタミンC」は鉄の吸収を高めてくれます。
ビタミンCが豊富な食品は、「緑黄色野菜」や「イモ類」、「果物」などが挙げられます。
上記を摂るのが難しい場合は、果汁100%の柑橘類のジュースを利用すると良いでしょう。
また、それでも難しい場合にはビタミンが入ったサプリメントを活用しましょう。
カルシウム
カルシウムは骨を形成するのに必要で、ケガを防ぐ効果のある栄養素です。
カルシウム不足は”疲労骨折”の原因となるため、日頃から「カルシウム」を摂るようにしましょう。
そもそも疲労骨折とは過度な運動によって骨の同じ箇所に繰り返し”力”が加わることによって起こる骨折のことです。
体内のカルシウムは99%が骨の中、残り1%は血液中に存在しています。
この骨以外の1%のカルシウムが発汗により失われると、骨の中にいるカルシウムが血液中に送られ、骨がもろくなっていきます。
特に、ランニング時は大量の汗をかくため、カルシウム不足になりやすく、かつ着地による足(1箇所)への衝撃が大きいスポーツのため、疲労骨折になる可能性が高いです。
また、成長期にあまり運動をしてこなかった方、無理なダイエットをした方は、”骨密度”が少なく疲労骨折しやすいため、積極的にカルシウムを摂取しましょう。
カルシウムの摂取量の目安
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2020年版)のデータによると、成人男性の1日の摂取量(推奨量)の目安は650〜800mg/日※です。
※成人女性は660mg
年齢/性別 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
18〜29(歳) | 778 mg | 663 mg |
30〜49(歳) | 667 mg | 660 mg |
50〜69(歳) | 712 mg | 666 mg |
下記に、カルシウムを含む食品を記載します。
食品名 | 目安量 | カルシウム (mg) |
---|---|---|
牛乳 | コップ1杯(200ml) | 220 |
プレーンにヨーグルト | 1個(150g) | 180 |
チーズ | 6P 1個(28g) | 176 |
シラス干し | 大さじ2(10g) | 21 |
桜エビ | 10g | 200 |
小松菜のおひたし | 1人前(80g) | 120 |
切干大根の煮物 | 1人前(40g) | 112 |
毎日、コップ2杯の牛乳とヨーグルト1個+α(チーズやシラスなど)を摂っている方は問題ありません。
そうでない方は、サプリメントを活用しましょう。
カルシウムと一緒に摂りたい栄養素は「ビタミンD」
「ビタミンD」はカルシウムの吸収を促し、骨に沈着させる効果がある栄養素です。
ビタミンDが豊富な食品は、サケ、サンマ、しらすなどが挙げられます。
そのため、食品から摂る場合は乳製品と一緒に、魚を食べると良いでしょう。
また、それでも難しい場合にはビタミンが入ったサプリメントを活用しましょう。
カルシウムとマグネシウムの摂取比率は2:1
ビタミンDに加え、カルシウムと一緒に摂りたいのが「マグネシウム」です。
マグネシウムが豊富な食品は、アサリ、ホウレンソウ、バナナなどが挙げられます。
マグネシウムはカルシウムが血管壁や肺、腎臓などに沈着するのを防ぎ、骨を強くする役割があります。
また、カルシウムとマグネシウムは2:1の比率に近い含有量を摂取することが、理想的と言われています。
そのため、カルシウムを摂取する際は、マグネシウムも一緒に摂取するようにしましょう。
ランナーにおすすめのサプリメント4選
サプリメントを選ぶ際は、下記を見るようにしましょう。
- 1回の摂取で、6.0mg以上の「鉄」が摂れる
- 「ビタミンC」が入っていると、「鉄」の吸収率が高まるため、なおよし
- 1回の摂取で、600mg程度の「カルシウム」が摂れる
- 「ビタミンD」が入っていると、「カルシウム」の吸収率が高まるため、なおよし
- 「マグネシウム」も配合されている場合は、2(カルシウム):1(マグネシウム)の比率になっているか確認する
DHC ヘム鉄
吸収率が高い「ヘム鉄」を配合したサプリメント。
赤血球を作るのに必要な「鉄」以外に、赤血球の形成を助ける栄養素「葉酸」と「ビタミンB12」も配合されています。
1回(2粒)で、鉄10.0mg摂れます。
ブランド | DHC |
日数 | 30日分 90日分 |
1日の摂取目安 | 2粒 |
栄養成分 2粒あたり | 鉄 10.0mg 葉酸 75μg ビタミンB12 1.0μg |
価格(税込み) | 30日分:626円 90日分:1,814円 |
1日あたりの価格 | 約20円 |
公式サイト | 詳細を見る |
ディアナチュラスタイル 葉酸×鉄・カルシウム
鉄だけでなく、カルシウム、ビタミンCなどがまとめて摂れるサプリメント。
1回(2粒)で、鉄15.0mg摂れます。
ブランド | アサヒグループ食品 |
日数 | 40粒⼊り(20日分) 120粒入り(60⽇分) |
1日の摂取目安 | 2粒 |
栄養成分 2粒あたり | 葉酸 480μg ビタミンB1 1.2mg ビタミンB6 1.8mg ビタミンB12 2.4μg ビタミンC 100mg ビタミンD 8.5〜20.0μg 鉄 15.0mg カルシウム 90mg |
価格(税込み) | 20日分:518円 60⽇分:1,026円 |
1日あたりの価格 | 約25円 |
公式サイト | 詳細を見る |
ディアナチュラスタイル カルシウム・マグネシウム・亜鉛・ビタミンD
カルシウムだけでなく、マグネシウム、亜鉛、ビタミンDなどがまとめて摂れるサプリメント。
1回(6粒)で、カルシウム500mg摂れます。
また、カルシウム(500mg)とマグネシウム(250mg)の比率が2:1の理想的なバランスで摂取可能です。
ブランド | アサヒグループ食品 |
日数 | 30日分 60日分 |
1日の摂取目安 | 6粒 |
栄養成分 6粒あたり | カルシウム:500mg マグネシウム:250mg 亜鉛:7.0mg ビタミンD:2.5~5.0µg |
価格(税込み) | 30日分:885円 60日分:1,684円 |
1日あたりの価格 | 約30円 |
公式サイト | 詳細を見る |
DHC カルシウム/マグ
カルシウムだけでなく、マグネシウム、ビタミンDなどがまとめて摂れるサプリメント。
1回(3粒)で、カルシウム360mg摂れます。
また、カルシウム(360mg)とマグネシウム(206mg)の比率が2:1の理想的なバランスで摂取可能です。
ブランド | DHC |
日数 | 30日分 90日分 |
1日の摂取目安 | 3粒 |
栄養成分 3粒あたり | カルシウム 360mg マグネシウム 206mg ビタミンD 2.2μg CPP(カゼインホスホペプチド)9.7mg |
価格(税込み) | 30日分:410円 90日分:1,144円 |
1日あたりの価格 | 約14円 |
公式サイト | 詳細を見る |
まとめ
今回はランナーにおすすめのサプリメントを紹介しました。
改めて、サプリメントは食事の補完として利用すべきであり、過度に依存すべきではないという点を強調します。
そのため、日頃の食生活ではどうしても補えないときに使用するようにしましょう。
ぜひ、日々のランニングで最高のパフォーマンスを発揮できるよう、取り入れてみてください。
本日は以上です。
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